「ジャカルタへの赴任が決まった。子どもは日本人学校か、インターか」「インターの学費はいくら? 渋滞の街で、通学は大丈夫?」。そんな迷いからこの記事にたどり着いた方も多いと思います。ジャカルタは、南ジャカルタを中心に大規模なインターナショナルスクールが集まり、さらに西のビンタロー・BSD、東の工業団地に近いチカランにも学校がある、東南アジアでも日本人家庭の多い街です。全日制のジャカルタ日本人学校とチカラン日本人学校もあり、選択肢は「インターナショナルスクール」「全日制の日本人学校」「家庭・オンラインで日本語を支える」の組み合わせで考えることになります。この記事では、実在する7校の学費(各校公式の2026-27年度・2026年度の公開情報)と、駐在・永住のご家庭が抱えやすい3つの不安――駐在中の学校選び、帰国後の受け皿、日本語を落とさない方法――に、正直にお答えします。
結論:ジャカルタで選べる学校(早見)
- Jakarta Intercultural School(JIS)|3歳〜Grade 12|授業料 年Rp204,246,000〜532,384,000(約184万〜479万円)+入学保証金・キャピタル費で合計 年Rp304,863,000〜633,001,000(約274万〜570万円)|南ジャカルタの3キャンパス、IBディプロマとAPを選べる老舗校
- British School Jakarta(BSJ)|幼児クラス〜Year 13|合計 年Rp158,518,000〜561,064,000(約143万〜505万円・キャピタルレビー込み)|ビンタローの英国系インター、中高はIB MYP→IBディプロマ
- ACG School Jakarta|3歳〜Year 13|授業料 年Rp166,752,000〜396,982,500(約150万〜357万円)+開発費 年Rp8,500,000〜41,000,000|ケンブリッジ(IGCSE)からIBディプロマへ
- Australian Independent School(AIS)Jakarta|プレスクール3歳〜Year 12|合計 年Rp100,530,000〜442,650,000(約90万〜398万円・キャピタルレビー込み)|南ジャカルタ・ペジャテンの豪州系インター
- Sinarmas World Academy(SWA)|幼児〜IBディプロマ|学費は公式未掲載(要問い合わせ)|BSDシティのケンブリッジ+IB校
- ジャカルタ日本人学校(JJS)|幼稚部・小学部・中学部|小中 年Rp71,760,000(約65万円・授業料+施設使用料)+入学金Rp15,000,000|ビンタローの全日制日本人学校、小中は定員なし
- チカラン日本人学校(CJS)|小学部・中学部|年Rp67,560,000(約61万円・授業料+施設費)+PC利用料|東部の工業団地エリアに住む家庭のための日本人学校
- NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン/2027年9月開校予定・6〜18歳・対面インターの約1/5の学費帯を目指す・日本語の支えあり)|開校前のため、現在は開校情報の登録を受付中
※学費は2026年10月11日時点で各校の公式サイトに掲載されている公開情報です(JIS・BSJ・ACGは2026-27年度、AISは2026年版、日本人学校2校は2026年度)。円換算は100ルピア=約0.9円の目安で、為替によって大きく変わります。最新は各校公式サイトでご確認ください。

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駐在中の学校選び:ジャカルタのインターナショナルスクールと日本人学校の違い・学費相場
ジャカルタの学校選びが他の都市と違うのは、学校の位置と住む場所、そして渋滞がセットで決まることです。インターの多くは南ジャカルタ(ポンドック・インダ、チランダック、クバヨラン・バル、ペジャテンなど)にあり、西のタンゲラン側(ビンタロー、BSDシティ)にも大きな学校があります。ジャカルタ日本人学校もビンタローにあり、東の工業団地エリアにはチカラン日本人学校があります。通学はスクールバスが基本で、JJSのスクールバス代は小中で年Rp52,493,000(約47万円)と、授業料とは別にかかります。学校のタイプは大きく3つです。
- 大規模なインターナショナルスクール:米国系・英国系・豪州系・ニュージーランド系の教育グループなど、国ごとの特色を持つ学校が中心で、多くが高校段階でIBディプロマを用意しています。授業料は年間およそRp7千万〜5億3千万(約67万〜480万円)、小学校以上ではRp3億〜5億3千万(約270万〜480万円)が中心で、学校によってはキャピタル費(施設負担金)や入学保証金、開発費が毎年上乗せされます。
- 全日制の日本人学校:ジャカルタ日本人学校とチカラン日本人学校が、日本の学習指導要領に沿って教えています。授業料と施設使用料をあわせても年60万円台で、小学校以上のインターの4分の1〜7分の1ほどです。ただし入学には、保護者の勤務先または個人が「日本人学校維持会」の会員であることが条件で、個人で入会する場合は入会金Rp38,100,000(約34万円)がかかります。
- 家庭・オンラインで日本語を支える:シンガポールや香港のように、平日インターに通う子どもが土曜に通う補習授業校の存在は、今回の調査では公式情報で確認できませんでした。インターを選ぶ場合、日本語は家庭とオンラインで支える前提で計画しておくと安心です。
もうひとつ知っておきたいのが、授業料以外の費用の重さです。たとえばJISは授業料とは別に、入学保証金(年Rp32,250,000)とキャピタル費(年Rp68,367,000)をすべての学年に設けており、新入生にはテクノロジー費もかかります。BSJもKG2以上は年Rp62,000,000のキャピタルレビーが必要です。駐在の場合は会社の教育手当でどこまで補助されるかで選択肢が大きく変わるので、辞令が出たら人事部にまず確認しましょう。学費の内訳の読み方はインターナショナルスクールの学費の内訳で、ほかの都市との比較は都市別のインターナショナルスクール学費一覧で整理しています。

ジャカルタのインターナショナルスクールと日本人学校7選
ここからは、カリキュラムや価格帯、エリアの異なる実在の7校を紹介します。インター5校に加え、日本人家庭の多くが実際に検討する全日制の日本人学校2校も並べました。順番は優劣ではありません。
1. Jakarta Intercultural School(JIS)
1951年創立の、ジャカルタでもっとも歴史のあるインターのひとつです。南ジャカルタのパティムラ(クバヨラン・バル)とポンドック・インダに小学校、チランダックに中学・高校のキャンパスがあり、2000人以上・70を超える国籍の生徒が学んでいます。高校ではIBディプロマ、IBキャリア関連プログラム、米国のAP(アドバンスト・プレイスメント)から学び方を選べます。英語の支援が必要と判断された新入生には、別途EAL費がかかります。
- カリキュラム:米国式の流れ+IBディプロマ/IBキャリア関連プログラム/AP
- 対象年齢:アーリーイヤーズ(3〜6歳)〜Grade 12
- 学費目安:授業料 アーリーイヤーズ(半日)Rp204,246,000、キンダーガーテン Rp427,353,000、小学校 Rp450,866,000、中学校 Rp527,037,000、高校 Rp532,384,000(2026-27年度)。これに毎年の入学保証金Rp32,250,000とキャピタル費Rp68,367,000が加わり、合計は年Rp304,863,000〜633,001,000。新入生は出願料Rp5,543,800とテクノロジー費
- こんな家庭に:南ジャカルタに住み、IBかAPで北米・世界の大学進学まで見据えたい長期滞在の家庭
2. British School Jakarta(BSJ)
ジャカルタの西、タンゲラン・スラタンのビンタロー・セクター9にある英国系のインターで、50年以上の歴史があります。中学・高校段階はIBの中等教育プログラム(MYP、Year 7〜11)からIBディプロマ(Year 12〜13)へ進む流れです。学費には授業料のほか、教科書・文具、Year 13のIB試験料が含まれると公式サイトで案内しています。ジャカルタ日本人学校と同じビンタロー地区にあるため、住むエリアを決めたあとで「日本人学校かインターか」を比べやすい学校でもあります。
- カリキュラム:英国系の初等教育+IB MYP→IBディプロマ
- 対象年齢:幼児クラス(Kukangs)〜Year 13
- 学費目安:年間の学費 Kukangs・KG1 Rp135,268,000、Year 1 Rp366,092,000、Year 2〜6 Rp387,504,000、Year 7〜11 Rp443,998,000、Year 12 Rp486,653,000、Year 13 Rp499,064,000(2026/2027年度)+キャピタルレビー年Rp23,250,000〜62,000,000。合計は年Rp158,518,000〜561,064,000
- こんな家庭に:ビンタロー周辺に住み、英国系の学びからIBディプロマへ進ませたい家庭
3. ACG School Jakarta
南ジャカルタのパサール・ミングにある、幼稚園からYear 13までのインターです。世界で120校以上を運営する教育グループの一員で、中学段階はケンブリッジのIGCSE(14〜16歳)、高校はIBディプロマ(16〜18歳)へ進みます。授業料は年1回払いか学期ごとの2回払いを選べ、期日前に年額を一括で払うと割引がある、と公式の料金表に書かれています。
- カリキュラム:ケンブリッジ(IGCSE)→IBディプロマ
- 対象年齢:キンダーガーテン(3歳)〜Year 13
- 学費目安:授業料 Kindergarten 3 Rp166,752,000、Year 1 Rp299,279,000、Year 3〜4 Rp371,946,000、Year 7〜10 Rp392,097,500、Year 12〜13 Rp396,982,500(2026/2027年度)。毎年の開発費 Kindergarten Rp8,500,000・Year 1〜13 Rp41,000,000、出願料Rp4,000,000
- こんな家庭に:英国系の試験(IGCSE)を経てIBへ進む道を、大規模校より少し抑えた費用で選びたい家庭
4. Australian Independent School(AIS)Jakarta
南ジャカルタのペジャテン・バラットにある豪州系のインターで、バリにもキャンパスがあります。3歳のプレスクールからYear 12まで学べ、高校の最終段階ではIBディプロマにも取り組めます(公式サイトでYear 12のIBディプロマの作品展などを紹介)。プレスクールは週3日・週5日から選べるため、幼児期の費用を抑えたい家庭にとって検討しやすいのが特徴です。英語の支援が必要な生徒や学習支援が必要な生徒には、別の料金表が用意されています。
- カリキュラム:オーストラリア系のインター+高校の最終段階でIBディプロマ
- 対象年齢:プレスクール(3歳)〜Year 12
- 学費目安:授業料 プレスクール3歳(週3日)Rp74,030,000、Year 1 Rp323,300,000、Year 7〜10 Rp378,220,000、Year 11〜12 Rp389,650,000(2026年版・一般生徒・年1回払い)+キャピタルレビー年Rp26,500,000〜53,000,000。合計は年Rp100,530,000〜442,650,000。出願料Rp2,000,000、登録料Rp5,000,000
- こんな家庭に:南ジャカルタに住み、幼児期から週3日・週5日を選びながら、段階的に英語環境へ慣らしていきたい家庭
5. Sinarmas World Academy(SWA)
ジャカルタの西、タンゲラン・スラタンの新都市BSDシティにあるインターです。ケンブリッジ国際教育とIBの認定校で、幼児・小学校の段階から、IBの中等教育プログラム(MYP)、IBディプロマまでを用意しています。BSDシティは南ジャカルタから離れた郊外の新都市なので、住まいをBSD周辺に構える家庭にとって通いやすい選択肢になります。学費は公式サイトに掲載されていないため、入学担当に直接問い合わせてください。
- カリキュラム:ケンブリッジ+IB(MYP・ディプロマ)
- 対象年齢:アーリーイヤーズ〜IBディプロマ(高校)
- 学費目安:公式未掲載(要問い合わせ)
- こんな家庭に:BSDシティ周辺に住み、ケンブリッジとIBの両方の流れの中で学ばせたい家庭
6. ジャカルタ日本人学校(JJS)
ビンタロー・セクター9にある全日制の日本人学校で、文部科学省の認定を受けた在外教育施設です。幼稚部・小学部・中学部があり、日本の学習指導要領に沿って学びます。公式サイトのよくある質問では、小中学部には定員がなく、原則として随時編入できる(幼稚部は定員に達するとウェイティング)と案内しています。入学には「日本人学校維持会」の会員であることが条件で、日本国籍を持つことなどの要件もあります。また、日本人学校に在籍したうえで、インターや現地校、補習授業校に二重に在籍することはできないと定められています。
- カリキュラム:日本の学習指導要領
- 対象年齢:幼稚部・小学部・中学部(小1〜中3)
- 学費目安:小・中学部 授業料 月Rp4,700,000(年Rp56,400,000)+施設使用料 月Rp1,280,000(年Rp15,360,000)、幼稚部 授業料 年Rp64,320,000+施設使用料 年Rp9,360,000(2026年度)。入学金Rp15,000,000、スクールバス代 小中 年Rp52,493,000。維持会に個人で入会する場合は入会金Rp38,100,000と年会費
- こんな家庭に:数年で帰国し、日本の小学校・中学校・高校受験へスムーズにつなぎたい駐在家庭
7. チカラン日本人学校(CJS)
2019年に開校した、ジャカルタ東部ブカシ県の新都市デルタマスにある日本人学校です。日系の工場が集まるチカラン周辺に住む家庭のために、ジャカルタ日本人学校維持会が運営しています。小学1年生から中学3年生までが日本の学習指導要領に沿って学びます。入学にはJJSと同じく、法人または個人で学校維持会に入会することが条件です。日本国内での学校説明会も開いており、赴任前に情報を集めやすい学校です。
- カリキュラム:日本の学習指導要領
- 対象年齢:小学部・中学部(小1〜中3)
- 学費目安:授業料 月Rp4,400,000+施設費 月Rp1,230,000(年Rp67,560,000)、PC利用料 月Rp350,000、入学金Rp15,000,000(2026年度)
- こんな家庭に:チカラン・カラワン方面の工業団地に勤務し、通勤と通学の両方を東側でまとめたい家庭
比較でわかる、わが家に合うジャカルタの学校選び

表のとおり、完璧な選択肢はありません。帰国が数年以内と決まっているなら、ジャカルタ日本人学校やチカラン日本人学校が合理的です。滞在が長い・永住や第三国への転勤の可能性があるなら、インターで英語の学力を積み、日本語は家庭とオンラインで支える形が現実的でしょう。ジャカルタではとくに、学校の「良さ」より先に「どこに住めば毎日通えるか」で候補が絞られます。南ジャカルタ・ビンタロー・BSD・チカランのどこに住むかを、学校とセットで考えてください。インターの人気学年は空席がない場合もあるため、辞令が出たら複数校に同時に問い合わせておくのが安心です。年間数百万円の授業料が重いと感じるなら、インターの学費が高すぎると感じたときの考え方も参考になります。
オンラインで学ぶ場合の1日の流れを知りたい方は、こちらもどうぞ。オンラインでの学びのしくみを見る →
東南アジアの他の都市への転勤の可能性がある方は、シンガポールのインターナショナルスクール、クアラルンプールのインターナショナルスクール、バンコクのインターナショナルスクール、香港のインターナショナルスクールもあわせてご覧ください。
説明会・出願(編入)の時期:ジャカルタのインターナショナルスクールと日本人学校
ジャカルタでは、インターと日本人学校で年度の始まりがずれていることを押さえておくと、赴任のタイミングを決めやすくなります。
- インターナショナルスクール:多くは7〜8月に新年度が始まります。たとえばACG School Jakartaの2026/2027年度は、年額の支払期日が2026年7月1日、後期分が12月11日と公式に案内されています。年度途中の編入は空席しだいなので、赴任の3〜6か月前には問い合わせを始め、キャンパス見学(オープンハウス)の日程も確認しておきましょう。
- ジャカルタ日本人学校:日本と同じ4月始まりです。次年度の小学1年生向けの入学説明会・学校体験は冬に開かれ(2026年度入学向けは申込締切が2026年1月30日、オンライン視聴も可)、中学部の入学説明会もオンラインで行われました。小中学部は原則として随時編入でき、入学の手続きは「ジャカルタでの住所」と「登校開始日」が決まってからオンラインで願書を登録する流れです。中学3年生の編入は、日本の学校や他の日本人学校以外から移る場合、その年度の10月末までに限られる点に注意してください。
- チカラン日本人学校:同じく4月始まりで、日本国内で学校説明会を開くこともあります。最新の日程は公式サイトのお知らせで確認できます。
日本人学校に通う場合、教科書は日本を出る前に海外子女教育振興財団で受け取るよう案内されています。4月から入学する子どもが12月上旬以降に出国する場合は、新しい学年の教科書を受け取っておく必要があります。
帰国後の受け皿:日本のインターナショナルスクール・帰国子女枠・一条校
駐在家庭がいちばん心配するのが「帰国したあと、子どもはどこへ行けるのか」です。受け皿は大きく3つあります。
- 日本の公立・私立の学校(一条校):学校教育法第1条で定められた、いわゆる普通の学校です。公立の小中学校には帰国後いつでも編入できますが、授業は日本語で進むため、日本語の読み書きと教科の学力が追いついているかが鍵になります。ジャカルタ日本人学校・チカラン日本人学校に通っていた場合は、この接続がもっともなめらかです。
- 帰国子女枠(帰国生入試):私立中学・高校や大学には、海外在住経験のある子どもを対象にした入試があります。「海外在住が何年以上」「帰国後何年以内」といった条件は学校ごとに異なるため、志望校の募集要項を早めに確認しておきましょう。英語力を評価する学校もあれば、日本語での作文・面接を重視する学校もあります。
- 日本のインターナショナルスクール:英語で学び続けたい場合の受け皿です。ただし多くのインターは一条校ではないため、義務教育期間に通う場合の扱いや、日本の高校・大学への進学条件は事前に確認が必要です。東京の選択肢は東京のインターナショナルスクールおすすめ7選で、学費とあわせて整理しています。
ジャカルタのインターに通っていた子どもが帰国すると、英語は話せても日本語の読み書きや教科の語彙が学年に届いていない、ということがよく起こります。逆に、帰国後に英語が急速に抜けていくのもよくある話です(帰国子女の英語を維持する方法)。また、日本人学校は中学部までなので、高校段階でジャカルタに残るならインターへの転校、帰国するなら日本の高校受験という分かれ道が中学2〜3年生でやってきます。どの受け皿を選ぶにしても、駐在中から「日本語」と「英語」の両方を切らさないことが、帰国後の選択肢を広げます。
日本語を落とさない:ジャカルタでインターに通う子の海外在住の日本語教育
「海外在住で子供が日本語を忘れる」は、ジャカルタでインターに通う日本人家庭からもよく聞く悩みです。平日は英語で授業を受け、街ではインドネシア語が耳に入り、家庭のお手伝いさん(プンバントゥ)や運転手さんともインドネシア語で話す――そんな環境では、学年が上がるほど「考える言語」は英語やインドネシア語に寄っていきます。これは子どもの努力不足ではなく、環境として自然なことです。だからこそ、どこで・どれだけ日本語に触れるかを家族で設計することが大切です(くわしくは海外在住で子供が日本語を忘れるときの対策にまとめています)。
- 日本人学校と二重在籍はできない:ジャカルタ日本人学校は、インターや補習授業校との二重在籍を認めていません。「平日はインター、日本語は日本人学校で少しだけ」という形は取れないので、インターを選ぶなら日本語は学校の外で支えることになります。
- 家庭での日本語:家庭内の会話は日本語、寝る前の読み聞かせ、日本の本や漫画を手の届く場所に置く、祖父母とのビデオ通話――小さな習慣の積み重ねが「日本語を使う理由」になります。ジャカルタと日本の時差は2時間なので、夕方や週末に日本の家族と話しやすいのは利点です。漢字の読み書きは会話だけでは伸びないので、短時間でも毎日続ける仕組みを。
- オンライン:近くに通える日本語の教室が見つからない家庭は、オンラインで日本語の授業を足す方法もあります。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営の子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。
帰国子女の日本語教育でつまずきやすいポイントや、家庭でできる立て直し方は帰国子女が日本語できないと悩む前に、インターに通う場合の日本語の遅れについてはインターナショナルスクールで日本語が遅れる?で詳しく書いています。

学費や通学が壁なら——「オンライン」という第8の選択肢
7校を見て「インターの学費とキャピタル費は続けられない」「渋滞の中を毎日通わせるのが心配」「次の転勤先でまた学校探しになる」と感じた方に、もうひとつの選択肢としてご紹介したいのが、私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)です。NGAは、株式会社NIJIN(日本)が運営する、2027年9月開校予定のオンライン・インターナショナルスクールです。日本で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しており、その経験をもとに設計しています。
- 脱偏差値:テストの点数で子どもを並べず、少人数の対話を中心に学びます。
- 日本語の支えを前提に、少しずつ英語へ:日本語を土台にしながら英語に触れていく設計です。
- 住む場所を選ばない:転勤や帰国があっても、同じ学校で学びを続けられます。
- 学費:対面のインターの約1/5を目指しています。
NGAはアジア・オセアニアの6〜18歳を主な対象として設計しています。ジャカルタと日本の時差は2時間なので、時差の面では参加しやすい地域です。一方で、正直にお伝えしたいこともあります。NGAはまだ開校前で、実績はこれからです。対面の校庭や施設、放課後のクラブ活動、多国籍の友達と毎日顔を合わせる経験など、キャンパスがあるからこそできる体験は提供できません。また、日本人学校のように日本の学習指導要領に沿って学ぶ学校ではありません。具体的な時間割や学び方は開校情報でお知らせしますので、そこで必ずご確認ください。
たとえば「インターの空席を待つ間の学びとして」「平日はインター、日本語と日本の学びをオンラインで足す」というように、ほかの選択肢と組み合わせて考えるのもひとつの方法です。
よくある質問
Q. ジャカルタのインターナショナルスクールの学費は、年間でいくらかかりますか?
A. 今回紹介した5校のインターでは、授業料だけで年Rp7,400万〜5億3,000万(約67万〜479万円)と幅があります。小学校以上に限ると、多くの学校で年Rp3億〜5億3千万(約270万〜480万円)です。これに入学保証金・キャピタル費・開発費、スクールバス代、制服、IB試験料などが加わるので、授業料だけでなく合計額で比べてください。全日制の日本人学校は、授業料と施設使用料をあわせて年Rp6,700万〜7,200万(約61万〜65万円)ほどです。
Q. 年度の途中でも、日本人学校やインターに入れますか?
A. ジャカルタ日本人学校の小中学部には定員がなく、原則として随時編入できると公式に案内されています(幼稚部は定員に達するとウェイティング、中学3年生の編入は条件により10月末まで)。インターは学校と学年の空席しだいなので、住む場所を決める前に複数の学校へ同時に問い合わせましょう。まず日本人学校で始め、生活が落ち着いてからインターを検討する家庭もあります。
Q. 英語がまったく話せなくても、インターに入れますか?
A. 低学年ほど英語力の条件はゆるやかですが、学年が上がるほど英語での授業についていけるかを評価される傾向があります。JISのように、英語の支援が必要と判断された新入生に別途EAL(英語支援)の費用がかかる学校や、AISのように英語支援が必要な生徒向けの料金表を用意している学校もあります。入学前に、英語のテストや面接の有無、支援の内容と費用を確認してください。NGAは6〜18歳が対象です。
ジャカルタでの時間を、お子さんの一生の財産に
ジャカルタには、世界中から家族が集まる街ならではの多様な学校があり、日本人学校も2校あります。同時に、学費とキャピタル費の重さ、渋滞の中の通学、帰国後の進路、日本語の維持という、駐在・永住のご家庭にしか見えない悩みもあります。大切なのは「一番有名な学校」を探すことではなく、わが家の滞在年数と帰国先、住む場所、そしてお子さんらしさに合った学び方を選ぶこと。インターも、日本人学校も、家庭での日本語も、オンラインも、対等な選択肢として並べてみてください。焦らなくて大丈夫。あなたの一歩を、私たちは応援しています。
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