インターナショナルスクールで英語が話せない?「入れれば話せる」の本当のところ

「『入れれば話せる』は本当?」——インターと英語をめぐる検証記事のキービジュアル

「インターに入れさえすれば、うちの子も自然に英語がペラペラになるはず」——学校説明会の帰り道、そんな期待に胸をふくらませたことはありませんか。英語で授業を受け、外国人の先生や友だちに囲まれる毎日。たしかに魅力的です。でも、その期待は本当なのか。今日は、少しだけ立ち止まって、正直に一緒に考えてみたいのです。

「環境に入れれば話せる」は、半分正しくて、半分は違います。この記事では、インターに入れれば英語が話せるようになるのかを、都合のいいことばかりでなく、伸びる子・伸び悩む子の違いまで正直にお伝えします。読み終える頃には、「どの学校か」より大切な視点が見えてくるはずです。

そして、検索窓に「インターナショナルスクール 英語 話せない」と打ち込む保護者の方には、じつは二つの心配が混ざっています。ひとつは子どもが英語を話せないこと——入れて大丈夫なのか、入れたのに伸びなかったらどうしよう。もうひとつは親である自分が英語を話せないこと——学校とのやりとりや保護者会をこなせるのか。この記事では、後半でその両方に正面から答えます。

背景の異なる二人の子どもが窓辺で英語で楽しそうに会話し笑い合う様子
英語は「使う必然」があってこそ伸びます。友だちと話したい——その気持ちが力になります。
目次

「入れれば話せる」は、半分正しく半分違う

まず結論から。インターナショナルスクールという環境は、英語が話せるようになる可能性を大きく高めます。日本語がほとんど通じない環境に身を置けば、英語に触れる量は一気に増えます。これは間違いありません。

けれど、「入れれば必ず・自然に・全員が」話せるようになる、とまでは言えないのが正直なところです。同じインターに通っても、数年で堂々と話す子もいれば、授業にはついていけても自分から言葉が出てこない子もいます。環境はきっかけにはなりますが、それだけで話せるようになるわけではないのです。大切なのは、環境の「中で何が起きているか」。ここを見落とすと、期待と現実のあいだで親子とも苦しくなってしまいます。

言い方を変えると、インターナショナルスクールは「英語を教える学校」ではなく「英語で教科を学ぶ学校」です。算数も理科も歴史も英語で進む。つまり英語は目的ではなく前提として扱われています。この前提を知らずに入ると、あとから「思ったより伸びなかった」という後悔につながります。そもそもの位置づけを確かめたい方はインターナショナルスクールとは何かもあわせてご覧ください。

2027年9月開校予定/2027年春プレ開校

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    「インターナショナルスクールに通っても英語が話せない」——その実態と時間の目安

    英語ができないまま入学して大丈夫か——この不安は、タイやシンガポールなど海外にお住まいのご家庭からも同じように聞こえてきます。アジア各地の日本人家庭が、同じところでつまずいているのです。ここでは、その実態を正直に見ておきます。

    「英語できない」まま入学した子に、最初の一年で起きること

    英語がほぼゼロの状態で入学すると、多くの子はまず沈黙の時期を通ります。聞こえてはいるけれど意味が結ばれない、言いたいことはあるけれど言葉が出ない。焦ってしまう保護者の方はとても多いのですが、これは失敗ではなく、言語習得の途中でよく見られる段階です。問題になるのは、この沈黙が一年、二年と固定化してしまうとき。大人数のクラスで当てられずに済み、休み時間も同じ母語の友だちと過ごせる環境では、沈黙は驚くほど簡単に定着します。

    実際、インターに通いながら英語が伸びなかった当事者の体験談では、インターは英語の基礎をゼロから教える場所ではなく、すでに基礎がある子を前提にしていたという指摘が語られています。ESLの一番下のクラスでさえ最低限の基礎を前提にしている学校もある——これは知っておくべき現実です。特定の学校が悪いのではなく、多くのインターがそういう設計だ、というだけのことです。

    話せるようになるまで、何年かかるのか

    時間の見通しを持つと、焦りは驚くほど減ります。第二言語習得の研究では、日常会話の流暢さ(BICS)は一般に1〜3年で育つ一方、教科の学習に使える学習言語(CALP)は母語話者と肩を並べるまでに5〜7年程度かかると指摘されています。Cummins や Collier らの研究として、各国の教育行政や国際学校の資料で広く紹介されている整理です。母語の読み書きの土台が弱い場合は、さらに長くかかるとも言われます。あくまで目安で個人差は大きいのですが、「一年で流暢に話し、同時に英語で学べるようになる」わけではないと知っておくだけで、親子の関係はずいぶん楽になります。

    「流暢に話せる」と「理解できている」は別のこと

    もうひとつの落とし穴です。シンガポールの国際学校 ISS International School は、EAL(英語を追加言語として学ぶ)の子どもについて、なめらかに話せることが理解できていることを保証するわけではない——流暢さが理解の穴を隠すことがある、と指摘しています。逆に、内容は理解しているのに英語で言えない子もいます。この二つは別々に育ちます。よくしゃべるから大丈夫とも、話せないから理解していないとも、決めつけないことです。

    環境だけでは足りない——英語が伸びる本当の条件

    では、環境のほかに何が要るのでしょうか。私たちが見てきたのは、英語が伸びる子には共通して3つの条件がそろっている、ということです。

    • 使う必然性がある——「話さないと伝わらない」場面が日常にあること。聞いているだけでは、言葉は自分のものになりません。
    • 安心して間違えられる——下手な英語を笑われない、急かされない。安心があるから、子どもは口を開けます。
    • 続けられる——語学は短距離走ではなく、長い伴走。無理なく続く仕組みがあること。

    逆に言えば、どんなに恵まれた環境でも、この3つが欠けると伸び悩みます。大きなクラスで「話さなくてもやり過ごせてしまう」、間違いを笑われて口を閉ざしてしまう、費用や送迎の負担で続かない——。環境そのものより、この条件がそろうかどうかが、分かれ道なのです。

    英語が伸びる子に共通する3条件=使う必然性・安心して間違えられる・続けられる、を示した図
    英語が伸びる子に共通する3条件。環境そのものより、この3つがそろうかどうかが分かれ道です。

    英語が伸びる子・伸び悩む子は、何が違うのか

    同じ環境にいても差がつくのは、才能の問題ではありません。多くは「発話量」と「安心感」の差です。英語を実際に口に出した量が多い子ほど、当然ながら話せるようになります。そして、たくさん話せる子の背景には、たいてい「間違えても大丈夫」という安心感があります。

    伸び悩む子を責める必要はまったくありません。人を責めるのではなく、仕組みを見直す。たとえば、大人数の授業で発言が一部の子に偏っていないか。恥ずかしさから黙ってしまう子に、安心して声を出せる小さな場が用意されているか。「話せない」のは本人のせいではなく、話す必然性と安心が足りていないだけかもしれない——そう捉え直すと、打つ手が見えてきます。

    もうひとつの分かれ目——母語で理解できていないことは、英語でも理解できない

    意外に語られないのが、母語の力の役割です。分数の意味も、光合成のしくみも、その子が母語で一度も考えたことのない概念なら、英語で聞いても理解にはなりません。結果として授業が「意味のわからない音の時間」になってしまいます。前出のシンガポールの学校も、保護者は英語が堪能である必要はなく、母語で概念の理解を支えてほしいと明言しています。母語は英語の敵ではなく、土台なのです。ここが崩れると、どちらの言語も中途半端に見える時期が長引き、いわゆるダブルリミテッドへの不安につながります。関連してよく誤解される言葉はセミリンガルという言葉の実際で整理しました。

    鍵は「使う必然性」と「安心して間違えられる場」

    ここまでを整理すると、英語が話せるようになる鍵は、たった二つに集約されます。使う必然性と、安心して間違えられる場です。

    この二つは、実は相性が良いのに、両立が難しいものでもあります。使う必然性を高めようと英語だけの環境に放り込むと、安心感が損なわれて口を閉ざす子がいる。逆に安心を優先しすぎると、日本語で済ませてしまい発話量が増えない。だからこそ、安心を土台にしながら、少しずつ「話す必然」を差し出す——この設計こそが、英語を本当に伸ばす学びの核心なのです。

    ESL・EALサポートの実際と、学校に確認したい質問リスト

    英語が話せない状態から入学するなら、ESL(English as a Second Language)/EAL(English as an Additional Language)の支援体制が生命線になります。ただし中身は学校によってかなり違います。教科の授業に専門の教員が入って一緒に支える形、放課後や別枠の少人数クラスで補う形、入学時のアセスメントで配置が決まる形。費用も、授業料に含まれる学校と別途必要な学校があり、支援を受けられる学年に上限を設けている学校もあります。だからこそ、パンフレットの「手厚いESLサポート」の一言で判断してはいけません。見学や個別相談で、次の質問を具体的に聞いてください。

    入学前に確認したい7つの質問

    • ESL・EALの支援は教科の授業の中で行われますか、それとも別枠ですか。週に何時間ですか。
    • そのクラスの人数と、担当する先生の資格・専門性を教えてください。
    • 費用は授業料に含まれますか。別途必要な場合、年間の目安はどのくらいですか。
    • 入学時に英語力のアセスメントはありますか。何を基準に判断していますか。
    • 支援はいつまで受けられますか(学年の上限がある学校もあります)。
    • 子どもの進捗はどのくらいの頻度で、どんな形で保護者に共有されますか。
    • 日本語(母語)を維持するための方針や支援はありますか。

    この7つに具体的に答えられる学校は、支援の設計をきちんと持っています。逆に答えが曖昧なら、実態は「先生の善意まかせ」かもしれません。学校の良し悪しというより、わが子に必要な支援がそこにあるかを確かめる質問だと考えてください。より広く長所と短所を見比べたい方はインターナショナルスクールのデメリットもあわせてどうぞ。

    ※各校のサポート体制は2026年8月時点の一般的な情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。

    オンラインでの学びのしくみを見る →

    通学インター・オンライン・家庭——英語環境を正直にくらべる

    「では、どこが一番いいの?」——その問いに、正直にお答えします。どの環境にも良さと弱点があり、万能な正解はありません。発話量・安心して話せるか・日本語サポート・続けやすさ・世界とつながるか、という観点でくらべてみましょう。

    通学インター・オンライン英語・オンライン国際校・家庭のみを、発話量や安心して話せるかなどの観点で比較した表
    4つの英語環境を観点別に比較。「発話量」と「安心」を両立できるかが、話せるようになるかの分かれ道です。

    表からわかるのは、通学インターは発話量の面で強い一方、大人数だと安心して話せるかは環境しだいだということ。オンライン英語(英会話)は手軽ですが、世界とのつながりや継続性に差が出ます。家庭のみは安心できても発話の必然性が細りがち。少人数のオンライン国際校は、安心を保ちながら「話す必然」と「世界とのつながり」を両立しようとする学び方です。大切なのは値段や名前ではなく、お子さんに合う環境かどうかです。国内の学校に通いながら英語での学びを足していきたいご家庭には、ダブルスクールという選び方もあります。

    子どもがノートパソコンのビデオ通話で自信をもって話す様子
    少人数だから、安心して発言できる。話す量が、話せる力に変わります。

    親が英語を話せなくても大丈夫? ——4つの場面で考える

    お子さんのことと同じくらい、いえ、それ以上に打ち明けにくいのがこの不安かもしれません。パンフレットにも学校説明会にも、はっきりした答えが書かれていないからでしょう。結論を先に言えば、親の英語力は「あった方が楽」ですが、「なければ無理」ではありません。ただし場面によって難易度がまったく違うので、分けて考えるのが現実的です。

    場面1:学校からのお便り・連絡ツール・事務手続き

    日々の連絡は、メールや保護者向けアプリの文章が中心という学校が多数派です。実際に子どもを通わせている家庭への取材記事でも、やりとりはメール中心なので翻訳ツールを使えば対応できているという声が紹介されています。両親とも英語が得意でない家庭でも回っている、というのが実態です。つまりここは英語力よりも段取りの問題。翻訳して読んだ内容を家族で共有し、返信が必要なものを溜めない。それだけで大半は解決します。

    学校側の体制も確認しておきましょう。海外の国際学校には、多言語での連絡、書類の翻訳、保護者ポータルの翻訳機能を用意しているところもあります(ベトナムの ISHCMC は、英語を母語としない保護者向けの多言語コミュニケーションを明示しています)。見学のときに「日本語(母語)での連絡手段はありますか」と一言聞くだけで、入学後の安心感がまったく違います。

    場面2:個人面談・保護者会・学校行事

    いちばんハードルが高いのがここです。対面で、その場で反応を求められるからです。現実的な対処は3つあります。ひとつ目は、通訳の同席や日本語対応スタッフの有無を事前に確認すること。日本国内のインターや日本人家庭の多い学校では、バイリンガルのスタッフが同席してくれるところもあります。ふたつ目は、聞きたいことを事前に英語で書いて持っていくこと。その場で英作文しようとするから難しいのであって、紙が一枚あれば面談は成立します。三つ目は、わからなかったら「あとでメールで送ってください」と頼むこと。これは失礼ではなく、記録が残る確実な確認方法として、むしろ歓迎されます。

    なお、学校によっては入学面接や書類が英語のみだったり、保護者のうち一人が英語でやりとりできることを条件にしていたりする場合があります。ここは学校ごとに大きく違うので、志望校に直接確認するのがいちばん確実です。

    場面3:宿題や学習の見方——「教える」のではなく「伴走する」

    「英語の宿題を教えられない」という不安はよく聞きます。でも、ここで求められているのは教えることではなく、伴走することです。海外の学校やEAL支援の専門家も、保護者は英語が堪能である必要はなく、母語で概念の理解を助け、子どもが自分の言葉で学びを語る機会をつくってほしい、と繰り返し述べています。具体的には、母語で「今日は何を習ったの?」「それって、どういう意味だと思う?」と聞くだけで十分に効きます。答えが英語で出てこなくても、内容を理解していれば英語はあとから追いつきます。逆に、内容がわからないまま英語だけを丸暗記させると、どちらも残りません。単語を日本語に置き換えて教えるより、その言葉が指すものを暮らしの中の例で説明するほうが、記憶にも理解にも残ります。

    場面4:英語が不得手でもできる、家庭での支援

    親が英語を話せない家庭でも、英語に触れる時間はつくれます。おすすめは、親が教える形ではなく子どもが発信する側になる形です。今日学んだことを英語で一言だけ説明してもらう、絵本を読んでもらう、オンラインで英語を使って話す機会を持つ。親は聞き役で構いません。「教えてくれてありがとう」と言われる経験は、子どもの発話量と自信を確実に増やします。もうひとつ、EAL支援の実務でよく勧められるのが言い直しによるさりげない修正です。子どもが「He go to shop」と言ったら、間違いを指摘せず「Yes, he went to the shop」と自然に返す。訂正されると子どもは口を閉じますが、こう返せば会話が続きます。そして何より大切なのが母語を手放さないこと。日本語の維持が心配なご家庭には、姉妹サービスのともだちじゃぱんのような、子ども向けの日本語オンライン学習もおすすめです。

    第三の選択肢——少人数の対話で「使う英語」を

    私たち 脱偏差値のオンラインインターナショナルスクール NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校する脱偏差値のオンライン・インターナショナルスクールです。英語を「教科」としてテストで測るのではなく、世界の仲間と話すための言語として身につけていきます。

    • 少人数の対話が中心——一人ひとりに発言の順番がまわってくる。「話さなくてもやり過ごせる」がない環境だから、自然と発話量が増えます。
    • 安心して間違えられる——間違いは学びの一部。笑われず、急かされない。だから子どもは思い切って口を開けます。
    • バイリンガルメンターが日本語で伴走——英語が初めての子も、日本語で支えるから置いていかれない。安心を土台に、少しずつ英語の世界へ。

    「本当にうちの子にできる?」——その不安は当然です。でも、私たちが日本で運営するオルタナティブスクール・NIJINアカデミーには、すでに900名を超える子どもたちが学んでいます。学費は対面インターのおよそ5分の1を目指しています。続けやすさも、英語が伸びるための大切な条件のひとつです。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、住む場所を選びません。

    親の英語力という点でも、少しだけ触れておきます。NGAはバイリンガルのメンターが日本語で伴走する設計なので、保護者とのやりとりも日本語で完結できます。親が英語を話せないことが、子どもの学びの妨げにならない——それも、この形を選んでいる理由のひとつです。

    向き・不向きも、正直に

    誤解のないようにお伝えします。オンラインである以上、通学インターとまったく同じではありません。校庭で走り回ったり、同じ教室の空気を毎日共有したりはできません。また、英語をとにかく浴びる「量」を最大化したいご家庭には、現地校や全日制インターのほうが合う場面もあります。まだ開校前で、卒業生の実績もこれから——そこも正直にお伝えしておきます。

    逆に、「大人数だと発言できない」「安心できれば話せる」「世界の友だちと話してみたい」——そんなお子さんには、少人数のオンライン国際校はとても合いやすい学び方です。正しい学校を探すことより、お子さんが安心して英語を使いたくなる環境をどう用意するか。その視点が、いちばん大切です。

    入れて終わりにしない——家庭でできる3つの関わり

    最後に、どんな環境を選んでも家庭でできることがあります。「入れて終わり」にしないための、小さな3ステップです。

    入れて終わりにしない、英語が身につく関わり3ステップ=間違いを歓迎する・使う場面をつくる・小さな成長を一緒に喜ぶ、を示した図
    「入れて終わり」にしない3ステップ。家庭のこの関わりが、英語が身につく土台を支えます。

    まず、間違いを歓迎すること。「今の言い方、伝わったよ」と、正しさより挑戦をほめる。次に、使う場面をつくること。覚えた英語を、家族や世界の友だちに実際に使ってみる小さな機会を。そして、小さな成長を一緒に喜ぶこと。「昨日より一言多く話せた」を見つけて共に喜ぶ。この積み重ねが、環境を本物の力に変えていきます。英語は、家庭と学びの場の両輪で伸びていくのです。

    よくある質問

    インターに入れれば、英語は本当に話せるようになりますか?

    可能性は大きく高まりますが、「入れれば自動的に全員が」ではありません。鍵は、英語を実際に口に出す「発話量」と、間違えても大丈夫という「安心感」です。この二つがそろう環境かどうかを見てあげてください。

    英語できないまま入学して大丈夫ですか?

    年齢が低いほど受け入れられやすく、幼稚園から小学校低学年では高い英語力を求めない学校が一般的です。ただし学年が上がるほど、教科を英語で学ぶ前提が強くなり、ESL・EALの支援も「基礎はある」ことを前提にする学校が増えます。大切なのは入学の可否より、入学後にどれだけ具体的に支えてもらえるか。前掲の7つの質問で、支援の中身を必ず確認してください。

    親が英語を話せなくても、入学できますか?

    多くの学校では可能です。ただし学校によっては、面接や書類が英語のみだったり、保護者のうち一人が英語でやりとりできることを条件にしていたりする場合があります。まずは志望校に「日本語(母語)での連絡・面談は可能か」「通訳の同席は認められるか」を直接確認するのが確実です。日々の連絡はメール中心で、翻訳ツールで対応している家庭が多いというのが実際のところです。

    英語が身につくまで、どのくらいかかりますか?

    研究では、日常会話の流暢さは一般に1〜3年程度、教科の学習に使える学習言語は5〜7年程度かかると指摘されています。母語の読み書きの土台が弱い場合は、さらに長くなるとも言われます。あくまで目安で個人差は大きいのですが、「半年で流暢に」という期待は持たないほうが、親子ともに楽になります。

    ESL・EALサポートとは何ですか? 費用はかかりますか?

    英語を母語としない子どもが授業についていけるよう支援するプログラムの総称です。教科の授業内で専門教員が支える形、別枠の少人数クラスで補う形などがあります。費用は授業料に含まれる学校と別途必要な学校があり、支援を受けられる学年に上限を設けている学校もあります。学校ごとの差が大きいので、時間数・人数・期間・費用を具体的に聞いてください。

    英語だけの環境に入れるのは、逆効果になりませんか?

    一概に逆効果とは言えませんが、母語での理解や家庭での対話が細ると、両方の言語が中途半端に見える時期が長引くことがあります。研究でも、母語の読み書きの土台がある子のほうが第二言語の学習言語習得は進みやすいと整理されています。英語の量を増やすと同時に、母語で深く考える時間を削らない——この両立が現実的な答えです。

    日本人が多い学校だと、英語は伸びないのでしょうか?

    必ずしもそうではありません。日本人比率が高い学校は、英語に不安のある親子にとって支援が受けやすいという利点もあります。問題になるのは比率そのものではなく、英語を使う必然が設計されているかどうかです。授業中に一人ひとりが英語で話す場面があるか、少人数の活動があるかを、見学時に確かめてください。

    通学インターとオンライン国際校、どちらが英語が伸びますか?

    どちらが上ということはなく、お子さんに合うかどうかです。大人数でも積極的に話せる子は通学が合うこともありますし、安心できる少人数でこそ話せる子には、オンライン国際校が合いやすいでしょう。発話量と安心、両方がそろう環境を選ぶのが大切です。

    途中から英語が伸び悩んだら、どうすればいいですか?

    まず「話せていない」のか「理解できていない」のかを切り分けます。なめらかに話していても理解に穴があることも、その逆もあります。担任やEAL担当の先生に、読む・書く・聞く・話すのどこでつまずいているかを具体的に聞き、家庭では母語で内容の理解を支えるのが近道です。学校を変える判断は、その切り分けをしてからでも遅くありません。

    「入れれば話せる」ではなく、「話したくなる」環境を。

    インターに入れれば英語が話せる——その期待は、決して間違いではありません。ただ、本当に大切なのは、お子さんが安心して、英語を使いたくなる環境があるかどうかです。環境はきっかけ、伸ばすのは「使う必然」と「安心」。この視点を持てたご家庭は、どんな学校を選んでも強いのです。

    いま英語が話せないことも、あなた自身が英語を話せないことも、お子さんの可能性を狭める理由にはなりません。親にできる最善は、完璧な英語を用意することではなく、子どもが安心して口を開ける場所を選び、母語で「どう思った?」と聞き続けること。それは、英語が得意でない親にもできます。むしろ、いちばんよくできることです。

    NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校予定。少人数の対話で「使う英語」を育てる学びのしくみや、1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。お子さんに、手の届く国際教育を。

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