【2026年版】熊本県のインターナショナルスクール一覧|熊本市・菊陽エリアの全校と学費を正直に解説

熊本県のインターナショナルスクール一覧と書かれた記事のキービジュアル

「熊本県 インターナショナルスクール」と検索したとき、出てくる情報がばらばらで戸惑いませんでしたか。英会話教室と本格的なインターが同じリストに並び、学費はどこにも書かれていない——そんな状態から一歩進めるための記事です。この記事では、熊本県内で公式情報から実在を確認できたインターナショナルスクール・英語イマージョン校・プリスクール・そして公立や国立附属の国際教育プログラムまでを、熊本市の区ごと・県内のエリアごとに整理します。公開されている学費、TSMC(JASM)進出で変わりつつある県内の状況、そして「県内にあっても毎日は通えない」という現実まで、正直にお伝えします。読み終えたときには、わが家がどのエリアの何を検討すべきかがはっきりしているはずです。

熊本城の天守を望む熊本市内の道を、通学かばんを背負った子どもと保護者が並んで歩く朝の風景
熊本県の国際教育は、いま全国でもっとも動いている県のひとつです。
目次

熊本県のインターナショナルスクール事情と学費相場

先に結論をお伝えします。熊本県で小学部以上を全日制で受け入れているインターナショナルスクールは、2026年7月時点で確認できたかぎり熊本市内に4校です。加えて、未就学児中心のプリスクール・英語保育園が県内に十数園あり、さらに一条校(日本の学校)の中で英語で学べるプログラムが2026年から新たに動き出しています。つまり熊本県は、「インターは無い県」ではなく、「選択肢の形がここ数年で急に増えた県」です。

その背景には半導体産業の集積があります。台湾積体電路製造(TSMC)の子会社JASMが菊陽町に工場を構えたことで、県内の外国人住民は急増しました。地方経済総合研究所のレポートによると、熊本県の外国人人口は2024年に25,121人となり、前年比の伸び率は+24.2%で全国1位でした。熊本日日新聞の報道では、台湾から赴任する従業員とその家族は約750人で、子ども約130人の大半が熊本インターナショナルスクール(KIS)に通う見込みとされています。KISが熊本市東区戸島西に新校舎を建て、2023年9月から授業を始めたのは、この需要に応えるためでした。

学費の相場感も、この構造を反映しています。公開されている情報をもとに整理すると、小学部以上の全日制インターは年間およそ115万〜140万円(入学金は別に20万〜30万円程度)。プリスクールは年間およそ70万〜90万円が目安です。加えて、週1〜4日の通学頻度を選べるタイプなら年間20万円台から始められる学校もあります。首都圏の大手インター(年間200万〜300万円台)と比べれば抑えられていますが、公立に通う場合と比べれば相応の負担であることに変わりはありません。学費の中身をもっと細かく知りたい方はインターナショナルスクールの学費内訳の記事を、そもそもインターとは何かを整理したい方はインターナショナルスクールとは何かを解説した記事もあわせてご覧ください。

もうひとつ、熊本県で必ず押さえておきたいのが立地の偏りです。全日制の学校はすべて熊本市内に集中しています。菊陽町・大津町・合志市といった半導体エリアからは熊本市東区へ通えますが、八代市・天草市・人吉市・玉名市などから毎日通うのは現実的ではありません。「熊本県内にある」=「通える」ではない。ここを最初に認めてしまうほうが、学校選びは早く進みます。

熊本県のインターナショナルスクール選びで先に決めたい3つのポイント(全日制は熊本市に集中・一条校の国際プログラムも候補・半導体エリアの需要増で選考が動く)を示した図解
県内を探し始める前に、この3点を決めておくと迷いが減ります。

熊本県のインターナショナルスクール一覧【エリア別】

ここからは、公式サイトや自治体・県教育委員会の公開情報から実在を確認できた学校を、エリア別にご紹介します。全国の状況を横並びで見たい方は全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧もご覧ください。

熊本市東区——県内の中心はここ

熊本県で「小学校から高校まで英語で学び続ける」道が最もはっきりしているのが東区です。半導体エリア(菊陽町・大津町)からのアクセスもよく、実質的に県の国際教育の中心になっています。

  • 熊本インターナショナルスクール(KIS)(熊本市東区戸島西4-2-61/プリスクールは東区西原1-22-24)|熊本県で唯一の国際バカロレア(IB)認定校です。小学部(1〜6年)がPYP認定校、中学部(7〜10年相当)がMYP候補校、高等部はDPを設置し、11年生が2025年に、12年生が2026年に始まりました。プリスクール「ピカソ」は2歳から。英語・日本語・中国語の3言語教育を掲げ、在籍約300名の生徒は19か国の出身と公式サイトに記載されています。公開されている2027年度の学費は、入学金300,000円(初年度のみ)、授業料が月額83,000円、施設費が1期70,000円×年3期、教材費が小学部で年間約52,000円、中高等部で年間約158,000円。年間の目安は小学部で約126万円、中高等部で約136万円です(給食・制服・保険等は別)。プリスクールは入学金100,000円、月額70,000円、施設費年間45,000円で年間の目安は約88万円。出願前に説明会への参加が必須で、英語と算数の試験と面接があります。
  • メープルツリーインターナショナルスクール(熊本市東区佐土原1-10-70ほか東町・長嶺)|1歳から小学部までを受け入れる少人数制のスクールで、2024年6月に九州で初めてケンブリッジ国際教育の認定校となりました。プリスクール部分は保育料無償化の対象園です。小学部は週1〜4日から通学頻度を選べる設計で、第三者の調査記事では年間216,000円〜600,000円(通う日数による)と紹介されています。金額は必ず学校にご確認ください。全日制の一条校ではないため、地元の公立小学校に籍を置きながら通う形(いわゆるダブルスクール)を選ぶ家庭もあります。
  • スリーライオンズインターナショナルスクール(熊本市東区秋津2-6-22)|英語のレッスンとサッカークラブを組み合わせて運営しているスクールです。全日制の学校ではないため、幼児期の英語環境づくりや放課後の継続学習として検討する形になります。費用は要問い合わせ。

熊本市中央区——一条校の中の国際教育が動き出したエリア

中央区は、2024年以降に新しい形の国際教育が続けて生まれた区です。とくに国立大学附属校の動きは、全国的にも例がありません。

  • 九州ルーテル学院インターナショナルスクール小学部(LIS)(熊本市中央区黒髪3-12-16)|2024年4月に開校した小学部(1〜6年)で、国際バカロレアPYPの候補校です。日本の学習指導要領をベースにしながら探究型の学びを組み合わせる設計で、大学附属という環境も特徴です。第三者の調査記事では年間約115万円(授業料950,000円+教育充実費100,000円+施設費100,000円)と紹介されていますが、公式サイトでは募集要項内での案内となっているため、最新の金額は必ず学校に直接ご確認ください。
  • 熊本大学教育学部附属小学校・中学校 国際クラス(熊本市中央区)|2026年度から設置される国際クラスです。日本の学習指導要領に沿いながら多くの教科を英語で学ぶ英語イマージョン教育を行い、日本人と外国人の児童生徒が同じ学級で学ぶ編制を想定しています。授業は日本人教師とネイティブの外国人教師の二人体制。国立大学附属校がこの形で国際クラスを設けるのは全国で初めてと報じられており、私立インターとは学費の水準がまったく異なる点が最大の特徴です(国立附属校の費用体系のため、詳細は募集要項でご確認ください)。定員が限られ入学試験があるため、早めの情報収集が要になります。
  • Emile International School(エミルインターナショナルスクール)(熊本市中央区 坪井・九品寺)|0歳から就学前までを受け入れる企業主導型保育の英語環境スクールです。英語を「教える」のではなく、子どもが好きなものを通して自然に英語を使う保育を掲げています。平日は朝7時半から夜まで開いており、共働き家庭にとって現実的な選択肢です。第三者の調査記事では0〜2歳が月額約15,000円、3〜5歳が月額約35,000円(無償化の補助適用時)と紹介されています。小学生向けのEmile After School(学童・英語アフタースクール)も同区内で運営されています。

熊本市北区——2026年開校の新しい小学部

  • 熊本クリスチャンインターナショナルスクール初等部(KCI)(熊本市北区龍田陳内2-15-17)|2026年4月に開校した小学部です。2006年に開設された英語イマージョン園「ヒルトップインターナショナルスクール」の約20年の実績を土台にしており、2025年9月には国際クリスチャン学校協会(ACSI)の加盟校になりました。英語のカリキュラムに加えて、日本の学習指導要領に沿った日本語教育も行うのが特徴です。公開されている学費は入学金300,000円(初回のみ・返金なし)、授業料が年間1,020,000円(月額85,000円×12か月)、施設維持費が100,000円×年2回、テクノロジー・教材費が年間50,000円で、年間の目安は約127万円。第2子以降は月額30,000円の減額があります。入学時には学年に応じた英語力の確認があります。
  • ヒルトップインターナショナルスクール(熊本市北区龍田陳内2-31-18)|2006年開設の英語イマージョン園で、上記KCIの母体です。公開されている料金表(2025年4月時点)では、月額授業料58,000円、入学金60,000円、施設費年間26,500円、教材費年間10,000〜20,000円、保険料年間5,000〜10,000円、給食1食300円。延長保育は月額9,500円(14:30〜16:30)から14,000円(14:30〜18:30)まで。年間の目安は約72万円で、第2子以降は月額15,600円の減額があります。幼児期から小学部(KCI)まで同じ系列で続けられるのが強みです。
  • APPLE BEE INTERNATIONAL SCHOOL(熊本市北区)|北区の英語プリスクールとして複数のプリスクール検索サイトに掲載されています。対象年齢・費用は要問い合わせ。

熊本市南区・その他の区

菊陽町・大津町・合志市——半導体エリアの現実

JASM(TSMC子会社)の工場がある菊陽町と、周辺の大津町・合志市は、県内でもっとも外国人家庭が増えているエリアです。ただしこの3市町の中に、小学部以上を英語で受け入れる全日制インターは2026年7月時点で確認できません。実際の受け入れ先になっているのは、熊本市東区のKISです。菊陽町からKISのある戸島西までは車で30分前後(時間帯によって渋滞の影響が大きい)で、送迎前提の通学になります。

  • ピースインターナショナル(菊池郡菊陽町)|菊陽町の英語プリスクールとしてプリスクール検索サイトに掲載されています。対象年齢・費用は要問い合わせ。未就学のうちは町内で、小学校からは熊本市へ——という段階的な設計を取る家庭もあります。

半導体関連の進出はこれからも続く見込みで、この一帯の教育環境は今後さらに変わる可能性があります。裏を返せば、いま定員が最も逼迫しやすいエリアでもあるということです。KISは出願前に説明会への参加が必須のため、検討している方は募集時期を早めに押さえてください。

八代エリア——公立でIBが受けられる、全国でも珍しい選択肢

「学費が高いから無理」と考えている県南のご家庭に、ぜひ知っておいていただきたい動きがあります。熊本県立八代中学校が2026年6月25日に国際バカロレアMYPの認定校となり、九州の公立校では初めてのIB認定校になりました(熊本県公表・熊本日日新聞報道)。さらに熊本県立八代高等学校は2025年2月18日にIBのDP候補校として認定され、県は2027年度のDP導入を目指しています。県教育委員会は2021年度からこの中高でのIB導入を進めてきました。

これは英語で全教科を学ぶ英語圏インターとは別の形ですが、公立の学費水準で国際バカロレアの学びに触れられるという点で、県内でも極めて価値の高い選択肢です。八代市周辺にお住まいで、費用を理由にインターを諦めていたご家庭は、まず県のホームページと八代中・八代高の公式サイトで募集要項を確認してみてください。

なお、八代市・天草市・人吉市・玉名市などには英語プリスクールや英会話教室はあるものの、小学部以上を英語で受け入れる全日制インターは確認できませんでした。まとめサイトで「熊本県に◯十校」と書かれている場合、その多くは英会話教室や学習塾を含んだ数字です。

※学費・カリキュラム・認定状況等は2026年7月時点の公開情報です。金額は改定されることがあるため、最新の内容は必ず各校の公式サイトでご確認ください。

比較でわかる、わが家に合う選び方

熊本県のご家庭からいただく質問は、だいたい3つに集約されます。「KISのような本格インターに年間130万円かけるべきか」「一条校の国際クラスやIBで十分なのか」「そもそも通える距離に無い場合はどうするか」。この3つを同じ土俵に並べてみましょう。

熊本市の全日制インターナショナルスクール・一条校の国際クラスやIBコース・オンライン国際校を費用や通学負担など5つの観点で比較した表
どれが正解かではなく、わが家がどこを譲れないか。それを決めるための比較表です。

熊本市内の全日制インターは、IB認定やケンブリッジ認定といった国際的な枠組みの中で、幼児から高校まで続けられる道筋を持っています。とくにKISはPYP・MYP・DPをそろえつつあり、「海外進学も日本の大学も残しておきたい」家庭には強い選択肢です。一方で、年間126万〜136万円という費用と、送迎を含む通学の負担は12年分で見積もる必要があります。

一条校の国際クラスやIB(熊大附属の国際クラス、県立八代中・高)は、費用の面でまったく別の水準です。日本の卒業資格が確実に得られ、日本語での学びも正規カリキュラムに含まれるため、日本語力を心配しなくていいのも大きな安心材料です。ただし定員が限られ、入学試験があります。そして地元の学校に通いながら英語や国際的な学びを別に足していくという考え方もあります。この形についてはダブルスクールという選び方の記事で詳しく整理しています。

大切なのは「入れる学校」ではなく「続けられる学び」を選ぶこと。年間の費用と往復の時間を12年分で見積もったときに、家族が無理なく続く形かどうか。そこが分かれ道になります。

オンラインでの学びのしくみを見る →

熊本県の自宅リビングで、子どもがノートパソコンでオンライン授業を受け、そばで母親が穏やかに見守る様子
通わずに世界とつながる学びも、熊本県の家庭にとって現実的な選択肢になりつつあります。

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢

熊本県の学校探しでいちばん多いつまずきは、「良さそうな学校は見つかったけれど、そこまで毎日通えない」です。八代から熊本市へ、天草から中央区へ、人吉から東区へ——地図の上では同じ県でも、生活としては別の場所です。この距離の壁は、家庭の努力ではどうにもなりません。菊陽町・大津町のように学校が近くても、渋滞と定員という別の壁があります。

そこで検討していただきたいのが、通学を前提としない学びです。私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は日本の株式会社NIJIN。日本国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には、すでに1000名以上の子どもたちが在籍しています。

NGAが大切にしているのは、テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」の考え方と、少人数の対話を中心にした学びです。掲げているのは「自分と世界を、好きになる」。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、住む場所を選びません。学費は対面のインターナショナルスクールのおよそ5分の1を目指しています。また、いきなり全部が英語になるのではなく、日本語の支えを前提にしながら少しずつ英語に触れていける設計です。日本語も英語も、どちらかを捨てなくていい——熊本県のように「学校はあるけれど、うちからは通えない」地域のご家庭にこそ、この設計が届いてほしいと思っています。

正直な注意点もお伝えします。NGAはまだ開校前で、卒業生の進路実績はこれからです。そしてオンラインである以上、校庭で走り回る体験や、放課後に友だちと寄り道する時間は、対面の学校と同じようには提供できません。そこを重視されるご家庭には、熊本市内の学校のほうが合っているはずです。それでも「通えないから諦める」を「通わなくても続けられる」に変えられるなら、検討する価値はあると思っています。

よくある質問

Q. 熊本県内なら、どこに住んでいても通えますか?

いいえ、県内全域から通える学校はありません。小学部以上を全日制で受け入れる学校は、いま確認できるかぎりすべて熊本市内(東区・中央区・北区)にあります。菊陽町・大津町・合志市・益城町あたりからは車での送迎で通えますが、八代市・天草市・人吉市・水俣市などから毎日通うのは現実的ではありません。まずはご自宅から片道どのくらいまでなら12年間続けられるかを決め、その円の中にある選択肢から検討することをおすすめします。県南にお住まいなら、県立八代中・八代高のIBプログラムを先に調べる価値があります。

Q. 福岡県など近隣県のインターナショナルスクールに通うことはできますか?

可能ですが、負担は正直に見積もってください。熊本駅から博多駅までは九州新幹線で最短約33分ですが、自宅から熊本駅までと博多駅から学校までを足すと、片道で1時間半から2時間になる家庭が多くなります。新幹線定期の費用は年間で数十万円規模になり、小学生の一人通学にはほぼ確実に保護者の付き添いが必要です。小学校のうちは県内、中高から越境に切り替える、という段階的な設計を取る家庭も少なくありません。

Q. 英語がまったくできなくても入れますか?日本語のサポートはありますか?

プリスクールや幼稚部からの入園であれば、英語がゼロでも受け入れている園がほとんどです。一方、小学校以降の編入では英語力の確認があるのが一般的で、KISは英語と算数の試験と面接、KCIも学年に応じた英語力の確認があると案内されています。日本語については、KISが英語・日本語・中国語の3言語教育を掲げ、KCIも日本の学習指導要領に沿った日本語教育を行うなど、県内の学校は日本語の学びを残す設計が多いのが特徴です。外国ルーツのご家庭で「子どもの日本語が心配」という場合は、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。

熊本県だから、選べないわけじゃない

数年前まで、熊本県で国際教育を探すのはずっと難しいことでした。でもいま、県内には九州で唯一に近いIB認定インターがあり、九州初のケンブリッジ国際認定校があり、国立大学附属に全国初の国際クラスが生まれ、公立中学校が九州で初めてIB認定を受けました。半導体の街に集まった家族たちが、この県の教育を確かに動かしています。

それでも、選択肢が増えたことと、わが家が選べることは別の話です。距離、費用、定員——どれかが必ず壁になります。だからこそ、熊本市の全日制インター、一条校の国際クラスやIB、そしてオンライン。3つを同じテーブルに並べて、ご家族が無理なく続けられる形を選んでください。どの道を選んでも、お子さんが自分と世界を好きになれるなら、それが正解です。

近隣県・全国のインターナショナルスクールガイド

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