ホーチミンでインターナショナルスクールを探し始めると、まず驚くのが学費の幅の広さです。年間60万円台で通える二言語校から、年間600万円に届く名門校まで、選択肢は数十校。「英語で学ばせたい。でも、この金額を本当に払い続けられるだろうか」——そんな迷いを抱えるのは、あなただけではありません。この記事では、ホーチミンで実在するインターナショナルスクール7校を、学費レンジ・カリキュラム・所在エリアとともに正直に紹介します。さらに、価格や通学が壁になったときの「第8の選択肢」まで、お子さんに合う学び方を一緒に整理していきます。

ホーチミンのインターナショナルスクール事情と学費相場
ホーチミン(ホーチミン市)には、駐在家庭・国際結婚家庭・教育熱心な現地家庭に向けたインターナショナルスクールが数十校集まっています。中心は2区(トゥーティエム/タオディエン/アンフー、現・トゥードゥック市)と7区(フーミーフン)。この2エリアに、英国式・米国式・IB(国際バカロレア)・オーストラリア式・ケンブリッジ式など、カリキュラムの異なる学校が密集しています。
学費の相場は、二言語(バイリンガル)校で年間およそ60万〜240万円(約6,000〜15,000米ドル)、フル英語のインター校で年間およそ170万〜600万円(約11,000〜38,000米ドル)と大きく開きます。現地報道によれば、2026〜27年度は最高学費が年約38,000米ドル(VND約10億=日本円で約600万円前後)まで高騰し、多くの学校で3〜6%の値上げが実施されました(出典: VnExpress International, 2026)。最高額はBIS・ISHCMCといった名門校が占めます。参考までに、ホーチミン日本人学校の学費は年50〜80万円程度とされ、高額インターとの差は4〜8倍にもなります。この価格差が、多くのご家庭にとって最初の、そして最大の壁です。詳しくはインターナショナルスクールの学費の内訳もあわせてご覧ください。

ホーチミンのインターナショナルスクールおすすめ7選
ここからは、カリキュラムと価格帯のバランスを意識して選んだ7校を紹介します。学費は2026年7月時点の公開情報にもとづくレンジで、円換算は1米ドル=約160円で計算した目安です。定員・入学条件・値上げの有無は必ず各校公式サイトでご確認ください。
1. British International School HCMC(BIS HCMC)
ノード・アングリア系列の英国式名門校。就学前から18歳(Year 13)まで、英国ナショナルカリキュラムに最終学年のIBディプロマ(IBDP)を組み合わせて提供します。ホーチミンで最高額クラスの学校の一つで、教育の質と施設の充実で高い評価を得ています。
- カリキュラム: 英国式+IBDP
- 対象年齢: 2〜18歳
- 学費目安: 年約200万〜610万円(VND333M〜999.3M/2026-27年度・公式)
- 所在エリア: 2区 アンフー ほか
- こんな家庭に: 英国式を最上位の環境で、進学実績も重視したいご家庭に。公式サイト
2. International School Ho Chi Minh City(ISHCMC)
ホーチミン最古参のインターの一つで、幼児から高校まで一貫してIB(PYP・MYP・DP)を提供する数少ない「IBコンティニュアム校」。探究型・生徒主体の学びが特徴で、学費もBISと並ぶ最高額帯です。
- カリキュラム: IB一貫(PYP/MYP/DP)
- 対象年齢: 2〜18歳
- 学費目安: 年約175万〜600万円(VND287M〜987M/2026-27年度・公式)
- 所在エリア: 2区 タオディエン/アンフー
- こんな家庭に: 一貫したIB教育で探究心を育てたいご家庭に。公式サイト
3. Saigon South International School(SSIS)
7区フーミーフンにある米国式の非営利校。ホーチミンで唯一の非営利プレK〜12年生校として知られ、アメリカン・スタンダードにAP(アドバンスト・プレイスメント)を組み合わせた探究重視の教育を行います。
- カリキュラム: 米国式+AP
- 対象年齢: 3〜18歳(PreK〜Grade 12)
- 学費目安: 年約290万〜535万円(VND479M〜882M/2025-26年度・公式)
- 所在エリア: 7区 フーミーフン
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4. Australian International School(AIS Saigon)
新都心トゥーティエム地区などにキャンパスを構えるオーストラリア系インター。IB PYPで始まり、中等部でケンブリッジIGCSE、最終学年で再びIBDPへとつなぐ、柔軟なカリキュラム設計が特徴です。
- カリキュラム: IB PYP+ケンブリッジIGCSE+IBDP
- 対象年齢: 1.5〜18歳
- 学費目安: 年約175万〜550万円超(VND285M〜900M超/2026-27年度・公式)
- 所在エリア: 2区 トゥーティエム/タオディエン
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5. European International School HCMC(EIS)
タオディエンの緑豊かなガーデンキャンパスを持つブティック型のIB校。2歳から18歳までフルIB(PYP・MYP・DP)を提供し、少人数でアットホームな雰囲気が魅力。最高学費が名門大手より抑えめな点も特徴です。
- カリキュラム: IB一貫(PYP/MYP/DP)
- 対象年齢: 2〜18歳
- 学費目安: 年約170万〜470万円(VND274.7M〜771.6M/2025-26年度・公式)
- 所在エリア: 2区 タオディエン
- こんな家庭に: 少人数・アットホームなIB環境を、比較的抑えた学費で求めるご家庭に。公式サイト
6. Renaissance International School Saigon
7区にある英国式インター。少人数できめ細かな指導を掲げ、英国カリキュラムに最終学年のIBDPを組み合わせます。きょうだい割引など、家族での通学を支える制度も整っています。
- カリキュラム: 英国式+IBDP
- 対象年齢: 2〜18歳
- 学費目安: 年約125万〜520万円(VND202M〜856M/2026-27年度・公式)
- 所在エリア: 7区
- こんな家庭に: 英国式を、少人数のきめ細かな環境で受けさせたいご家庭に。公式サイト
7. Vietnam Australia International School(VAS)
市内に複数キャンパスを展開する、ベトナム=オーストラリアのバイリンガル校。ケンブリッジ国際プログラムをベトナム国民教育課程と統合し、英語と母語の両方を伸ばします。今回の7校の中では学費が最も手頃で、二言語教育を望む現地・国際結婚家庭に人気です。
- カリキュラム: ケンブリッジ×ベトナム統合(バイリンガル)
- 対象年齢: 幼稚園〜Grade 12
- 学費目安: 年約95万〜350万円(VND155M〜585M/2026-27年度・公開情報)
- 所在エリア: 市内複数キャンパス
- こんな家庭に: 学費を抑えつつ、英語と母語を両立させたいご家庭に。学費情報
※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。
比較でわかる、わが家に合う選び方
7校を並べてみると、「良い学校」は一つではなく、ご家庭の優先順位によって最適解が変わることがわかります。判断軸は主に5つ——費用の手頃さ、入学のしやすさ、通学の負担、世界とのつながり、日本語・母語の支えです。下の図で、大手インター・中堅/新興校・オンライン国際校を同じ観点で並べてみました。

たとえば人気の2区・7区は住環境が良い一方、名門校は定員に空きがなく待機(ウェイティング)が発生しがち。入学は6〜12カ月前の出願が通例です。通学の渋滞や送迎の負担も、エリア選びで無視できません。「世界とのつながり」を最優先するなら大手インターが強い一方、「費用」と「母語の支え」を重視するなら、選択肢はぐっと変わってきます。学費が家計に対して重すぎると感じたら、インターの学費が高すぎると感じたときに読む記事も参考になります。まずは、オンラインでの学びのしくみを見る →
視野を広げるなら、近隣都市の相場を知るのも有効です。バンコクのインターナショナルスクールやシンガポールのインターナショナルスクールと比べると、ホーチミンの価格帯や特徴がより立体的に見えてきます。

学費や通学が壁なら——「オンライン」という第8の選択肢
ここまで7校を見てきて、「どこも素晴らしい。でも、うちには手が届かない」と感じたご家庭もいるかもしれません。ホーチミンの高額インターは、その多くが会社負担で通う駐在家庭を中心に成り立っています。自費で通わせたい一般家庭や現地家庭にとって、年600万円という金額は現実的ではなく、結果として「価格で入れない層」が生まれているのが実情です。
そんな第8の選択肢が、NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)です。NGAは、日本の株式会社NIJINが運営する2027年9月開校予定のオンライン・インターナショナルスクール。日本国内のオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には、すでに1000名以上が在籍しています。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」、少人数の対話を中心にした学び、そして「自分と世界を、好きになる」という理念を掲げています。
対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。住む場所を選ばず、学費は対面インターの約5分の1を目指しています。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れられる設計なので、「いきなりフル英語は不安」というお子さんにも寄り添えます。ただし正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で、実績はこれから積み上げていく段階です。対面校のような校庭や施設での体験と、まったく同じものを提供できるわけではありません。それでも、価格や通学が壁になっていたご家庭にとって、これまでなかった現実的な選択肢になれると考えています。
よくある質問
Q. 何歳から入学できますか?
A. ホーチミンのインターは、多くが1.5〜2歳の就学前クラスから受け入れています(AISは1.5歳から)。NGAは6〜18歳が対象です。幼児期は現地校で、学齢期からオンラインという組み合わせも可能です。
Q. 日本語のサポートはありますか?
A. 対面インターの多くは英語のみの環境で、日本語サポートは限定的です。NGAは日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れられる設計のため、英語がまだ不安なお子さんでも一歩を踏み出しやすくなっています。
Q. 編入(転入)はいつできますか?
A. 対面インターは学年始めの9月入学が基本ですが、定員に空きがあれば学期の途中でも受け入れる学校があります。ただし人気校は待機が生じやすく、6〜12カ月前の出願が安心です。オンラインのNGAは、居住地の変更に左右されず学びを続けられる点が強みです。
「通えるかどうか」で、あきらめないでほしい
学校選びは、家計や住む場所といった「条件」との戦いになりがちです。けれど本当に大切なのは、お子さんが「自分と世界を、好きになれる場所」に出会えるかどうか。ホーチミンには素晴らしいインターがたくさんあります。そのどれかがわが家に合うなら、それが一番です。そして、もし価格や通学が壁になっているなら、オンラインという道もある——そう知っておくだけで、選択肢は少し広がります。あなたとお子さんのペースで、後悔のない一歩を選んでください。


