「岩手県 インターナショナルスクール」と検索すると、まず出てくるのは安比高原の全寮制校です。英国の名門ハロウが日本に開いた学校で、確かに世界水準。けれど年間の学費は1,000万円を超え、対象は11歳から、しかも全寮制。盛岡や北上で小学生を育てている家庭にとって、それは答えになっていない——そう感じてこのページにたどり着いた方が多いのではないでしょうか。2026年8月時点の公開情報を調べたかぎり、岩手県内で英語を学びの中心に据えた常設の学校は、判明分で2校。八幡平市のハロウインターナショナルスクール安比ジャパンと、盛岡市のフレンズ国際愛児園です。この記事では、その2校を学費まで含めて具体的に紹介したうえで、県内で見つからないときに現実的にとれる3つの選択肢——仙台への通学や移住、県内で英語に厚い学校・コース、そして通わないという道まで、正直に整理します。読み終えるころには、岩手で何ができて何ができないのかが、はっきり見えているはずです。

岩手県のインターナショナルスクール事情と学費相場
まず前提として、岩手県も着実に国際化が進んでいます。岩手日報の2025年11月23日の報道によると、岩手県の外国人住民数は10年前と比べて1.99倍。増加率は全国で12番目という水準で、人手不足を背景に、これまで外国人の少なかった地域にも定住が広がっています(出典: 岩手日報ONLINE)。それだけ人が動いていながら、英語で学び続けられる場所の数は、まったく追いついていません。
岩手県のインターナショナルスクール事情には、はっきりした特徴があります。それは「2校しかない」ことよりも、その2校が両極端で、あいだが空いていることです。片方は年間1,000万円超の全寮制のインターナショナルスクール(対象11〜18歳)。もう片方は月4万5,000円ほどの、2歳から就学前までの英語園。つまり、6歳から11歳まで——小学生の6年間を日中まるごと英語で過ごせる全日制の学校は、2026年8月時点の公開情報では県内に確認できませんでした。学費の「相場」という言葉が成り立たないほど、価格帯も対象年齢も離れているのです。
国際バカロレア(IB)についても、正直にお伝えします。文部科学省のIB教育推進コンソーシアムが公開する認定校・候補校の一覧に、岩手県の学校は掲載されていません(2026年8月時点)。小学校のPYP、中学校のMYP、高校のDP、いずれもゼロです(出典: IB教育推進コンソーシアム)。
もうひとつ、岩手ならではの事情が距離です。岩手県の面積は約1万5,275平方キロメートルで、北海道に次ぐ全国2位。盛岡から一関までは直線でも80キロ以上あり、沿岸の宮古・釜石・大船渡と内陸のあいだには北上高地が横たわります。「県内に1校ある」ことが「うちから通える」を意味しないのが、この県のリアルです。そもそもインターナショナルスクールとは何か、一条校(日本の正規の学校)との違いや義務教育の扱いについてはインターナショナルスクールとは?で整理しています。
※学費等は2026年8月時点の公開情報です。改定される場合があるため、最新は各校公式サイトで必ずご確認ください。

岩手県で「通えるインター」が見つからない方へ
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岩手県のインターナショナルスクール全2校【エリア別】
ここからは、2026年8月時点で確認できた学校を判明分すべてご紹介します。無理に「おすすめ7選」に水増しはしません。数は2つですが、性格はまったく違います。
1. ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(八幡平市・安比高原)
ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(八幡平市安比高原180-8)は、1572年創立の英国の名門ハロウスクールが、アジアで初めて開いた全寮制の共学校です。2022年に開校し、運営は学校法人H. A. International School。スキーリゾートとして知られる安比高原の広大なキャンパスで、生徒は全員が寮生活を送ります(出典: 学校法人H. A. International School プレスリリース)。
- カリキュラム|英国式。Prep(11〜13歳)・Senior(13〜16歳)・Sixth Form(16〜18歳)の3段階で、IGCSEとAレベルを履修します。
- 対象年齢|Year 7〜Year 13(11〜18歳)。全寮制のため通学のみの在籍はできません。
- 学費目安|2026-27年度の授業料(寮費込み)は、Year 7〜8が年間1,054万8,740円、Year 9〜11が1,104万5,720円、Year 12〜13が1,145万5,370円。これに出願料5万円、入学金100万円、返還されるデポジット44万〜88万円、制服など約26万円、学年ごとの校外遠征20万〜60万円が加わります。きょうだい割引(3人目5%・4人目10%・5人目以降15%)と奨学金制度があります(出典: Harrow Appi 公式 Fees and Financing)。
- こんな家庭に|中学・高校の段階から英語圏の大学進学を本気で視野に入れ、寮生活も含めて子どもを送り出す準備がある家庭。
注意点も1つだけ、一般論として。この学校は日本の学校教育法第一条に定める学校(一条校)ではありません。日本国籍のお子さんが義務教育年齢で在籍する場合の扱いは自治体によって確認が必要になるため、出願前にお住まいの市町村教育委員会に相談しておくと安心です(参考: ELT 解説記事)。
2. フレンズ国際愛児園(盛岡市・北山)
フレンズ国際愛児園(Friends International Kindergarten)(盛岡市北山1-5-5)は、2006年開園の認可外保育施設で、岩手県で唯一といえる本格的な英語環境の幼児園です。ネイティブスピーカーと日本人スタッフが一緒に保育にあたり、算数・理科・アートといった内容を英語で扱いながら、毎週の日本語・日本文化のクラスも必ずカリキュラムに入れているのが特徴。英語だけに振り切らず、日本の子どもとして育つ土台も残す設計になっています。
- カリキュラム|英語と日本語のバイリンガル保育。英語で1日5時間、週5日、通年で過ごします。
- 対象年齢|2歳から就学前まで。定員は45名ほどの小さな園です(出典: みんなの保育園情報)。
- 保育時間|通常は9:00〜14:00。延長を使えば8:00〜18:00まで預かってもらえるため、共働き家庭でも組み立てやすい形です。
- 学費目安|保育料・教育費が月4万5,000円、給食費が月2,832円。教材費は保育料に含まれます。幼児教育・保育の無償化(施設等利用給付・上限月3万7,000円)の対象施設として案内されています。きょうだい割引もあります(出典: プリスクールパーク 岩手県の学費比較/改定の可能性があるため要確認)。
- こんな家庭に|盛岡近郊で、幼児期に英語をたっぷり浴びさせたい家庭。首都圏の同種の園と比べると、費用面のハードルはかなり低めです。
そのほか——英語に触れられる保育園(盛岡市・釜石市)
インターナショナルスクールではありませんが、日々の保育のなかに英語のプログラムを組み込んでいる園もあります。スクルドエンジェル保育園 盛岡園(盛岡市本宮1-9-14)と同 かまいし園(釜石市甲子町第9地割12-1)は、0歳から受け入れる小規模保育施設で、モンテッソーリ教育をベースに、専門講師による幼児英会話・リトミック・幼児体育を取り入れています。1日10時間保育、早朝・延長・土曜保育、給食にも対応し、無償化の対象です(出典: プリスクールパーク)。日中を英語だけで過ごす園ではないので、「英語のある認可保育園」として位置づけるのが正確です。費用面でもっとも入りやすい選択肢のひとつではあります。
一関・北上・奥州・花巻・宮古では確認できませんでした
ここも正直にお伝えします。県南の一関市・北上市・奥州市・花巻市、沿岸の宮古市・大船渡市、そして滝沢市・矢巾町といった盛岡近郊でも、2026年8月時点で常設のインターナショナルスクールやインターナショナルプリスクールは確認できませんでした。全国のプリスクール検索データベースでも、岩手県の登録は盛岡市・釜石市・八幡平市の3市のみです。各市には子ども向けの英会話教室(イーオンキッズ、NOVAバイリンガルKIDS、プリンス英米学院、セイハ英語学院など)が複数ありますが、これらは週1〜2回のレッスンであって、日中を英語で過ごす場ではありません。目的が「英語に慣れること」なら十分な選択肢がある一方、「英語で教科を学ぶこと」となると、県内では急に道が細くなります。全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧から、他県の状況もあわせて確認できます。
県内で見つからないときの3つの選択肢
「安比は無理、盛岡の園は年齢が合わない」——そう感じた家庭に残されているのは、実は3つの道です。どれも一長一短ですが、知らないまま諦めるのはもったいない。順に見ていきます。
選択肢1. 仙台のインターナショナルスクールに通う、あるいは移り住む
岩手県から小学校段階の英語環境を求めるなら、まず現実味があるのは宮城県の仙台市です。仙台市泉区には、東北で唯一、キンダーガーテンからグレード12(3〜18歳)まで一貫して学べる東北インターナショナルスクール(TIS)があります。国際バカロレアのPYPとDPの認定校で、英語が母語でない子にはEALプログラムも用意されています。公式の2026-2027年度学費表では、年額合計がキンダーガーテン(全日)99万円、グレード1〜8が134万円、グレード9〜10が154万円、グレード11〜12が169万円。初年度は入学金40万円と事務手数料1万5,000円が別途必要です(出典: TIS公式 Tuition & Fees)。ほかにも仙台にはホライゾン学園仙台小学校(日本の一条校でありながらIB PYPの枠組みで学べる)などの選択肢があり、詳しくは仙台市のインターナショナルスクールの記事と宮城県全体の記事で整理しています。
ただし、通学の現実は冷静に見てください。盛岡駅から仙台駅までは東北新幹線はやぶさで最短39分、一ノ関駅からならやまびこで32分(出典: 駅探)。数字だけを見ると近く感じますが、新幹線通学の費用は年間で数十万円規模になりますし、仙台駅からTISのある泉区館まではさらに30分以上かかります。小学生が毎朝それを6年間続けるのは、体力の面でも送迎の面でもかなり重い。実際に県外の学校を選ぶ岩手の家庭の多くは、仙台へ転居するか、保護者のどちらかが平日だけ別に暮らす形をとっています。志望校を絞る前に、通学時間ではなく「その生活を6年間続けられるか」を家族で話してみてください。
選択肢2. 県内で英語に厚い学校・コースを選ぶ
インターナショナルスクールではなくても、県内に国際教育に近い場所はあります。代表的なのが、学校法人龍澤学館の盛岡中央高等学校 国際Resolutionコースです。英語の授業をネイティブ講師が担当し、「英語スキルアップグループ」と「留学グループ」に分かれて学びます。20年以上にわたる国際教育の蓄積があり、五大陸24校との姉妹校提携をもち、卒業までに全員が海外研修を経験する設計。「岩手から世界へ」を掲げているとおり、日本の高校に在籍しながら海外に接点をつくれる道です。
小学生の年代なら、日中は地元の公立小学校に通いながら、放課後や週末に英語の総量を増やす形が現実的です。県内には英会話教室に加えてオンラインの英語スクールも複数あります。「学校を英語に置き換える」ものではありませんが、英語との距離を縮める手段としては十分に機能します。目的が「英語で教科を学ぶこと」なのか「英語に日常的に触れること」なのかで、この選択肢の評価は大きく変わります。
選択肢3. オンラインの国際校で学ぶ
3つ目が、通わずに学ぶ形です。住んでいる場所が学びの選択肢を決めてしまう——岩手のように県土が広く、学校が2校しかない地域では、これがいちばん重い壁になります。オンラインの国際校は、その壁だけを取り除く選択肢です。安比まで行かなくても、仙台に引っ越さなくても、宮古でも二戸でも西和賀でも、条件はまったく同じ。この道については、後ろの章でもう少し丁寧にご説明します。
比較でわかる、わが家に合う選び方
安比の全寮制インター、仙台など県外の学校、オンライン国際校。この3つは、どれが優れているかではなく、わが家の制約に合うかで選ぶものです。費用・入学のしやすさ・家族と一緒に暮らせるか・対面での体験・小学生の年代から始められるか——この5つの観点で並べると、迷いがかなり減ります。

岩手県の場合、引っかかるのはたいてい最後の2行です。安比のハロウは世界水準ですが、11歳からで、しかも家を離れます。仙台に通うなら生活そのものを動かすことになる。だから多くの家庭が、小学校入学の直前になって初めて「この6年間、どうしよう」と立ち止まります。逆に言えば、いま調べているあなたはまだ時間があります。費用の全体像をもう少し細かく知りたい方は、インターナショナルスクールの学費の内訳を解説した記事もあわせてどうぞ。授業料以外にかかるお金まで見えると、判断の精度が上がります。
オンラインでの学びのしくみを見る →

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢
ここまで読んで、「安比は選べない。仙台に毎日通うのも、引っ越すのも無理」と感じた方も多いはずです。そんな家庭のために、私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は2027年9月開校のオンラインインターナショナルスクールを準備しています。
運営は、日本でオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJIN。NIJINアカデミーにはすでに1000名以上の子どもたちが在籍しています。NGAが大切にしているのは、脱偏差値——テストの点数で子どもを並べないこと。少人数の対話を中心に、「自分と世界を、好きになる」学びを設計しています。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。住む場所を選ばないので、盛岡でも一関でも宮古でも、そして久慈でも遠野でも、条件はまったく変わりません。北上高地を越える必要も、新幹線に乗る必要もなく、教室までの距離は誰にとっても同じゼロです。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れられる設計にしているのも、日本の家庭にとって現実的だと考えているからです。学費は対面のインターナショナルスクールの約5分の1を目指しています。
地元の学校に籍を置いたまま、放課後や週末にオンラインで英語で学ぶダブルスクールという形もあります。いきなり学びの中心を移すのが不安なら、こちらから始める家庭も少なくありません。
正直な注意点もお伝えします。NGAはまだ開校前で、実績はこれから積み上げる段階です。そして、雪の校庭で走り回る体験や、同じ教室で肩を並べる感覚は、対面の学校と同じようには提供できません。それでも「近くに無いから、あきらめる」を「通わなくても、続けられる」に変えられる家庭が、岩手県には確かにいるはずだと考えています。
よくある質問
Q. 岩手県内のどこからでも、県内のインターナショナルスクールに通えますか?
A. 残念ながら、通えるとは言いにくいのが実情です。ハロウ安比は全寮制なので「通う」のではなく「入寮する」学校であり、フレンズ国際愛児園は盛岡市北山にある2歳〜就学前の園です。盛岡市・滝沢市・矢巾町あたりからなら後者は毎日の送迎圏に入りますが、一関や宮古から毎日通うのは現実的ではありません。岩手県は北海道に次ぐ全国2位の面積で、内陸と沿岸は北上高地で隔てられています。「県内にある」を「うちから通える」と読み替えないことが、遠回りを防ぐ第一歩です。
Q. 近隣県のインターナショナルスクールに通うことはできますか?
A. もっとも近いのは宮城県仙台市の東北インターナショナルスクールで、盛岡駅から仙台駅までは新幹線で最短39分、一ノ関駅からは32分です。ただし新幹線通学は交通費が年間で数十万円規模になり、仙台駅から泉区の校地まではさらに時間がかかります。小学生が6年間毎日それを続ける負担は小さくありません。実際には、仙台へ転居する、中高段階で寮を使う、といった形と組み合わせる家庭が多いです。青森・秋田の隣県側にも、通学圏と呼べる規模のインターナショナルスクールは確認できていません。
Q. 英語を増やすと、日本語の力が中途半端になりませんか?
A. とてもよくいただく不安です。岩手県の場合、県内の園は日本語のクラスを毎週カリキュラムに入れているところが多く、日本語の土台は保たれやすい環境にあります。一方で全寮制や海外進学まで視野に入れる場合は、日本語をどう担保するかを先に決めておくことが大切です。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービス〈ともだちじゃぱん〉(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。園や学校を選ぶ際は、パンフレットの説明ではなく、実際の週間時間割を見せてもらいましょう。
ハロウインターナショナルスクール安比ジャパンに偏差値はあるのか——入学基準と費用の実際
先に結論をお伝えします。ハロウインターナショナルスクール安比ジャパンに偏差値はありません。数字が非公開なのではなく、そもそも偏差値が算出される仕組みの外にある学校です。偏差値は、日本の模試や入試で同じ問題を受けた集団のなかでの位置を表す数字。安比の入学選考は日本の模試とも高校入試とも接点がなく、学ぶのは英国式のIGCSEとAレベルです。だから「偏差値◯◯」という形で難易度を示せるデータは、どこにも存在しません。
とはいえ、本当に知りたいのは「うちの子が入れるのか」のはずです。偏差値の代わりに、公式サイトが入学の条件としてはっきり示しているのは次の4つです。
| 合否を決める基準 | 公式サイトに示されている内容(2026年9月時点) |
|---|---|
| 学年と年齢 | 受け入れはYear 7〜Year 12。Year 13からの入学は受け付けていません。Year 11は、すでにGCSEの学習を進めている、前の学校の成績と追加テストで追いつけると判断できる、といった例外的な場合のみ。学年は生年月日で決まります |
| 英語力 | 語学科目を除くすべての授業と試験が英語。公式の目安はYear 7・8がCEFR A2、Year 9がA2+〜B1、Year 10がB1、Year 11とYear 12がB1〜B2。入学FAQでは最低ラインをYear 7・8=A2、Year 9=B1、Year 10以上=B2と案内しています。入学後の英語を支えるEALプログラムがあります |
| 試験 | 全志願者がCAT4(数学・英語・非言語推論を見るオンラインテスト90分)と、英語の作文(20分)を受けます。公式サイトには「このテストに準備は必要ありません」と明記。Year 12の志願者は、Aレベルで選びたい科目の試験が加わることがあります |
| 面接 | テストを通過すると、ヘッドマスターまたは上級の教員、ハウスマスター・ハウスミストレスとの面接に進みます。オンラインでも対面でも可 |
出願の時期についても、公式の案内は具体的です。締切は設けられておらず通年で受け付けていますが、生徒と教員の比率を保つため定員は非常に限られているとして、学年度の早い時期——9月から1月——の出願がすすめられています。合否はおおむね出願から1か月で通知され、合格を受け取ってから承諾するまでの期間は1週間。海外から日本の学生ビザを取る家庭には、希望する入学時期の5か月以上前の出願が強く推奨されています。入学の規模は全学年あわせて毎年およそ100名。2026年1月時点で在校生の約7割が海外からで、残るおよそ3割は日本国内からの生徒です。日本の家庭が入れない学校ではありません。
見落とされがちなのが学年暦です。2026-27年度は、8月26日から12月11日までのGOLDEN SEASON、1月11日から4月7日までのWHITE SEASON、4月26日から6月19日までのGREEN SEASONという3学期制。日本の4月始まりの学校から移るなら、公立の小中学校との学年の対応と、12月から1月にかけての長い休みの過ごし方を出願前に整理しておくと安心です。学年の区切りも9月1日生まれからなので、早生まれのお子さんは日本の学年と1つずれることがあります。
費用は、寮費を含む2026-27年度の授業料が年間およそ1,054万〜1,146万円(学年により異なります)。これに出願料5万円、入学金100万円、返還されるデポジット44万円(ビザのサポートが必要な場合は88万円)、制服がおよそ26万円、学年ごとの遠征が20万〜60万円が加わります。きょうだいが同時に在籍する場合は3人目5%・4人目10%・5人目以降15%の割引。奨学金は、Year 10またはYear 12で入学する生徒を対象に学校が出すものと、AISL FoundationがSixth Form(Year 12・13)の生徒向けに出すものの2種類が案内されています。これとは別に、在校生が家庭の事情で学業を続けられるよう支える学費援助(bursary)があり、こちらは1学年を修了した生徒が対象です。※金額は2026年9月時点で公式サイトに掲載されている2026-27年度のものです。改定されることがあるため、最新は必ず公式サイトでご確認ください。
八幡平市から通えるのか——寮生活と地元からの通学
「八幡平 インターナショナルスクール」と調べてこのページにたどり着いた方には、先にはっきりお伝えしておくべきことがあります。公式のBoarding FAQは「自宅から通いながら在籍できますか」という質問に、明確にNoと答えています。安比は100%フルボーディングの学校で、学期中は全員がキャンパスで生活します。全寮制は学校の教育方針の中心にあるものだと公式に説明されており、地元の家庭であっても、通学生という在籍の形は用意されていません。
所在地は八幡平市安比高原180-8。最寄り駅はJR花輪線の安比高原駅で、駅も学校も同じ八幡平市内にあります(安比高原駅は無人駅です)。市の中心部にある大更駅も、同じ花輪線沿いです。公式のアクセス案内では、盛岡駅から安比まで電車でおよそ60分、車でおよそ50分。東京駅から盛岡駅までは新幹線の最速で131分、いわて花巻空港からは車でおよそ70分です。つまり距離の上では、八幡平市や盛岡市の家庭にとって県内でいちばん近いインターナショナルスクールです。それでも、毎朝送り出して夕方に帰ってくる学校にはなりません。岩手県内で全寮制の高校やインターナショナルスクールを探す家庭が、いちばん戸惑うのがこの点だと思います。
週末は、ハウスごとの行事や学校全体のイベントに加えて、安比の自然環境を生かした野外活動の遠征が多くの週末に組まれています。年長の生徒は、引率つきで近隣の市へ出かけることもあります。地元に住んでいても、子どもの生活の中心は家庭から寮とハウスへ移る——そこを前向きに選べるかどうかが、安比を検討するときの最初の分かれ道です。判断の材料は家からの近さではなく、家を離れて暮らす準備ができているかどうかです。公式も、入学が決まった生徒への助言として、寮生活そのものへの意欲と、ハウスの一員として過ごす心構えを挙げています。
近くに無いことは、あきらめる理由にはならない
岩手県のインターナショナルスクール探しは、簡単ではありません。県内の学校は2校だけで、片方は年1,000万円超の全寮制、もう片方は就学前まで。小学生の6年間はぽっかり空いていて、IB認定校も県内にはゼロ。そのうえ県土は広く、隣の市の園にすら毎日通えない家庭が少なくありません。でもそれは、あなたのお子さんに国際教育は無理という意味ではまったくないのです。安比という世界水準の選択肢、盛岡の英語園、仙台への進学や移住、県内の国際コース、そしてオンライン——道は一本ではありません。
大切なのは、入れる場所を探すことより、お子さんが何年も安心して続けられる学びを選ぶことです。焦らなくて大丈夫です。まずは今日、気になった学校をひとつ、資料請求か見学予約してみる。それだけでも、選択肢の景色は変わります。
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