「北海道でインターナショナルスクールを探しているけれど、調べても同じ学校名しか出てこない」「札幌以外に住んでいるので、そもそも通えるのか分からない」——そんな思いでこのページにたどり着かれたのではないでしょうか。結論から正直にお伝えします。北海道のインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町の2つのエリアにほぼ集中しており、小学部以上まで英語で学べる学校は道内に3校ほどです。通学型の年間学費はおよそ100万〜165万円(別途、入学金20万円ほか)。函館・旭川・帯広・釧路・北見といった主要都市には、英語のプリスクールはあっても、常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。
この記事では、北海道のインターナショナルスクールをエリア別に網羅して整理し、学費の目安・対象年齢・特徴、そして「通える範囲に学校がないご家庭はどうすればいいか」までを正直に書きます。特定の学校を売り込むためではありません。読み終わる頃に、「わが家の場合はどう選べばいいか」をご自身で判断できるようになる——それがこの記事のゴールです。

北海道のインターナショナルスクール事情と学費相場
北海道は日本の国土の約2割を占める広大な地域ですが、英語で一貫して学べるインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町にほぼ限られます。道内唯一の本格的なK-12(幼児部から高校まで)インターは、1958年設立で米国のWASC認定を受けている北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校。そのニセコ校が中学2年生相当まで、そして2025年4月に開校したKIUアカデミー ニセコ校が小1から高3相当までをカバーします。加えて、札幌・函館には英語イマージョンのプリスクール(幼児中心)が複数あります。
もう一つ押さえておきたいのが、ニセコ・倶知安エリアの急速な国際化です。スキーリゾートとしてのインバウンドと移住の伸びで、倶知安町・ニセコ町では住民のおよそ16%が外国人とされ、冬季には外国人就労者でさらに人口が増えます。この人口構造が、人口5,000人規模の町にインターナショナルスクールが2校ある——という日本ではきわめて珍しい状況を生んでいます。一方で、札幌・ニセコ以外の地域にお住まいのご家庭は、現実的に「通える学校がない」という前提から考えることになります。
学費の相場は、通学型のインターで年間およそ100万〜165万円。これに入学金(20万円前後)・年間費・施設費・端末管理費・スクールバス代などが加わります。北海道特有の事情として、冬季の送迎負担や除雪・移動時間も「続けられるか」を左右します。学費の内訳の考え方はインターナショナルスクールの学費の内訳で詳しく解説しています。※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。

北海道のインターナショナルスクール一覧【エリア別】
ここからは、北海道で確認できた英語で学べる学校を、エリア別に整理します。どの学校が優れているかではなく、「わが家の条件に合うのはどれか」という視点でご覧ください。
札幌エリア
道内の選択肢がもっとも多いエリアです。札幌市には現時点で市単独の詳細記事がないため、ここで主要な学校をまとめます。
- 北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校(札幌市豊平区)|1958年設立、道内唯一の幼児部から高校まで一貫のインター。米国のWASC認定で、授業はすべて英語。対象は3歳のEarly Yearsから12年生まで。2026-2027年度の年間授業料は、Early Years半日102万8,000円/全日144万円、K〜5年生158万4,000円、6〜8年生162万4,000円、9〜12年生164万8,000円。別途、出願料2万円・入学金20万円・年間費20万円・保険料5,000円・PTA会費1万円・端末管理費2万5,000円(K〜5年生)などがかかります。
- 東京インターナショナルスクール 札幌円山キンダーガーテン/アフタースクール(札幌市中央区)|幼児向けのキンダーガーテンと、小学生向けアフタースクールを併設。学費は要問い合わせ。
- ジェリービーンズ イングリッシュ プリスクール(札幌市)|講師は全員ネイティブ、保育時間中はすべて英語のイマージョン方式。
- IKS 札幌インターナショナル幼稚舎・スクール(札幌市)|1〜5歳対象。英語に加え知育・音楽・体操などを組み合わせた独自カリキュラム。
- UNDERDOGS(札幌駅北口エリア)|少人数制の英語プリスクール。
- ドレミガーデン プリスクール インターナショナル(札幌市)|1歳半から通える英語環境のプリスクール。
札幌の特徴は、幼児期の英語環境は選べるが、小学部以上で英語を続けようとするとHIS一択に近くなる点です。プリスクール卒園後の進路は、入園前から考えておくことをおすすめします。
ニセコ・倶知安エリア(後志)
人口規模で見れば小さな町ですが、国際教育の選択肢では道内で札幌に次ぐ、いや年齢によっては札幌以上に厚いエリアになりつつあります。
- 北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)(ニセコ町字富士見12)|HIS札幌本校の分校。3〜4歳のEarly Yearsから8年生(中学2年生相当)まで。小学部はInternational Primary Years Curriculum(IPC)を採用し、探究型の学びが中心。2025-2026年度の年間授業料はEarly Years半日100万円/全日140万円、K〜5年生154万円、6〜8年生158万円。別途、施設費15万円・出願料2万円・入学金20万円・保険料・PTA会費など。高校課程はないため、9年生以降は札幌本校や道外・海外への進学を見据える必要があります。
- KIUアカデミー ニセコ校(ニセコ町元町56-3)|京都インターナショナルユニバーシティーが2025年4月に開校した日英バイリンガルの国際校。1年生から12年生までをカバーし、米国のWASC・ACSI認定。羊蹄山を望むキャンパスに加え、無料スクールバス、学校所有アパート(近隣・光熱費込みで月7万2,000円程度)といった移住家庭向けの体制も特徴です。ネイティブスピーカー向けの年20万円免除、バイリンガル・きょうだい割引、経済的援助が必要な家庭向けの奨学金も用意されています。2026年度の学納金はニセコ校の募集要項で公開されており、全学年一律で申請料2万5,000円・入学金30万円・設備費20万円・年間授業料120万円(初年度合計およそ172万5,000円)です。詳しくは後述のニセコ特集で解説します。
- ニセコ国際高等学校(ニセコ町)|町立のニセコ高校を改組し、2026年4月に開校した進学型単位制の総合学科高校。インターナショナルスクールではありませんが、国際的な町をフィールドにした教育を特色に、全国・海外から生徒を募集し寮も完備。募集人員は70人程度です。
函館エリア
函館には常設のインターナショナルスクール(小学部以上)は確認できませんでしたが、英語イマージョンの幼児向けスクールがあります。
- ヒーローズ インターナショナルプリスクール(函館市)|1歳半からのオールイングリッシュ。ネイティブ講師とサイエンス・アート・音楽・算数を英語で。
- ハッピーイングリッシュハウス(函館市)|1日最大10時間の100%英語環境。アート・理科・体育・戸外活動までネイティブ講師が担当。
旭川・帯広・釧路・北見・室蘭などその他の地域
正直にお伝えします。これらの地域では、英語で教科を学べる常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。英会話教室や、週数回の英語プリスクールはありますが、いわゆる「インターに通う」という選択は現実的ではありません。旭川から札幌まで車でおよそ2時間、帯広から約2時間半、釧路から約4時間。毎日の通学は成立しないと考えるのが妥当です。北海道でインターナショナルスクールを検討するということは、多くのご家庭にとって「引っ越すか、通わずに国際教育を受けるか」の選択とほぼ同義になります。
なお、全国の状況とお住まいの地域の比較は全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧からご覧いただけます。
ニセコ・倶知安エリアのインターナショナルスクール
北海道の国際教育で、いま最も動きが速いのがニセコ・倶知安エリアです。人口5,000人規模の町に、英語で学べる学校が2校あり、さらに2026年4月には町立の新設高校が開校しました。ここでは、エリア別一覧では書ききれなかった各校の実態を、所在地・対象年齢・カリキュラム・公式に確認できる学費・寮や短期受け入れまで、公式サイトと募集要項で確認できた範囲で整理します。
北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)
所在地はニセコ町字富士見12。1958年設立のHIS札幌本校の分校で、対象は3歳のEarly Yearsから8年生(中学2年生相当)まで。小学部は探究型のInternational Primary Years Curriculum(IPC)を採用し、授業は英語です。学年配置は8月31日時点の年齢を基準に決まります。
2025-2026年度の年間授業料は、Early Years半日100万円/全日140万円、K〜5年生154万円、6〜8年生158万円。これに全学年共通の施設費15万円、出願料2万円、入学金20万円、保険料5,500円、PTA会費5,000円、端末管理費(K〜5年生2万5,000円/6〜8年生3,000円)が加わります(HIS Niseko公式・Tuition and Fees)。
ニセコ校でとくに知っておきたいのが、季節居住者(seasonal resident)向けの短期就学枠です。公式の入学案内には、ニセコエリアに季節的に滞在する家庭向けに短期の就学を受け入れており、幼稚園・小学部については月単位で授業料を支払う方式がある旨が明記されています(入学月と在籍期間で金額が変わるため要問い合わせ/手続きは通年生と同じ)。冬季だけニセコに滞在するご家庭にとっては、現実的な選択肢になります。なお9年生の課程はなく、公式の学年配置表には10年生の記載もありますが、受け入れ学年は年度によって変わり得るため、高校段階を検討する場合は必ず学校に直接ご確認ください(HIS Niseko公式・Admissions)。
KIUアカデミー ニセコ校(KIU Academy – NISEKO)
所在地はニセコ町元町56-3。京都インターナショナルユニバーシティーが2025年4月に開校した日英バイリンガルの国際校で、1年生から12年生までをカバーします。京都校がWASC・ACSIの認定を受けた教育モデルを土台にしており、北海道からは各種学校の認可を受けています。
2026年度の学納金は募集要項で公開されています。全学年一律で、申請料2万5,000円・入学金30万円・設備費20万円・年間授業料120万円(初年度合計およそ172万5,000円)。授業料は年払いのほか、学期払い(手数料約5%)・月払い(手数料約10%)も選べます。割引制度は、お子さんがネイティブスピーカーレベルの英語力を持つ場合に年間授業料から20万円を免除する英語ネイティブ割引、それに加えて日本語も堪能な場合にさらに5万円を免除するバイリンガル割引。経済的な援助が必要な家庭向けの学資援助制度もあります(KIU Academy – NISEKO 2026年度募集要項)。
遠方から通う生徒のために学校所有アパートが用意されているのも特徴です。対象は高校生(10年生以上)で、キャンパス近隣の1人用ワンルーム(26平方メートル以上、ベッド・テーブル・椅子・小型冷蔵庫などを基本設備として設置)、家賃は光熱費込みで月額7万2,000円。空室がある場合のみで、契約には保護者の同意が必要です。無料のスクールバスも運行しています。
ニセコ国際高等学校(町立・2026年4月開校)
所在地はニセコ町字富士見141番地9。町立のニセコ高校を改組し、2026年4月に開校した全日制課程の総合学科高校です。インターナショナルスクールではありませんが、公立の学費水準で国際的な学びに触れられるという点で、道内では貴重な選択肢になります。募集人員は推薦入学者を含めて70名。入学者選抜の業務は北海道ニセコ高等学校が窓口となって実施しています(ニセコ国際高等学校・募集要項)。
国際教育の中身は、2026年度はマレーシア・台湾・国内(関東/関西)の3か所から関心に応じて探究先を選ぶ研修、台湾の国立台中科技大学でのインターンシップ、麗澤大学の留学生との交流、筑波大学・神戸大学とのフィールドワーク連携など。誰でも立ち寄れる国際交流スペース「NISEKO World Village」を設け、ALTや海外インターンと英語で直接話せる場をつくっています(ニセコ国際高等学校・国際教育)。
寮は「ニセコ町教育交流センター(ニセコ国際高等学校寮)」として令和8年(2026年)4月に供用開始。6〜8名のユニットでリビングや水回りを共用し、寝室は個室です。学校登校日の朝食と夕食が提供され、夏季・冬季にそれぞれ10日程度の閉寮期間があります。参考として令和7年度(旧寮)の寮費は食費・施設使用料が月額3万1,200円、寮運営費が年額1万2,500円でした。新しい寮の金額は学校へご確認ください(ニセコ国際高等学校・寮)。
「ニセコに高校生で留学したい」と考えている方へ
ニセコで高校段階を過ごす道は、現時点で大きく3つです。ひとつはニセコ国際高等学校。町立で寮があり、道外からの入学者を募集人員の30%程度まで受け入れる枠が制度として設けられています(募集人員に達しないときは、達するまで受け入れ可)。地域みらい留学にも参加しています。ふたつめはKIUアカデミー ニセコ校の高等部。2026年度の募集は6〜11年生までで12年生の募集はなく、10年生以上は学校所有アパートに単身で入居できます。みっつめは、ニセコではありませんがHIS札幌本校の寮です。定員40名で、2026-2027年度の寮費は平日・週末利用が年82万4,000円、平日のみが年53万6,000円、食費が年61万6,000円(平日の朝・昼・夕)、ほかに返還されるルームデポジット5万円と清掃費3万5,000円(返還不可)(HIS公式・Boarding Fees)。HISニセコ校には寮も9年生の課程もないため、ニセコ「で」高校生活を送るなら実質的に前の2つ、そこに札幌の寮という選択肢が加わる、という整理になります。
北海道の「国際教育に近い」もう一つの選択肢
インターナショナルスクール以外にも、道内には国際教育に近い学びの場があります。代表格が市立札幌開成中等教育学校。2015年開校の札幌市立の中高一貫校で、日本の公立校として初めて国際バカロレア(IB)のMYPに認定され(2017年)、翌2018年にはDPにも認定されました。5・6年次に日本語DPコースを選択でき、6科目群のうち2科目以上は英語で履修します。1学年160名で、学費は公立校の水準です。英語漬けの環境ではありませんが、「学費を抑えながら国際的なカリキュラムで学ぶ」という道は北海道にも存在します。前述のニセコ国際高等学校も、寮があるため道内他地域からの進学が可能です。
入学条件と編入時期——道内主要校の実例
学費の次に多いご質問が、「英語ができないと入れないのか」「年度の途中から入れるのか」です。北海道の主要校について、公式に確認できる範囲で条件と時期をまとめます。制度は毎年見直されるため、出願前には必ず最新の募集要項をご確認ください。
北海道インターナショナルスクール(HIS 札幌本校・ニセコ校)
- 英語力|数値化された足切りラインは公表されていません。公式の入学方針には、選考にあたって英語力と全般的な学力を考慮する旨が書かれています。英語を第一言語としないお子さんは、通常の面接に加えてESL担当教員との面談も行われます。
- 選考|校長を長とする2〜3名のアドミッション・コミッティーが出願を審査し、学年配置も決定します。面接は30分から2時間程度。小学部は学年主任・担任・専科教員を含むメンバーで、中高等部は3名の教員パネルで実施されます。
- 優先順位|学年に空きがない場合はウェイトプールに入ります。在校生のきょうだい、教職員の子女、卒業生の子女、以前HISに在籍していて帰国する生徒が優先されます。
- 必要書類|オンライン出願フォームでの家族情報・在籍校・英語レベル・健康状態などの申告に加え、直近2か月以内に正面から撮影した本人の顔写真。特別支援を受けていた場合は心理教育アセスメント報告書。寮を希望する場合は、家を離れた経験や寮生活への貢献についてのエッセイも求められます(HIS公式・Admissions Policy)。
- 編入時期|学年配置は8月31日時点の年齢が基準です。ニセコ校には季節居住者向けの短期就学(幼稚園・小学部は月単位の授業料)があるため、年度途中からの受け入れに道があるのが道内では珍しい点です。
KIUアカデミー ニセコ校
- 募集学年|2026年度は1年生/2〜5年生/6〜11年生。12年生(高校3年生相当)の募集はありません。
- 言語の条件|1年生は英語または日本語を母語とする者。2〜5年生は英語を母語とする者、または当該学年から少なくとも1学年下相当の英語を流暢に話し、読み書きできる者。6〜11年生は英語または日本語を母語とする者。英語が母語でない生徒向けにはJSL(日本語を母語としない生徒向け)クラスなど、言語別の授業設計があります。
- 年齢の条件|1年生は4月1日時点で6歳。学校在籍歴や学習能力・成熟度によって、年齢どおりでない学年配置になる場合もあります。
- 選考|プレースメントテスト(1年生は英語・日本語、2年生以上は英語・日本語・算数/数学)に加え、受験生本人の個人面接と保護者面接。
- 必要書類|オンライン出願フォームののち、写真(2.4cm×3cm)、最終学校の在籍期間すべての成績証明書、英検・TOEFLなど検定試験の成績証明書の写し(ある場合)、奨学金申請届(該当する場合)を簡易書留で郵送。申請料2万5,000円は出願時に振込。
- 入学・編入時期|1年生は春学期のみ、2〜11年生は春・秋・冬の3学期いずれからも入学・編入が可能です。2026年度の春・秋学期入学希望者の出願受付は2025年5月19日〜6月20日で、以降も随時受付。期限後の出願でも受け付けられますが、各学期に開講される授業の関係で履修できない科目が出る可能性があると明記されています(KIU Academy – NISEKO 2026年度募集要項)。
ニセコ国際高等学校(公立高校の入試なので流れが違います)
- 出願資格|中学校または義務教育学校を卒業した者(卒業見込みを含む)など、道立高校の一般入学者選抜に準じます。道内の他の公立高校との同時出願はできません。
- 日程(令和8年度=2026年度入学の実例)|ウェブ申請システムでの出願情報入力が2025年12月5日〜2026年1月22日、書類受付が2026年1月19日〜22日、入学検定料2,200円。学力検査は2026年3月4日に国語・数学・社会・理科・英語の5教科(英語の聞き取りを含む)で、面接は実施しません。合格発表は3月17日。
- 道外から|入学者の数は募集人員の30%程度。ただし募集人員に達しないときは、達するまで受け入れることができます。保護者の転勤等で2026年4月7日までに道内へ住所を移すことが確実な場合などは別扱いで、この枠での出願受付は2026年2月26日まで(ニセコ国際高等学校・令和8年度一般入学者選抜募集要項)。
札幌市内の学校ごとの詳細な条件や通学事情は、市単位のガイド札幌のインターナショナルスクールでも整理しています。
評判・口コミはどう調べる? 一次情報で確かめる5つの視点
「北海道インターナショナルスクール 評判」で調べても、道内は学校数が少ないぶん口コミの母数も少なく、数件のレビューで印象が決まってしまいがちです。ここでは特定の学校の良し悪しを論じるのではなく、ご自身で評判を確かめるための手順をお伝えします。結論から言うと、口コミよりも一次情報のほうが早くて確実です。
- 認定を受けているか(そしてそれが両方向で確認できるか)|HISは米国のWASC認定校で、Japan Council of International Schools(JCIS)のメンバーです。KIUアカデミーは京都校がWASC・ACSIの認定を受けた教育モデルで、ニセコ校は北海道から各種学校の認可を受けています。ポイントは、学校側の説明だけで判断せず、認定団体の会員・認定校リスト側にも名前があるかを照合することです。
- 公的なリストに載っているか|高校段階では、文部科学省が高等学校等就学支援金の対象として指定した外国人学校の一覧が公開されています。2026年3月1日現在の一覧には、道内では北海道インターナショナルスクールが第3類型(規則第1条第1項第4号ロ)で、高等科の第1学年から第3学年までの課程に限って掲載されています(文部科学省・就学支援金の対象として指定した外国人学校等の一覧)。
- 学年が途切れていないか|評判以上に進路を左右するのがこれです。HISニセコ校には9年生の課程がなく、KIUアカデミー ニセコ校は2026年度の12年生の募集がありません。「うちの子は何年生まで、この学校にいられるのか」を最初に確認してください。
- 卒業生の進路が公表されているか|進学先の一覧を何年分公開しているかは、学校の姿勢がよく出る部分です。単年だけの掲載か、継続的に出しているかを見てください。
- 見学で必ず見る/聞くこと|冬季の登下校と除雪の実際、1クラスの人数と学年混合の有無、ESLやJSLの体制と担当教員の人数、日本語・国語をどこまで扱うか、教員の在籍年数、そして授業料以外の総額(年間費・施設費・端末管理費・スクールバス・保険・PTA)。あわせて、途中で退学した場合の返還規定も必ず募集要項で確認を。たとえばKIUアカデミー ニセコ校は、申請料と入学金はいかなる理由でも返還されず、授業料も授業開始から6週間を過ぎると返還対象にならないと明記しています。
この5つを押さえれば、匿名の書き込みを追いかけるより、はるかに手応えのある判断ができます。
無償化・就学支援金の対象になる学校はある?
高校段階では、高等学校等就学支援金の対象として文部科学省が指定した外国人学校であれば、支援金を受けられる可能性があります。2026年3月1日現在の指定一覧では、北海道からは北海道インターナショナルスクール(高等科1〜3年の課程に限る)が掲載されている一方、KIUアカデミー ニセコ校は同一覧に掲載されていません(設置母体である京都インターナショナルユニバーシティーは京都府の学校として掲載されています)。小・中学部は制度の対象外である点、指定校や制度の内容は毎年更新される点にご注意ください。制度のしくみと最新の指定校一覧はインターナショナルスクールに無償化・補助金はある?【2026年度】対象と費用を抑える方法にまとめています。
比較でわかる、わが家に合う選び方
ここまで見てきた選択肢を、正直に比べてみます。すべてが○になる選択肢はありません。大切なのは、わが家が何を諦められて、何を諦められないかをはっきりさせることです。

札幌かニセコにお住まいで、費用の見通しが立ち、対面の環境を最優先されるなら、通学型インターは有力です。一方、道内の他地域にお住まいなら、通学という前提そのものを一度外して考えるほうが、選択肢は確実に広がります。オンラインでの学びのしくみを見る →

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢
ここまで読んで、「うちの町には、やっぱり選べる学校がなかった」と感じた方も多いはずです。北海道は、国土の広さと学校の少なさのギャップが日本でもっとも大きい地域のひとつ。住んでいる場所だけを理由に、お子さんの選択肢が狭まってしまう——それは、私たちがいちばん変えたいと考えてきたことです。
NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は日本の株式会社NIJIN。すでに国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しています。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」、少人数の対話を中心にした学び、そして「自分と世界を、好きになる」という言葉を大切にしています。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。住む場所を選ばないので、旭川でも釧路でも稚内でも、条件は札幌と同じです。学費は対面インターのおよそ5分の1を目指しています。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れていける設計なので、英語がはじめてでも大丈夫です。
正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で、実績はこれから積み上げる段階です。校庭や体育館のような対面の環境と同じ体験ができるわけでもありません。それでも、「近くに学校がない」「引っ越しはできない」というご家庭にとって、比べる価値のある選択肢だと考えています。
よくある質問
北海道のどこからでもインターナショナルスクールに通えますか?
現実的には難しいのが実情です。通学型のインターナショナルスクールは札幌市とニセコ町に集中しており、旭川・帯広・釧路・北見・函館などからの毎日の通学は距離的に成立しません。転居や下宿を伴わずに通えるのは、札幌圏と後志(ニセコ・倶知安)圏にお住まいのご家庭が中心になります。冬季の積雪・凍結による通学時間の増加も、必ず見積もりに入れてください。
北海道外の学校や寮のある学校も検討すべきですか?
お子さんの年齢によります。中学生以上であれば、寮のある学校(ニセコ国際高等学校や道外のボーディングスクール)は現実的な選択肢に入ります。一方、小学生のうちから親元を離れる選択には慎重な判断が必要です。この段階では、通学を前提としないオンラインの国際校を含めて比較するご家庭が増えています。
日本語のサポートはありますか? 英語だけで日本語が心配です。
学校によって大きく異なります。HISは英語のみで授業が進み、保護者との連絡も英語が中心。KIUアカデミー ニセコ校は日英バイリンガル型なので、日本語での学びも並行します。「英語漬けにしたら日本語がおろそかにならないか」は、多くのご家庭が抱く不安です。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービス〈ともだちじゃぱん〉(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。
「北海道だからこそ」を、わが家の形で。
北海道の国際教育は、選択肢の数だけを見れば決して多くありません。けれど、札幌の歴史あるインター、急速に国際化するニセコの新しい学校、公立のIB校、そして通学を前提としないオンライン——性格の異なる選択肢が確かに存在します。数が限られているからこそ、焦って「一番有名な学校」を選ぶ必要はありません。学費の総額・冬の通学・お子さんの性格を照らし合わせて、「わが子がいちばん自分らしく学べる場所」を、あわてず選んでください。この記事がその判断の材料になればうれしいです。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校。脱偏差値・手の届く学費・世界とつながる少人数の対話という学びのしくみや、1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。
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