「北海道でインターナショナルスクールを探しているけれど、調べても同じ学校名しか出てこない」「札幌以外に住んでいるので、そもそも通えるのか分からない」——そんな思いでこのページにたどり着かれたのではないでしょうか。結論から正直にお伝えします。北海道のインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町の2つのエリアにほぼ集中しており、小学部以上まで英語で学べる学校は道内に3校ほどです。通学型の年間学費はおよそ100万〜165万円(別途、入学金20万円ほか)。函館・旭川・帯広・釧路・北見といった主要都市には、英語のプリスクールはあっても、常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。
この記事では、北海道のインターナショナルスクールをエリア別に網羅して整理し、学費の目安・対象年齢・特徴、そして「通える範囲に学校がないご家庭はどうすればいいか」までを正直に書きます。特定の学校を売り込むためではありません。読み終わる頃に、「わが家の場合はどう選べばいいか」をご自身で判断できるようになる——それがこの記事のゴールです。

北海道のインターナショナルスクール事情と学費相場
北海道は日本の国土の約2割を占める広大な地域ですが、英語で一貫して学べるインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町にほぼ限られます。道内唯一の本格的なK-12(幼児部から高校まで)インターは、1958年設立で米国のWASC認定を受けている北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校。そのニセコ校が中学2年生相当まで、そして2025年4月に開校したKIUアカデミー ニセコ校が小1から高3相当までをカバーします。加えて、札幌・函館には英語イマージョンのプリスクール(幼児中心)が複数あります。
もう一つ押さえておきたいのが、ニセコ・倶知安エリアの急速な国際化です。スキーリゾートとしてのインバウンドと移住の伸びで、倶知安町・ニセコ町では住民のおよそ16%が外国人とされ、冬季には外国人就労者でさらに人口が増えます。この人口構造が、人口5,000人規模の町にインターナショナルスクールが2校ある——という日本ではきわめて珍しい状況を生んでいます。一方で、札幌・ニセコ以外の地域にお住まいのご家庭は、現実的に「通える学校がない」という前提から考えることになります。
学費の相場は、通学型のインターで年間およそ100万〜165万円。これに入学金(20万円前後)・年間費・施設費・端末管理費・スクールバス代などが加わります。北海道特有の事情として、冬季の送迎負担や除雪・移動時間も「続けられるか」を左右します。学費の内訳の考え方はインターナショナルスクールの学費の内訳で詳しく解説しています。※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。

北海道のインターナショナルスクール一覧【エリア別】
ここからは、北海道で確認できた英語で学べる学校を、エリア別に整理します。どの学校が優れているかではなく、「わが家の条件に合うのはどれか」という視点でご覧ください。
札幌エリア
道内の選択肢がもっとも多いエリアです。札幌市には現時点で市単独の詳細記事がないため、ここで主要な学校をまとめます。
- 北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校(札幌市豊平区)|1958年設立、道内唯一の幼児部から高校まで一貫のインター。米国のWASC認定で、授業はすべて英語。対象は3歳のEarly Yearsから12年生まで。2026-2027年度の年間授業料は、Early Years半日102万8,000円/全日144万円、K〜5年生158万4,000円、6〜8年生162万4,000円、9〜12年生164万8,000円。別途、出願料2万円・入学金20万円・年間費20万円・保険料5,000円・PTA会費1万円・端末管理費2万5,000円(K〜5年生)などがかかります。
- 東京インターナショナルスクール 札幌円山キンダーガーテン/アフタースクール(札幌市中央区)|幼児向けのキンダーガーテンと、小学生向けアフタースクールを併設。学費は要問い合わせ。
- ジェリービーンズ イングリッシュ プリスクール(札幌市)|講師は全員ネイティブ、保育時間中はすべて英語のイマージョン方式。
- IKS 札幌インターナショナル幼稚舎・スクール(札幌市)|1〜5歳対象。英語に加え知育・音楽・体操などを組み合わせた独自カリキュラム。
- UNDERDOGS(札幌駅北口エリア)|少人数制の英語プリスクール。
- ドレミガーデン プリスクール インターナショナル(札幌市)|1歳半から通える英語環境のプリスクール。
札幌の特徴は、幼児期の英語環境は選べるが、小学部以上で英語を続けようとするとHIS一択に近くなる点です。プリスクール卒園後の進路は、入園前から考えておくことをおすすめします。
ニセコ・倶知安エリア(後志)
人口規模で見れば小さな町ですが、国際教育の選択肢では道内で札幌に次ぐ、いや年齢によっては札幌以上に厚いエリアになりつつあります。
- 北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)(ニセコ町字富士見12)|HIS札幌本校の分校。3〜4歳のEarly Yearsから8年生(中学2年生相当)まで。小学部はInternational Primary Years Curriculum(IPC)を採用し、探究型の学びが中心。2025-2026年度の年間授業料はEarly Years半日100万円/全日140万円、K〜5年生154万円、6〜8年生158万円。別途、施設費15万円・出願料2万円・入学金20万円・保険料・PTA会費など。高校課程はないため、9年生以降は札幌本校や道外・海外への進学を見据える必要があります。
- KIUアカデミー ニセコ校(ニセコ町元町56-3)|京都インターナショナルユニバーシティーが2025年4月に開校した日英バイリンガルの国際校。1年生から12年生までをカバーし、米国のWASC・ACSI認定。羊蹄山を望むキャンパスに加え、無料スクールバス、学校所有アパート(近隣・光熱費込みで月7万2,000円程度)といった移住家庭向けの体制も特徴です。ネイティブスピーカー向けの年20万円免除、バイリンガル・きょうだい割引、経済的援助が必要な家庭向けの奨学金も用意されています。学費は京都校で公開されている目安が年間授業料95万3,000円・入学金30万円・科目登録費5万円・設備費15万円(初年度合計約145万円)で、ニセコ校の最新額は必ず直接ご確認ください。
- ニセコ国際高等学校(ニセコ町)|町立のニセコ高校を改組し、2026年4月に開校した進学型単位制の総合学科高校。インターナショナルスクールではありませんが、国際的な町をフィールドにした教育を特色に、全国・海外から生徒を募集し寮も完備。募集人員は70人程度です。
函館エリア
函館には常設のインターナショナルスクール(小学部以上)は確認できませんでしたが、英語イマージョンの幼児向けスクールがあります。
- ヒーローズ インターナショナルプリスクール(函館市)|1歳半からのオールイングリッシュ。ネイティブ講師とサイエンス・アート・音楽・算数を英語で。
- ハッピーイングリッシュハウス(函館市)|1日最大10時間の100%英語環境。アート・理科・体育・戸外活動までネイティブ講師が担当。
旭川・帯広・釧路・北見・室蘭などその他の地域
正直にお伝えします。これらの地域では、英語で教科を学べる常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。英会話教室や、週数回の英語プリスクールはありますが、いわゆる「インターに通う」という選択は現実的ではありません。旭川から札幌まで車でおよそ2時間、帯広から約2時間半、釧路から約4時間。毎日の通学は成立しないと考えるのが妥当です。北海道でインターナショナルスクールを検討するということは、多くのご家庭にとって「引っ越すか、通わずに国際教育を受けるか」の選択とほぼ同義になります。
なお、全国の状況とお住まいの地域の比較は全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧からご覧いただけます。
北海道の「国際教育に近い」もう一つの選択肢
インターナショナルスクール以外にも、道内には国際教育に近い学びの場があります。代表格が市立札幌開成中等教育学校。2015年開校の札幌市立の中高一貫校で、日本の公立校として初めて国際バカロレア(IB)のMYPに認定され(2017年)、翌2018年にはDPにも認定されました。5・6年次に日本語DPコースを選択でき、6科目群のうち2科目以上は英語で履修します。1学年160名で、学費は公立校の水準です。英語漬けの環境ではありませんが、「学費を抑えながら国際的なカリキュラムで学ぶ」という道は北海道にも存在します。前述のニセコ国際高等学校も、寮があるため道内他地域からの進学が可能です。
比較でわかる、わが家に合う選び方
ここまで見てきた選択肢を、正直に比べてみます。すべてが○になる選択肢はありません。大切なのは、わが家が何を諦められて、何を諦められないかをはっきりさせることです。

札幌かニセコにお住まいで、費用の見通しが立ち、対面の環境を最優先されるなら、通学型インターは有力です。一方、道内の他地域にお住まいなら、通学という前提そのものを一度外して考えるほうが、選択肢は確実に広がります。オンラインでの学びのしくみを見る →

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢
ここまで読んで、「うちの町には、やっぱり選べる学校がなかった」と感じた方も多いはずです。北海道は、国土の広さと学校の少なさのギャップが日本でもっとも大きい地域のひとつ。住んでいる場所だけを理由に、お子さんの選択肢が狭まってしまう——それは、私たちがいちばん変えたいと考えてきたことです。
NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は日本の株式会社NIJIN。すでに国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しています。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」、少人数の対話を中心にした学び、そして「自分と世界を、好きになる」という言葉を大切にしています。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。住む場所を選ばないので、旭川でも釧路でも稚内でも、条件は札幌と同じです。学費は対面インターのおよそ5分の1を目指しています。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れていける設計なので、英語がはじめてでも大丈夫です。
正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で、実績はこれから積み上げる段階です。校庭や体育館のような対面の環境と同じ体験ができるわけでもありません。それでも、「近くに学校がない」「引っ越しはできない」というご家庭にとって、比べる価値のある選択肢だと考えています。
よくある質問
北海道のどこからでもインターナショナルスクールに通えますか?
現実的には難しいのが実情です。通学型のインターナショナルスクールは札幌市とニセコ町に集中しており、旭川・帯広・釧路・北見・函館などからの毎日の通学は距離的に成立しません。転居や下宿を伴わずに通えるのは、札幌圏と後志(ニセコ・倶知安)圏にお住まいのご家庭が中心になります。冬季の積雪・凍結による通学時間の増加も、必ず見積もりに入れてください。
北海道外の学校や寮のある学校も検討すべきですか?
お子さんの年齢によります。中学生以上であれば、寮のある学校(ニセコ国際高等学校や道外のボーディングスクール)は現実的な選択肢に入ります。一方、小学生のうちから親元を離れる選択には慎重な判断が必要です。この段階では、通学を前提としないオンラインの国際校を含めて比較するご家庭が増えています。
日本語のサポートはありますか? 英語だけで日本語が心配です。
学校によって大きく異なります。HISは英語のみで授業が進み、保護者との連絡も英語が中心。KIUアカデミー ニセコ校は日英バイリンガル型なので、日本語での学びも並行します。「英語漬けにしたら日本語がおろそかにならないか」は、多くのご家庭が抱く不安です。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービス〈ともだちじゃぱん〉(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。
「北海道だからこそ」を、わが家の形で。
北海道の国際教育は、選択肢の数だけを見れば決して多くありません。けれど、札幌の歴史あるインター、急速に国際化するニセコの新しい学校、公立のIB校、そして通学を前提としないオンライン——性格の異なる選択肢が確かに存在します。数が限られているからこそ、焦って「一番有名な学校」を選ぶ必要はありません。学費の総額・冬の通学・お子さんの性格を照らし合わせて、「わが子がいちばん自分らしく学べる場所」を、あわてず選んでください。この記事がその判断の材料になればうれしいです。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校。脱偏差値・手の届く学費・世界とつながる少人数の対話という学びのしくみや、1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。


