「愛知県内に、インターナショナルスクールはどれくらいあるのだろう」「名古屋まで通わないと無理なのだろうか」——豊田や豊橋、岡崎にお住まいのご家庭ほど、そんな不安から検索されたのではないでしょうか。結論からお伝えします。愛知県のインターナショナルスクールは、判明分でおよそ30校以上。ただしその大半は名古屋市とその東部に集中しており、幼児から高校まで英語で一貫して学べるフルカリキュラム校は、県内で実質1〜2校です。一方で西三河・東三河には、ブラジル人学校やプリスクールという別のかたちの国際教育が根づいています。この記事では、愛知県のインターナショナルスクールをエリア別に整理し、学費の目安と、通える学校が見つからないときの選択肢まで正直にお伝えします。読み終わる頃には、わが家の住まいから何が現実的かをご自身で判断できるはずです。

愛知県のインターナショナルスクール事情と学費相場
愛知県は、県の公表統計によれば外国人住民数が約35万人(2025年12月末時点、県人口の約4.8%)と全国2位。国籍別ではベトナム、ブラジルが上位を占めます。トヨタ自動車と関連企業のサプライチェーンが県内全域に広がっているため、海外駐在から戻った日本人家庭、赴任してきた外国人家庭、そして日系ブラジル人をはじめとする定住外国人家庭が、名古屋以外の市にも数多く暮らしているのが愛知県の特徴です。
それにもかかわらず、学校の分布は極端に偏っています。英語で学ぶタイプのインターナショナルスクールは名古屋市と、その東側の長久手・日進に集中。豊田・岡崎・刈谷・安城といった西三河や、豊橋を中心とする東三河では、英語イマージョンのプリスクールか、ポルトガル語で学ぶブラジル人学校が中心で、小学校以降を英語で学べる常設校はほとんど確認できません。
学費の相場は、プリスクール・幼児部で年間約40万〜130万円、小学部以上のインターで年間約110万〜330万円。全寮制の国際高校になると年間400万円台に届きます。これに入学金(15万〜100万円程度)や施設費・バス代が加わるため、授業料だけで判断せず総額と「何年続けられるか」で見ることが欠かせません。内訳はインターナショナルスクールの学費の内訳で詳しく解説しています。※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトで必ずご確認ください。

愛知県のインターナショナルスクール一覧【エリア別】
ここからは、愛知県内で確認できたインターナショナルスクール・外国人学校を、通学圏の実態に沿って4つのエリアに分けて整理します。プリスクール(幼児のみ)と、小学校以上まで続く学校は性格がまったく違うので、そこも区別して書いています。
名古屋エリア(名古屋市)
県内の英語系インターの大半がここに集まります。名古屋国際学園(NIS・守山区)は1964年開校、IBのPYP・MYP・DPをフルに提供する県内でほぼ唯一の幼小中高一貫校で、学費は年間約219万〜318万円(2026-27年度公式)+入学金100万円・施設開発費25万円/年。Enishi International SchoolもIB認定校としてアーリーラーニングから高校までの接続を目指せる比較的新しい選択肢で、年間約127万〜240万円。ほかに愛知インターナショナルスクール(NIPAIS・名東区/WASC認定・3〜12歳・年間約109万〜133万円)、UPBEAT International School(IB PYP・学費は要問い合わせ)、日本の学籍のままIBのMYP/DPに挑戦できる一条校の名古屋国際中学校・高等学校(昭和区・授業料年間約60万〜63万円)があります。加えて覚王山インターナショナルスクール、久屋インターナショナルプリスクール、Grow International Preschool、Playpourri International、インターナショナル キッズ アカデミー、ビーンストークなど幼児向けが多数。ネパール系のTOKAI BATIKA INTERNATIONAL SCHOOL、ブラジル系のColégio Brasil Japanもあります。
名古屋市内の各校の詳しい比較(カリキュラム・学費・向いている家庭)は、名古屋のインターナショナルスクールおすすめ7選で1校ずつ解説しています。市内から通う前提のご家庭は、まずそちらをご覧ください。この記事では以降、名古屋以外のエリアを厚く扱います。
尾張東部エリア(長久手・日進・豊明・瀬戸)
名古屋の東に接するこのエリアは、県内で名古屋に次いで選択肢がある地域です。日進市の国際高等学校(NUCB International College)は2022年開校の全寮制IBスクールで、授業と寮生活のすべてが英語。2025年6月の第1期生は9割超が海外大学に進学しました。学費は年間約410万円(授業料約210万円+寮費約140万円ほか、別途入学金50万円/公開情報・最新は要確認)と県内最高水準ですが、食費・PC代を含む設計です。県外・全国から出願できる点でも、愛知県在住でなくても選択肢になります。
長久手市にはDiscovery International School(レッジョ・エミリアに着想を得たプリスクール/キンダー・1歳半〜6歳・学費は要問い合わせ)があり、長久手・日進・名東区に加え瀬戸・豊田・尾張旭からも通う子がいます。同市のKids International School(2〜6歳)も同様の幼児向け。豊明市には愛知朝鮮中高級学校と名古屋朝鮮初級学校という外国人学校もあります。
西三河エリア(豊田・岡崎・刈谷・安城・碧南)
トヨタ本社と関連企業が集まり、県内でもっとも海外とのつながりが濃いエリアでありながら、英語で小学校以上まで学べる常設のインターナショナルスクールは確認できません。ここが愛知県の学校選びで最大のギャップです。現実的な選択肢は次の2種類になります。
- ノーボーダーズ インターナショナルスクール——豊田校(前山町)・岡崎校(竜美台)・刈谷校(半城土西町)・安城校(相生町)の4キャンパスを西三河に展開。オールイングリッシュのプレスクール/キンダーガーデンに加え、小学生向けのアフタースクールや土曜クラスもあり、西三河で英語環境を日常的に確保できる数少ない選択肢です(名古屋市内にも4キャンパス)。学費は要問い合わせ。
- ブラジル人学校——豊田市と碧南市のエスコーラ・アレグリア・デ・サベール(EAS)、刈谷市のコレージオ・ピタゴラス・ジャパン 愛知校、豊田市のNPO運営エスコーラ・ネクターなど。ブラジルの教育課程に沿ってポルトガル語で学び、EASなど一部は愛知県の各種学校認可を受けています(県の調査報告)。ブラジルにルーツのあるご家庭には、母語と学籍を守るうえで重要な受け皿です。
つまり西三河のご家庭が「小学校から英語で」を望む場合、名古屋市東部までの通学(豊田市駅から地下鉄・名鉄で片道1時間前後)か、寮のある日進の国際高校を高校段階で選ぶか、通わない選択肢を検討するか——という判断になります。
東三河エリア(豊橋・豊川・田原)
豊橋市にはエスコーラ・アレグリア・デ・サベール 豊橋校と、カンティーニョ学園(Escola Cantinho Brasileiro)があります。カンティーニョ学園は各種学校の認可を受け、3歳から18歳までを学年ごとに受け入れている、東三河では貴重な一貫型の外国人学校です。ただしいずれもポルトガル語で学ぶブラジル人学校であり、英語で学ぶインターナショナルスクールは東三河では確認できません。英語系を求める場合、豊橋から名古屋までは新幹線で約20分・在来線で約50分ですが、小学生が毎日通うのは現実的とは言えないでしょう。
尾張西部・北部エリア(一宮・小牧・春日井)
一宮市にはHead Start International Preschool 一宮校とラポルト インターナショナルスクールという英語系のプリスクールがあり、幼児期の英語環境は確保できます。春日井市には外国人学校の東春朝鮮初級学校。一方、小牧市・稲沢市・江南市などには常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。このエリアは名古屋駅まで名鉄・JRで20〜30分と近いため、名古屋市内の学校へ通学するご家庭が多いのが実情です。岐阜市のサニーサイド インターナショナルスクール(PYP認定の一条校)も、一宮からは通学圏に入ります。
全国の状況とくらべたい方は、全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧もあわせてご覧ください。
比較でわかる、わが家に合う選び方
エリア別に見てわかるのは、愛知県のインター選びが「住んでいる市」と「何歳まで英語で学べるか」の掛け算で決まるという現実です。ここで県内の選択肢を3タイプに分け、観点別にくらべてみましょう。

対面の校庭や施設、毎日の英語漬け環境は通学型の強み。費用と通学負担の軽さ、そして住む場所を選ばないことはオンライン型の強みです。愛知県で特に効いてくるのは「小学校のあと、英語で通える学校が家から届く距離にあるか」という視点。名古屋市東部までの通学を10年以上続けられるかは、お子さんの体力にも家計にも直結します。豊田や豊橋のご家庭が名古屋の学校に憧れたまま入学し、通学で疲れ切って続かなかった——という話は珍しくありません。入学できるかより、卒業まで続けられるかで選んでください。オンラインで世界とつながる学びのかたちはオンラインでの学びのしくみを見る →でご覧いただけます。

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢
ここまで読んで、「豊田に住んでいる限り、英語で小学校からというのは無理かもしれない」「NISは魅力的だけれど年間300万円超は続けられない」と感じた方もいるかもしれません。それは、ご家庭の努力不足ではなく単に学校の分布の問題です。通学型だけが答えではありません。
私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は株式会社NIJIN。国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には、すでに1000名以上が学んでいます。NGAが目指すのは、テストの点数で子どもを並べない脱偏差値の学びと、少人数の対話中心の授業、そして対面インターのおよそ5分の1という手の届きやすい学費。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、名古屋市内でも、豊田・豊橋・田原でも、住む場所を選びません。日本語の支えを前提に少しずつ英語に触れていける設計なので、英語がはじめてのお子さんでも大丈夫です。
正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で実績はこれから。校庭や理科室のような対面の環境と同じ体験ができるわけでもありません。それでも、県内の学校分布が偏っているという愛知県の課題に対しては、比べる価値のある選択肢だと考えています。
よくある質問
愛知県内なら、どこからでもインターナショナルスクールに通えますか?
現実的には難しい市もあります。名古屋市・長久手市・日進市・尾張旭市・一宮市あたりからは通学圏内の学校がありますが、豊橋市・田原市・新城市など東三河や、渥美半島・奥三河からは、英語系のインターへの毎日の通学は現実的ではありません。豊田市・岡崎市からは名古屋市東部の学校へ片道1時間前後。お子さんの年齢と体力、通学手段を必ず現地で確認してから決めてください。
岐阜県や三重県の学校に通うことはできますか?
できます。一宮市など県北西部からは、岐阜市のサニーサイド インターナショナルスクール(PYP認定の一条校)が通学圏に入ります。三重県北部からは名古屋市内の学校へ通うご家庭もあります。逆に、日進市の国際高等学校は全寮制のため全国から出願でき、通学距離の問題を寮で解決するという考え方もあります。県境をまたぐ選択肢も、はじめから視野に入れておくと選択の幅が広がります。
日本語のサポートはありますか?
学校によって大きく異なります。名古屋国際学園やEnishiのようなIB校では日本語を教科として学べる体制がありますが、授業言語は英語が基本です。ブラジル人学校ではポルトガル語が中心となるため、日本の学校へ戻る可能性があるご家庭は、日本語の学力をどう保つかを別途考える必要があります。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。
住んでいる市を、諦める理由にしない。
愛知県には、IBフル一貫の名古屋国際学園から全寮制の国際高等学校、西三河のノーボーダーズ、東三河のブラジル人学校まで、性格の異なる学校が30校以上あります。ただ、それが県内に均等にあるわけではない——それだけのことです。名古屋から遠いことも、通える学校が見つからないことも、あなたのご家庭の責任ではありません。
焦って「一番有名な学校」を選ぶ必要はありません。学費の総額、毎日の通学時間、お子さんの性格、そして「何歳まで続けられるか」を照らし合わせて、わが子がいちばん自分らしく学べる場所を、あわてず選んでください。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校。脱偏差値・手の届く学費・世界とつながる少人数の対話という学びのしくみや、1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。


