「ロサンゼルスへの駐在が決まった。子どもは現地校か、インターか、それとも日本人学校か」「永住するつもりだけれど、日本語だけは失わせたくない」。そんな迷いからこの記事にたどり着いた方も多いと思います。ロサンゼルス都市圏は、トーランスやオレンジ郡を含めて日本人家庭が多く暮らす地域で、学校の選択肢も「現地の公立校」「私立校・インターナショナルスクール」「全日制の日本人学校」「土曜日の補習授業校」と幅広くそろっています。この記事では、実在する7校の学費(2026-27年度の公式情報)と、駐在・永住のご家庭が抱えやすい3つの不安――駐在中の学校選び、帰国後の受け皿、日本語を落とさない方法――に、正直にお答えします。
結論:ロサンゼルスで選べる学校(早見)
- International School of Los Angeles|3〜18歳|年間$23,840〜$33,160(約358万〜497万円)|フランス語・英語のバイリンガル、高校段階でIB
- Le Lycée Français de Los Angeles|2〜18歳|年間$15,600〜$42,010(約234万〜630万円)|フランス式と米国式を組み合わせた西LAの老舗
- Chadwick School|幼稚園〜高校|年間$45,880〜$53,760(約688万〜806万円)|トーランス近くのパロスバーデス半島にある米国式の名門独立校
- Fairmont Preparatory Academy|高校(9〜12年生)|年間$34,435(一括払い・約517万円)|オレンジ郡アナハイムでIBディプロマを提供
- Granada Hills Charter|TK〜12年生|授業料なし(公立チャーター校)|IBの3プログラムを掲げる公立校、入学は申込制
- 西大和学園カリフォルニア校(平日校)|幼稚園〜中学3年|月額$930〜$1,260+施設費月$101|ロミタにある全日制の日本人学校
- あさひ学園(ロサンゼルス補習授業校)|幼稚部〜高等部|月額$270〜$280(年11回)+月$20|土曜日に日本の教科書で学ぶ補習授業校
- NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン/2027年9月開校予定・6〜18歳・対面インターの約1/5の学費帯を目指す・日本語の支えあり)|開校前のため、現在は開校情報の登録を受付中
※学費は2026年9月27日時点で各校の公式サイトに掲載されている2026-27年度(日本人学校・補習校は2026年度)の公開情報です。円換算は1ドル=150円の目安で、最新は各校公式サイトでご確認ください。

ロサンゼルスで「日本語も英語も」をあきらめたくない方へ
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駐在中の学校選び:ロサンゼルスの現地公立・私立・インターナショナルスクール・日本人学校の違いと費用
ロサンゼルスで最初に知っておきたいのは、日本人家庭の子どもの多くが現地の公立校(現地校)に通っているという事実です。現地情報誌ライトハウスも、ロサンゼルスでは日本人学校より現地校に通う子どもが圧倒的に多いと紹介しています。そのうえで、学校のタイプは大きく4つに分かれます。
- 現地の公立校:授業料は無料で、住所(学区)で通う学校が決まります。英語を母語としない子ども向けのESL・ELDといった英語支援があり、トーランスのように日本人家庭の多い学区もあります。費用を抑えつつ英語環境に入れる一方、日本の教科内容や日本語は家庭と補習校で補う前提になります。
- 公立チャーター校:公費で運営される授業料なしの学校で、住所にしばられずに申し込めます。IBなど特色あるカリキュラムを持つ学校もありますが、人気校は定員を大きく超える応募があります。
- 私立校・インターナショナルスクール:米国式の独立校、フランス式などの国際バイリンガル校、IB校が中心です。ロサンゼルスの私立・インターの学費は年間およそ$23,000〜$54,000(約350万〜810万円)で、ここに出願料・入学金・教材費・スクールバス代などが上乗せされます。
- 全日制の日本人学校・土曜日の補習授業校:日本の学習指導要領に沿って日本語で学ぶ学校です。全日制は西大和学園カリフォルニア校(幼稚園〜中学3年)、補習授業校はあさひ学園を中心に複数あります。
もうひとつ、ロサンゼルスならではの現実が「車社会」と「広さ」です。西LA・パサデナ・サンフェルナンドバレー・サウスベイ(トーランス周辺)・オレンジ郡では、同じ「ロサンゼルス」でも通学時間がまったく変わります。住む場所と学校はセットで決める、というのが鉄則です。学費の内訳の読み方はインターナショナルスクールの学費の内訳で整理しています。

ロサンゼルスのインターナショナルスクールと日本人向けの学校7選
ここからは、カリキュラムや価格帯、エリアの異なる実在の7校を紹介します。インター・私立校5校に加え、日本人家庭の多くが実際に検討する全日制の日本人学校と補習授業校も並べました。順番は優劣ではありません。
1. International School of Los Angeles(ISLA)
フランス語と英語のバイリンガル教育を行う非営利の国際校で、ロスフェリス・パサデナ・ウエストバレー(小学校まで)とバーバンク(中高)にキャンパスがあります。高校段階でIB(国際バカロレア)とフランスのバカロレアの道を用意しているのが特徴です。フランス語の経験が必要かどうかは学年によって異なるため、出願前にアドミッションへ確認しましょう。
- カリキュラム:フランス語・英語バイリンガル、高校でIB/フランスのバカロレア
- 対象年齢:3〜18歳
- 学費目安:プリスクール$23,840、K〜5年生$27,600、中学$30,375、高校$33,160(2026-27年度・分割払いの場合)。新規家庭は入学時に計$2,575の登録関連費
- こんな家庭に:英語に加えて第三の言語も育てたい、パサデナ〜バーバンク方面に住む家庭
2. Le Lycée Français de Los Angeles
西ロサンゼルスに複数のキャンパスを持つ、フランス式と米国式を組み合わせた国際校です。2歳のプリスクールから高校まで一貫して通えます。高校ではフランスのバカロレアの実績を公開しています。学費は学年が上がるほど高くなり、高校は年間4万ドルを超えます。
- カリキュラム:フランス・米国のデュアルカリキュラム
- 対象年齢:2〜18歳
- 学費目安:年間$15,600(2歳・週3日)〜$42,010(12年生)(2026-27年度)。別途、入学関連費・授業料保険・教材費など
- こんな家庭に:西LAに住み、少人数の一貫校で長く学ばせたい家庭
3. Chadwick School
日本人家庭の多いトーランスから近い、パロスバーデス半島の米国式の独立校です。幼稚園から高校までの一貫校で、野外教育の宿泊プログラムが学費に含まれている点が特徴です。IB校ではなく米国の進学校の型なので、アメリカの大学進学を視野に入れる家庭に向きます。
- カリキュラム:米国式(独立校)
- 対象年齢:幼稚園(K)〜12年生
- 学費目安:K〜5年生$45,880、6〜12年生$53,760(2026-27年度)。新入生は入学金$1,750、スクールバス・教材・テクノロジー費は別
- こんな家庭に:サウスベイに永住・長期滞在し、米国の大学進学を見据える家庭
4. Fairmont Preparatory Academy
オレンジ郡アナハイムにある私立の高校です。IBディプロマ・プログラムに加え、APや理工系・ビジネス系の専門プログラムを持ちます。同じFairmontの系列校ではIBの初等・中等プログラムも提供しており、オレンジ郡でIBの道筋を探す家庭の候補になります。
- カリキュラム:米国式+IBディプロマ(11〜12年生)
- 対象年齢:9〜12年生(高校)
- 学費目安:年間$34,435(2026-27年度・一括払い、国内生)。専門プログラムは別途$3,200、入学関連の一時費用あり
- こんな家庭に:アーバインなどオレンジ郡に住み、高校からIBで海外大学も視野に入れたい家庭
5. Granada Hills Charter
サンフェルナンドバレーにある公立チャーター校で、授業料はかかりません。TK(移行期幼稚園)から12年生まで通え、IBの初等(PYP)・中等(MYP)・ディプロマ(DP)の3プログラムを掲げています。公式サイトによると毎年4,000人以上の入学待ちがあり、入れるかどうかは申込次第です。IBの認定状況は公式サイトの記載が更新途中の部分もあるため、学年ごとに確認してください。
- カリキュラム:米国の公立カリキュラム+IB(PYP・MYP・DP)
- 対象年齢:TK〜12年生
- 学費目安:授業料なし(公立チャーター校)
- こんな家庭に:費用を抑えながらIBの学び方に触れたい、バレー地域に住む家庭
6. 西大和学園カリフォルニア校(平日校)
ロミタにある全日制の日本人学校で、1993年に開校しました。日本の教育と英語のイマージョン教育を組み合わせたバイリンガルの一貫校で、幼稚園から中学3年までが対象です。帰国後の進学支援として、姉妹校への推薦制度も案内しています。同じ学園が土曜日の補習校(ロミタ・パロスバーデス・アーバイン)も運営しています。
- カリキュラム:日本の学習指導要領+英語イマージョン
- 対象年齢:幼稚園〜中学3年
- 学費目安:月額 幼稚園$930、小1〜4年$1,040、小5〜中3$1,260+教育施設充実費 月$101(2026年度)。入学登録料$1,000など。補習校は月額$270+施設費 月$20
- こんな家庭に:数年で帰国し、日本の中学・高校へスムーズにつなぎたい駐在家庭
7. あさひ学園(ロサンゼルス補習授業校)
1969年に南カリフォルニアの日系企業の会を母体に設立され、1975年から日本政府の援助を受けるロサンゼルス補習授業校です。サンタモニカ・トーランス・サンゲーブル・オレンジの4キャンパスで、毎週土曜日(年42日)に日本の検定教科書で国語・算数などを学びます。世界の補習授業校でも有数の在籍規模です。平日は現地校やインターに通い、土曜日にここで日本の学びをつなぐのがロサンゼルスの定番の形です。
- カリキュラム:日本の学習指導要領(土曜日の補習)
- 対象年齢:幼稚部〜高等部(高等部はサンタモニカ・トーランス・オレンジ)
- 学費目安:月額 幼稚部〜中学部$270、高等部$280(7月を除く年11回)+教育環境整備費 月$20(2026年度)。入学金$500、副教材費は別
- こんな家庭に:平日は英語で学び、日本語と日本の教科も手放したくない家庭
このほかにも、三育東西学園(ガーデナほか)、ポラリス学院(ソーテル)、聖愛学院(ロミタ)など、補習校・日本語学校の選択肢があります。
比較でわかる、わが家に合うロサンゼルスの学校選び

表のとおり、完璧な選択肢はありません。帰国が数年以内と決まっているなら、日本人学校か「現地校+補習校」が合理的です。滞在が長い・永住の可能性があるなら、現地校や私立インターで英語の学力を積み、日本語は補習校と家庭で支える形が現実的でしょう。IBを取りたい場合は、ISLA・Fairmont・Granada Hills Charterのように「どの学年からIBなのか」を必ず確かめてください。私立インターの年間数百万円が重いと感じるなら、インターの学費が高すぎると感じたときの考え方も参考になります。
オンラインで学ぶ場合の1日の流れを知りたい方は、こちらもどうぞ。オンラインでの学びのしくみを見る →
帰国後の受け皿:日本のインターナショナルスクール・帰国子女枠・一条校
駐在家庭がいちばん心配するのが「帰国したあと、子どもはどこへ行けるのか」です。受け皿は大きく3つあります。
- 日本の公立・私立の学校(一条校):学校教育法第1条で定められた、いわゆる普通の学校です。公立の小中学校には帰国後いつでも編入できますが、授業は日本語で進むため、日本語の読み書きと教科の学力が追いついているかが鍵になります。
- 帰国子女枠(帰国生入試):私立中学・高校や大学には、海外在住経験のある子どもを対象にした入試があります。「海外在住が何年以上」「帰国後何年以内」といった条件は学校ごとに異なるため、志望校の募集要項を早めに確認しておきましょう。英語力を評価する学校もあれば、日本語での作文・面接を重視する学校もあります。
- 日本のインターナショナルスクール:英語で学び続けたい場合の受け皿です。ただし多くのインターは一条校ではないため、義務教育期間に通う場合の扱いや、日本の高校・大学への進学条件は事前に確認が必要です。東京の選択肢は東京のインターナショナルスクールおすすめ7選で、学費とあわせて整理しています。
ロサンゼルスで現地校やインターに通っていた子どもが帰国すると、英語は話せても日本語の読み書きや教科の語彙が学年に届いていない、ということがよく起こります。逆に、帰国後に英語が急速に抜けていくのもよくある話です(帰国子女の英語を維持する方法)。どの受け皿を選ぶにしても、駐在中から「日本語」と「英語」の両方を切らさないことが、帰国後の選択肢を広げます。
日本語を落とさない:補習授業校・家庭での日本語・オンラインという海外在住の日本語教育
お子さんが日本語を忘れ始めたと感じたら、海外で子供が日本語を忘れたときの対策を先に読んでおくと、家庭でできることが整理できます。同じ地域で暮らすご家庭はニューヨークのインターナショナルスクール・サンフランシスコ・ベイエリアのインターナショナルスクールのガイドも参考にしてください。
「海外在住で子供が日本語を忘れる」は、ロサンゼルスの日本人家庭からもっともよく聞く悩みのひとつです。平日6〜7時間を英語で過ごせば、学年が上がるほど「考える言語」は英語に寄っていきます。これは子どもの努力不足ではなく、環境として自然なことです。だからこそ、海外在住の日本語教育は「どこで・どれだけ日本語に触れるか」を家族で設計することが大切です。
- 補習授業校:あさひ学園や西大和学園の補習校のように、土曜日に日本の教科書で学ぶ場です。同じ境遇の友達と日本語で過ごせることも大きな支えになります。ただし週1日で国語・算数の1週間分を進めるため、宿題の負担は小さくありません。
- 家庭での日本語:家庭内の会話は日本語、寝る前の読み聞かせ、日本の本や漫画を手の届く場所に置く、祖父母とのビデオ通話――小さな習慣の積み重ねが「日本語を使う理由」になります。漢字の読み書きは会話だけでは伸びないので、短時間でも毎日続ける仕組みを。
- オンライン:補習校に通えない地域・曜日の家庭や、補習校だけでは足りない家庭は、オンラインで日本語の授業を足す方法もあります。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営の子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。
帰国子女の日本語教育でつまずきやすいポイントや、家庭でできる立て直し方は帰国子女が日本語できないと悩む前に、インターに通う場合の日本語の遅れについてはインターナショナルスクールで日本語が遅れる?で詳しく書いています。

学費や通学が壁なら——「オンライン」という第8の選択肢
7校を見て「私立インターの学費は続けられない」「次の転勤先でまた学校探しになる」と感じた方に、もうひとつの選択肢としてご紹介したいのが、私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)です。NGAは、株式会社NIJIN(日本)が運営する、2027年9月開校予定のオンライン・インターナショナルスクールです。日本で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しており、その経験をもとに設計しています。
- 脱偏差値:テストの点数で子どもを並べず、少人数の対話を中心に学びます。
- 日本語の支えを前提に、少しずつ英語へ:日本語を土台にしながら英語に触れていく設計です。
- 住む場所を選ばない:転勤や帰国があっても、同じ学校で学びを続けられます。
- 学費:対面のインターの約1/5を目指しています。
一方で、正直にお伝えしたいこともあります。NGAはまだ開校前で、実績はこれからです。対面の校庭や施設、放課後のクラブ活動など、キャンパスがあるからこそできる体験は提供できません。そして時差です。NGAはアジア・オセアニアの6〜18歳を主な対象として設計しており、ロサンゼルスと日本の時差は16時間(夏時間)〜17時間あります。たとえば日本の朝9時は、ロサンゼルスでは前日の夕方5時(夏時間)です。リアルタイムの授業の時間帯によっては、ロサンゼルスからは夕方〜夜の参加になる可能性があります。具体的な時間割は開校情報でお知らせしますので、ロサンゼルスからの参加を考える場合は、そこで必ずご確認ください。
たとえば「平日は現地校、帰国の時期が見えてきたら日本語と英語の両方を支える学びへ」というように、ほかの選択肢と組み合わせて考えるのもひとつの方法です。
よくある質問
Q. ロサンゼルスでは、日本人の子どもはどの学校に通うことが多いですか?
A. 現地の公立校に通い、土曜日に補習授業校(あさひ学園など)で日本の教科を学ぶ組み合わせがもっとも一般的です。数年での帰国が決まっている家庭は、全日制の西大和学園カリフォルニア校を選ぶこともあります。私立校・インターナショナルスクールは学費が年間$23,000〜$54,000前後かかるため、会社の教育費補助の範囲も確認して決める家庭が多いです。
Q. 英語がまったく話せなくても、インターや現地校に入れますか?
A. 現地の公立校には、英語を母語としない子ども向けのESL・ELDの支援があります。私立校やインターは学年や学校によって英語力の条件が異なり、高学年ほど求められる英語力が高くなる傾向があります。フランス語系の学校では、学年によってフランス語の条件もあります。出願前に各校のアドミッションに確認してください。
Q. 年度の途中でも編入できますか?
A. 公立校は住所が決まれば年度途中でも手続きできますが、私立校・インターは空席次第で、人気の学年は待機になることもあります。補習授業校も学年ごとに受け入れ状況が異なります。辞令が出たら、住むエリアを決める前に志望校へ問い合わせるのが鉄則です。NGAは6〜18歳が対象です。
ロサンゼルスでの時間を、お子さんの一生の財産に
ロサンゼルスには、世界中から家族が集まる街ならではの多様な学校があります。同時に、学費の重さや、帰国後の進路、日本語の維持という、駐在・永住のご家庭にしか見えない悩みもあります。大切なのは「一番有名な学校」を探すことではなく、わが家の滞在年数と帰国先、そしてお子さんらしさに合った学び方を選ぶこと。現地校も、インターも、日本人学校も、補習校も、オンラインも、対等な選択肢として並べてみてください。焦らなくて大丈夫。あなたの一歩を、私たちは応援しています。


