ダブルスクール(Wスクール)とは、二つの学校に同時に通うことを指す言葉です。もともとは大学生や社会人が「大学+専門学校」「仕事+資格スクール」で学ぶスタイルを指してきましたが、いま急速に増えているのが、小学生・中学生が「日本の学校+インターナショナルスクール」に通う子ども版のダブルスクールです。「子どもに本物の国際教育を受けさせたい。でも、いまの日本の学校を辞めさせるのは怖い」——そう感じているご家庭にとって、ダブルスクールはどちらか一方を選ぶ二択ではない第三の道になります。この記事では、まず言葉の意味を社会人型と子ども型に分けて正確に整理し、そのうえで、いちばん不安な就学義務との関係、公立小学校に籍を残せるのか、費用の考え方、メリットとデメリット、向いている家庭・向いていない家庭、具体的な1週間モデルまでを、文部科学省などの一次情報にもとづいて丁寧に解説します。読み終わるころには、「辞めなくても、世界は足せる」と思えるはずです。

ダブルスクールとは?——「二つの学校に通う」という言葉の意味
ダブルスクールとは、その名のとおり二つの学校に同時に通うこと、より正確にいえば二つの教育機関に同時に籍を置き、それぞれのカリキュラムを受講する学び方を指す言葉です。英語表記から「Wスクール」と書かれることも多く、この二つはほぼ同じ意味で使われます(参考:ダブルスクール – Wikipedia)。法律用語ではなく、あくまで一般に定着した呼び方です。
注意したいのは、「ダブルスクール」という一語のなかに、まったく別の二つの世界が同居していることです。検索している人の関心も、大きく次の二つに分かれます。
- 社会人・大学生型のダブルスクール(Wスクール):大学に通いながら専門学校や資格スクールにも通う、あるいは働きながらスクールに通う。目的は資格取得やスキル習得。
- 子ども型のダブルスクール:小中学生が日本の学校に在籍したまま、放課後や週末にインターナショナルスクールなど別の学びの場に通う。目的は英語力や国際的な視野を育てること。
言葉としては同じでも、目的も、制度上の論点も、まるで違います。まずはそれぞれを短く整理してから、この記事の主題である子ども・インター併用型に絞り込んでいきます。
社会人・大学生の「Wスクール」——大学+専門学校・資格スクール
もともと「ダブルスクール」という言葉が広まったのは、こちらの文脈でした。昼間は大学に通い、夜間や週末に専門学校・資格スクールへ通う。あるいは高校生が高校に通いながら専門的な技能を学ぶ。背景にあるのは、「学位だけでは足りない、手に職をつけたい」という危機感です。公認会計士・税理士・司法試験といった難関資格の受験対策、プログラミングやデザインなどの実務スキル、簿記や語学の資格取得などが代表的な目的にあたります。
メリットは、在学中に専門性と資格を先取りでき、就職活動やキャリアチェンジで武器になること。デメリットは、時間とお金の負担が単純に二倍近くかかり、両方が中途半端になるリスクがあることです。学費は分野やスクールによって大きく幅があるため、必ず各校の最新の募集要項でご確認ください。
もしあなたが探しているのが社会人・大学生向けのWスクール情報であれば、この先は子どもの教育の話になります。ここで検索を続けていただいたほうが早いかもしれません。
子どものダブルスクール——日本の学校+インターナショナルスクール
近年、圧倒的に増えているのがこちらです。平日の昼間は今までどおり日本の学校(公立・私立)に通い、放課後や週末に、もう一つの学校としてインターナショナルスクールの授業を受ける——つまり「乗り換える」のではなく「重ねる」形です。とくにオンラインのインターナショナルスクールが登場したことで、送迎も通学時間もゼロで二つ目の学校に通えるようになり、地方在住のご家庭や共働き家庭にとっても現実的な選択肢になりました。
ここで大事なのは、子どものダブルスクールは「日本の学校を辞める」話ではないということです。日本の学校の良さ——基礎学力、生活習慣、地域の友だち、行事や給食といった日々の積み重ね——はそのまま残す。そのうえで、これまで手が届かなかった「英語で教科を学ぶ」環境を足す。この加算の発想が、二択で立ち止まっていたご家庭の景色を変えます。そもそもインターナショナルスクールとは何か、という基本はインターナショナルスクールとは?で整理しています。
「ダブルスクール」と「Wスクール」「二重在籍」は同じ意味?
混同しやすい言葉を整理しておきます。
- ダブルスクール/Wスクール:二つの学校に同時に通う学び方の総称。日常語であり、法的な定義はありません。
- 二重在籍(多重学籍):二つの学校に正式な学籍を同時に置くこと。大学などでは規則で禁じられている場合があり、義務教育段階では自治体・学校の判断がからむデリケートな論点になります。
- 習い事としての併用:学校外の教室・スクールに通うこと。ピアノ教室やそろばんと同じ扱いで、在籍にはまったく影響しません。
子どものダブルスクールを検討するとき、実務上いちばん大切なのは「自分が考えているのは二重在籍なのか、それとも学校外の習い事としての併用なのか」を先に切り分けることです。ここを混ぜて考えると、必要以上に不安になります。詳しくは後述の「公立小学校に籍を残せますか?」の章で分けて解説します。
「インターか、日本の学校か」——多くの親がここで立ち止まる
インターナショナルスクールに惹かれる一方で、多くのご家庭が同じ場所で足を止めます。理由は大きく3つ。ひとつは「日本の学校を辞めさせる」という決断の重さ。もうひとつは、対面インターの費用。そして「英会話だけでは物足りないのでは」という手応えのなさです。この3つを整理すると、あなたが本当に悩んでいるのは「インターそのもの」ではなく、「日本での進路を手放さずに、国際教育をどう足すか」だと見えてきます。

インターナショナルスクールとダブルスクール——これまでの選択肢が、あと一歩届かない理由
まず前提として、日本の学校には確かな良さがあります。基礎学力、生活習慣、地域の友だち——これらは手放すべきものではありません。だからこそ、多くのご家庭は「日本の学校+α」で英語を足そうとします。ところが、その「α」の代表的な選択肢が、それぞれ違う壁に当たります。
オンライン英会話・英語学童は、始めやすく費用も抑えられますが、多くは「英語を学ぶ」レッスンで止まります。週に数時間、会話の練習を重ねても、算数や理科を英語で考える——つまり「英語で学ぶ」段階にはなかなか届きません。この「英語を学ぶ」と「英語で学ぶ」の差こそ、伸び悩みの正体です(詳しくはオンライン英会話だけでは足りない理由、放課後だけのインターという選択で解説しています)。
一方で対面フルタイムのインターナショナルスクールは、教科を英語で学べる本物の環境ですが、費用と、そして就学義務という制度の壁があります。ここは正確に押さえる価値があります。文部科学省は、一条校(学校教育法第1条に定める学校)として認められていないインターナショナルスクールに日本国籍の子を就学させても、「就学義務を履行したことにはならない」と明記しています。多くのインターは各種学校または無認可であり、その小学部を終えた子が中学から一条校への入学を希望しても「認められない」、中学部の途中で日本の中学へ編入を希望する場合も同様、とされています(出典:文部科学省「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」)。フルタイムでインターに通う道は、日本の公立中学等への進学ルートに不安を残しうる、ということです。
費用面も見ておきましょう。国内主要インターナショナルスクールの授業料は、通学制で年間おおよそ約200万〜345万円(2026年7月時点・最新は要確認)が目安で、寮のあるボーディング校では年間900万円を超える例もあります(出典:エグシス「国内トップ14校インターナショナルスクールの学費まとめ 2025–26年度版」ほか各校公開情報)。さらに入学金・施設費・バス代・給食・制服などが別途かかるのが一般的です。費用のより詳しい内訳はインターの学費は高すぎる?とインターナショナルスクール学費データベースで確認できます。※費用・制度は2026年7月時点の公開情報です。最新は各公式でご確認ください。
公立小学校に籍を残したまま、インターナショナルスクールに通えますか?
ダブルスクールを調べていると必ずぶつかるのが「公立小学校に籍を残せるのか」という疑問です。ここは、3つのケースをはっきり分けて考えると迷いません。答えが正反対になるからです。
ケース1:放課後・週末にオンラインのインターを受ける(=本記事のダブルスクール)
これは制度上、ピアノ教室やそろばん、英会話スクールと同じ「学校外の学び」です。お子さんは日本の学校に在籍し、平日の昼間はこれまでどおり登校します。したがって籍も出席も進学ルートも、何ひとつ変わりません。学校への特別な手続きも、教育委員会への届出も不要です。ダブルスクールが「心理的ハードルが低い」といわれる理由は、まさにここにあります。
ポイントは、平日の昼間に日本の学校を欠席していないこと。学校の授業時間を削ってインターに通うのではなく、学校が終わったあとの時間を使う——この一点さえ守られていれば、法的な論点はそもそも発生しません。
ケース2:対面フルタイムのインターに通いながら、地元の公立校に籍だけ残す(いわゆる二重在籍)
こちらは扱いが大きく異なり、正直に言えばハードルは高めです。前述のとおり、非一条校のインターへの就学は就学義務の履行とみなされないというのが文部科学省の見解で、「籍だけ残す」ことを認めるかどうかは市区町村の教育委員会(および学校長)の判断になり、全国一律のルールはありません。
実際、自治体は自らのサイトでこの点を明示しています。たとえば世田谷区は、インターナショナルスクール等は学校教育法第1条に定められた学校ではないため通学させても保護者は就学義務を果たしたことにはならず、修了しても中学校・高等学校への入学(編入学)資格は与えられない、と説明しています(出典:世田谷区「インターナショナルスクール等への通学について」)。新宿区も同趣旨の案内を出しています(出典:新宿区「インターナショナルスクール等への就学をお考えの方へ」)。
このケースを検討する場合は、入学を決める前に、必ずお住まいの自治体の教育委員会に相談してください。相談時に聞いておきたいのは、次の3点です。
- 在籍は継続できるか——地元校に籍を残したままインターに通うことを、この自治体は認めているか。
- 出欠はどう扱われるか——欠席扱いになるのか、別の整理があるのか。指導要録上の記載はどうなるか。
- 中学進学時に何が起きるか——地元の公立中学へ進む際、卒業認定や編入の扱いはどうなるか。
自治体によって回答は本当に異なります。「隣の市ではできたから」という情報は、そのまま自分の市に当てはまりません。一次情報=あなたの住む自治体の窓口が唯一の答えです。就学義務まわりのより詳しい整理は、日本の学校に籍を残したまま国際教育を受ける方法にまとめています。
ケース3:お子さんが不登校の状態にある場合
お子さんが不登校の状態にある場合には、自宅でICT等を活用した学習を行ったとき、一定の要件のもとで校長の判断により指導要録上「出席扱い」とできる制度があります(出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日、および同「自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」)。
この制度は学校との連携が大前提です。通知では、保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること、ICT等を活用した学習活動であること、訪問等による対面指導が適切に行われること、計画的な学習プログラムであること、校長が学習の状況を把握していること、といった要件が示されています。つまり「オンラインで学べば自動的に出席になる」わけではありません。まず担任・校長に相談するところから始めるのが確実です。判断は最終的に校長が行い、自治体ごとに運用ガイドラインが整備されている場合もあります。
第三の答え——インターと日本の学校の「ダブルスクール」
そこで現実的なのが、ダブルスクールです。ポイントは「どちらかを選ぶ」のではなく「両方を重ねる」こと。子どもは日本の学校に在籍したまま通い続け、放課後や週末にオンラインのインターナショナルスクールを併用します。日本の学校に通っている以上、就学義務は通常どおり履行され、進学ルートもそのまま。「辞めるか続けるか」という不安そのものが消えるのが、この形の最大の価値です。
私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、まさにこの併用を前提に2027年9月開校を予定するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は、日本のオルタナティブスクールNIJINアカデミーに900名以上が学ぶ株式会社NIJIN。特徴は4つの柱に集約されます。(1)就学義務クリア——日本の学校に籍を残すので進学ルートはそのまま。(2)対面インターの約1/5をめざす費用。(3)英会話ではなく「英語で教科を学ぶ」本物のインター。(4)脱偏差値——順位をつけず、少人数の対話で「自分と世界を、好きになる」を育てます。ここで正直にお伝えすると、NGAは日本の学校の「代わり」ではありません。あくまで在籍は日本の学校に残す併用型。だからこそ、日本の良さに国際教育を「足す」加算の設計になっています。
もうひとつ正直に。バイリンガルは「簡単・すぐ」ではありません。英語で教科を理解できるようになるには年数がかかります。NGAは日本語の支えを前提に、6〜18歳の子が少しずつ英語へ移っていける設計にしています。開校前で実績はこれからですが、脱偏差値の対話型教育そのものはNIJINアカデミーで積み重ねてきたものです。小学生の併用の具体像はオンラインインターナショナルスクール小学生向け比較もあわせてどうぞ。

ダブルスクールのメリット——「足す」ことで得られる5つのこと
子どものダブルスクールが選ばれている理由を、正直に5つに整理します。
- 1. 進路のリスクを負わない。日本の学校に在籍したままなので、就学義務も卒業資格も進学ルートも変わりません。「合わなかったらやめる」がいつでもできる——この撤退の自由が、実は最大の価値です。フルタイムでインターに移る決断は、やり直しがききにくいのとは対照的です。
- 2. 二つの学びが補い合う。日本の学校は基礎学力・生活習慣・集団のなかでの人間関係に強い。インターは英語で教科を学ぶ探究的な学びに強い。どちらか一方では埋められない部分を、もう一方が埋めます。
- 3. 「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へ進める。週数時間の会話練習では届かなかった領域——理科や社会を英語で考え、英語で意見を言う——に踏み込めます。学びのしくみのとおり、教科を英語で扱うからこそ、語彙も思考も同時に育ちます。
- 4. 費用の桁が変わる。対面フルタイムのインターが年間約200万〜345万円(2026年7月時点)であるのに対し、オンライン併用型は大きく水準が下がります。教育移住や転職といった生活の大改造も不要です。
- 5. 住む場所を選ばない。オンラインなら、対面インターが存在しない地域でも同じ授業を受けられます。地方在住のご家庭にとっては、これまで「選択肢がなかった」ものが初めて選択肢になります。
ダブルスクールのデメリットと注意点——先に知っておきたい4つ
いいことばかりではありません。始めてから「こんなはずでは」とならないよう、弱点も正直に書きます。
- 1. 子どもの時間と体力を確実に使う。放課後は本来、休む時間・遊ぶ時間でもあります。そこに授業を足す以上、負担はゼロではありません。習い事や中学受験の塾とバッティングすることもあります。何かを足すなら、何かを減らすという覚悟が要ります。
- 2. 対面インターの「まるごとの環境」は得られない。校庭で走り回る、休み時間に英語でふざけ合う、行事を一緒につくる——一日じゅう英語のなかにいる密度は、併用型では再現できません。オンラインのインターは、あくまで日本の学校に足す学びであって、フルタイムのインターの完全な代替ではありません。
- 3. 成果が出るまで時間がかかる。英語で教科が理解できるようになるまでには年単位の時間が必要です。数か月で劇的な変化を期待すると、必ず失望します。バイリンガル教育に「簡単」も「すぐ」もありません。
- 4. 親の関わりが必要になる。とくに低学年のうちは、時間の管理、機材の準備、宿題の見守りなど、保護者のサポートが前提になります。「入れれば勝手に伸びる」ものではない、というのは正直にお伝えしておきます。
ダブルスクールの費用の考え方——「いくら」より「何に払うか」
費用は、二つの学校ぶんが必要になります。とはいえ、日本の公立小中学校は授業料が無償ですので、実際に上乗せされるのは二つ目の学校の費用です。ここで比較の軸を整理しておきましょう。
- 対面フルタイムのインター:年間おおよそ約200万〜345万円(2026年7月時点・最新は要確認/出典は前述のエグシス調べ)。入学金・施設費・スクールバス・給食・制服などが別途。
- オンラインのインター(併用型):施設・送迎・給食のコストがないぶん、水準は大きく下がります。NGAは対面インターの約1/5をめざしています(具体額は開校情報でご案内します)。
- 英語学童・オンライン英会話:もっとも安価ですが、前述のとおり「英語で教科を学ぶ」領域には届きにくい。
ここで大切なのは、金額の大小そのものより「その金額で、何を買っているのか」を見ることです。会話の練習時間を買っているのか、英語で考える経験を買っているのか。同じ月謝でも中身はまるで違います。学費の比較の考え方はインターの学費は高すぎる?——現実的な代替案で詳しく扱っています。
もうひとつ、忘れられがちなのがお金以外のコストです。送迎の時間、親が横についている時間、子どもが遊べなくなる時間。これらも家計と同じように有限です。ダブルスクールを設計するときは、お金・時間・体力の3つの予算を同時に見てください。

ダブルスクールの「やり方」——3つの通い方と1週間モデル
ダブルスクールと言っても、生活を大きく変える必要はありません。通い方は大きく3タイプ。放課後型(平日の夕方に週数コマ、日常の中に英語の時間を組み込む)、週末型(平日は日本の学校に集中し、土日にまとめて受ける)、長期休み型(夏休みなどにサマープログラム的に集中して伸ばす)。共働きのご家庭は週末型から、平日に余白があるご家庭は放課後型から、とお子さんの負担を見ながら選べるのがオンライン併用の強みです。
イメージしやすいように、小学生の1週間モデルを挙げてみます。
- 放課後型(週2〜3コマ):月・水の17:00〜18:00にオンライン授業、金は宿題やプロジェクトの続き。火・木は習い事や自由時間にあてて、あえて何も入れない日をつくる。
- 週末型(週2コマ):平日は日本の学校と宿題に集中。土曜の午前に2コマまとめて受け、日曜は家族の時間。平日の負担ゼロで始められるので、共働き家庭に向きます。
- ハイブリッド(週3〜4コマ):平日1コマ+土曜2コマ。慣れてきて「もっとやりたい」となったら、この形へ少しずつ移行する。
失敗しないコツは、最初から詰め込まないこと。まずは無理のない1〜2コマから始め、お子さんの表情と睡眠時間を見ながら増やしていく。「英語が嫌いにならない」ことが、長い目で見ればいちばんの近道です。共働き家庭の時間割はダブルスクールのご案内ページでもご紹介しています。
ダブルスクールが向いている家庭・向いていない家庭
すべてのご家庭に合う方法ではありません。ここも正直に書きます。
向いているご家庭
- 日本の学校を辞めさせたくない。けれど英語や国際的な学びも本気で足したい。
- 近くに対面のインターがない、または費用面で現実的でない。
- 「今すぐ結果」ではなく、数年かけて育てるつもりがある。
- 週に数時間、保護者が学びの様子に目を向ける余裕がある。
- 成績や順位より、子どもが自分と世界を好きになることを大事にしたい。
いま急がなくてよいご家庭
- すでに習い事や塾で予定がいっぱいで、削れるものがない。放課後に余白がないなら、まず余白をつくるほうが先です。
- お子さんが学校生活そのものに強い疲れを感じている。この場合は、足すよりまず休ませるほうが順番として正しいことが多いです。
- 短期間での英語力アップや、特定校の合格実績を目的にしている。ダブルスクールは、その目的には向きません。
- フルタイムのインターにしか得られない環境(毎日の対面・校庭・行事)を最優先したい。その場合は、就学義務の論点を理解したうえで対面校を検討するほうが納得できます。
失敗しやすい3つのパターンと、その避け方
実際に併用を始めたご家庭がつまずきやすいポイントは、だいたい次の3つに集約されます。
パターン1:詰め込みすぎて、子どもが英語を嫌いになる。「せっかくお金を払うのだから週4コマ」と最初から目一杯にしてしまい、2か月で息切れする——これがいちばん多い失敗です。避け方は、週1〜2コマから始めて、子どもが「もっとやりたい」と言うまで増やさないこと。余白を残した設計のほうが、結果的に長く続き、遠くまで行けます。
パターン2:親の負担が重すぎて、家庭がぎすぎすする。宿題の催促、機材のトラブル対応、時間管理。親が「やらせる人」になった瞬間、学びは子どものものではなくなります。避け方は、親の役割を「管理」から「見物」に切り替えること。週に一度、子どもが何をつくったかを聞くだけでも十分です。うまくいかない週があっても、その週は流す。継続のほうが完璧さより価値があります。
パターン3:成果の測り方を間違える。3か月で英検の級が上がったか、テストの点が伸びたか——そうした短期指標だけで判断すると、ほぼ確実に「効果がない」と結論づけてしまいます。避け方は、最初に「何が起きたら成功か」を家庭で決めておくこと。たとえば「英語の授業を嫌がらずに受けている」「知らない国のことを自分から話す」といった、態度の変化を最初の指標に置くと、続けるべきかどうかの判断がぶれにくくなります。

ダブルスクールの始め方——3つのステップ
大きな決断はいりません。順番はいたってシンプルです。
- いまの学校は、そのまま続ける。何も辞めない、何も手続きしない。この時点でリスクはゼロです。
- 体験してみて、子どもの反応を見る。親が「良さそう」と思うかどうかより、子どもが授業のあとにどんな顔をしているかが、いちばん確かな判断材料です。
- 無理のない量から併用を始める。週1〜2コマ。増やすかどうかは、3か月続いてから考える。
放課後だけの併用という形については放課後インターナショナルスクールという選択、日本の学校に籍を残す制度面については就学義務と国際教育の両立、全体像はダブルスクールのご案内をご覧ください。
よくある質問
Q. ダブルスクールとは、そもそもどういう意味ですか?
A. 二つの学校に同時に通うことです。「Wスクール」も同じ意味で使われます。大学生や社会人が大学+専門学校・資格スクールに通う形と、小中学生が日本の学校+インターナショナルスクールに通う形の、大きく二つの使われ方があります。この記事で扱っているのは後者、子どものダブルスクールです。法律上の用語ではなく、一般に定着した呼び方です。
Q. ダブルスクールにすると、就学義務や進学はどうなりますか?
A. NGAの併用は、お子さんが日本の学校に在籍し通い続ける形が前提です。日本の学校に通っている以上、就学義務は通常どおり履行され、公立中学等への進学ルートもそのまま。ここが、フルタイムで非一条校のインターに通う場合との決定的な違いです(一条校でないインターは就学義務を満たさない旨、文部科学省が明記)。
Q. 公立小学校に籍を残したまま、インターに通えますか?
A. 放課後・週末にオンラインのインターを受ける形なら、学校外の習い事と同じ扱いなので在籍にも出席にも影響しません。一方、対面フルタイムのインターに通いながら公立校に籍だけ残す「二重在籍」を認めるかどうかは市区町村の教育委員会の判断で、全国一律のルールはありません。後者を検討する場合は、必ず事前にお住まいの自治体へご相談ください。
Q. 英語がゼロでも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。NGAは日本語の支えを前提に、少しずつ英語へ移っていく設計です。ただし、英語で教科を理解できるようになるには年数がかかるのが現実。焦らず積み上げることが、結果的にいちばんの近道になります。
Q. 費用はどのくらいですか?両立の負担は?
A. NGAは対面インターの約1/5をめざしています(具体額は開校情報でご案内します)。参考までに、国内の対面インターは年間おおよそ約200万〜345万円(2026年7月時点・最新は要確認)が目安です。負担については、放課後型・週末型・長期休み型から選べるので、生活リズムに合わせて調整できます。費用の考え方は学費の比較記事もあわせてご覧ください。ほかの記事はダブルスクール記事一覧にまとめています。
Q. 日本の学校の先生に伝えたほうがいいですか?
A. 放課後・週末の併用は学校外の習い事と同じ扱いなので、法令上の届出義務はありません。ただ、お子さんが英語で学んでいることを担任の先生が知っていると、授業や進路の相談がしやすくなる場面もあります。「習い事のひとつ」として気負わずお伝えするくらいがちょうどよいでしょう。
Q. 宿題や中学受験と両立できますか?
A. 両立しているご家庭はあります。ただし「全部やる」は続きません。受験期は週末型に切り替える、長期休みに集中して取り戻すなど、時期によって濃淡をつける設計が現実的です。オンラインで通学時間がかからない分、調整の自由度は対面より高くなります。
Q. 不登校ぎみですが、オンラインのインターは出席扱いになりますか?
A. 自宅でICT等を活用した学習を行った場合、一定の要件のもとで校長の判断により指導要録上「出席扱い」とできる制度があります(文部科学省 令和元年10月25日通知)。ただし、学校との連携・対面指導・計画的な学習プログラムなどの要件があり、自動的に認められるものではありません。まずは担任・校長へのご相談から始めてください。
「辞めるか、続けるか」で悩まなくていい
あなたが本当に望んでいるのは、たぶん「インターに入れること」そのものではなく、お子さんが自分と世界を好きになり、選択肢を広げていくことのはずです。日本の学校の良さは残したまま、そこに世界を少しだけ足す。ダブルスクールは、そのための現実的で、やさしい一歩です。急いで大きな決断をする必要はありません。まずは、開校の最新情報を受け取るところから始めてみてください。NGAの併用の全体像はダブルスクールのLPでご確認いただけます。
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