オンラインで学べる国際的な学校を調べていくと、どこかで Pearson Online Academy という名前に行き当たります。教科書や英語試験で名前を見たことのある、あの Pearson が運営しているオンラインの私立校です。大きな会社の名前がついているから、たしかに安心感はある。けれど公式サイトは全部英語で、電話番号はアメリカのフリーダイヤル。日本から通えるのか、Pearson Online Academy の学費はうちの子の学年だといくらなのか、肝心のところが確かめられないまま、タブを開いたままにしているご家庭は少なくありません。
先にお伝えします。Pearson Online Academy の学費は、公式サイトに学年帯ごとの実額が公開されています。ここは調べればすぐ分かります。日本の家庭にとって本当に効いてくるのは、その料金表に載っていない部分です。国外への教材発送料、支払い手段の制限、そして時差。この記事では、公式サイトに書かれていることだけを根拠に、その「載っていない部分」を先に見えるようにします。推測で数字を足すことはしません。分からないことは「学校に確認する」と書きます。

Pearson Online Academy はどんな学校か
Pearson Online Academy は、教育大手 Pearson が運営する、幼稚園年長相当(K)から高校3年相当(12年生)までのオンライン私立校です。公式サイトの所在地表記はアメリカ・メリーランド州ボルチモア。つまりアメリカの学校制度に沿ったカリキュラムで運営されています。英国式の IGCSE や A レベルを出す学校とは、ここがまず違います。
認定については、公式サイトのフッターに認定団体名がそのまま列挙されています。Southern Association of Colleges & Schools Council on Accreditation and School Improvement、Northwest Accreditation Commission、North Central Association Commission on Accreditation and School Improvement(NCA CASI)、そして Middle States Association of Colleges & Schools。認定を受けているかどうかは、あとで出口(進学)の話に直結しますので、この団体名はメモしておいてください。
学び方は、専用のオンライン教室(学習管理システム)を中心に、教材・課題・教員とのやり取りがその中で進む形です。公式サイトの School Life(Online Classroom)ページには、教員と生徒が一緒に取り組む仮想教室をつくる、という説明があり、掲示板や内部メールといった機能が紹介されています。ライブ授業の時間割は公開されていません。ここは推測で書けないところなので、後述する「4つの質問」に入れています。
「通えるインターが近くにない」ご家庭へ
NIJIN GLOBAL ACADEMYは、校舎を持たないオンラインのインターナショナルスクールです。日本の学校に通いながら世界とつながって学べます(ダブルスクール)。対面インターのおよそ1/5の学費。
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Pearson Online Academy の学費は公式サイトに実額で出ている
ここが、この学校のいちばん誠実なところだと思います。多くのオンライン国際校が「お問い合わせください」で止めるのに対し、Pearson Online Academy は Tuition ページに数字をそのまま載せています。2026年9月時点の公式表記は以下のとおりです。
フルタイム・1学年分(USD)
・小学校段階(K〜5年生) 5,450ドル(一括払いで5%引き=5,178ドル)
・中学校段階(6〜8年生) 7,050ドル(一括払い=6,698ドル)
・高校段階(9〜12年生) 8,250ドル(一括払い=7,838ドル)
※中学・高校段階には College and Career Readiness プログラムが含まれると明記されています。
後期(セカンドセメスター)からの入学
・K〜5年生 3,050ドル/6〜8年生 4,100ドル/9〜12年生 4,850ドル(それぞれ一括払いで5%引きの設定があります)
1科目だけ取る場合(パートタイム)
・K〜8年生(中学のコア科目・選択科目) 1科目 335ドル
・9〜12年生(単位回復・通常単位・オナーズ/AP・NCAA対応) 1科目 435〜850ドル
・サマースクール K〜8の算数・読解 230ドル、コア/選択 335ドル、高校 435ドル
この「1科目から取れる」という設計は、日本のご家庭にとって意外に重要です。いきなり全部を切り替えず、いまの学校に通いながら1科目だけ英語で学ぶ、という使い方が制度上できるということです。年額まで踏み込まずに試せる入口があるかどうかは、続けられるかどうかを大きく左右します。

割引と支払い方法には、日本から通うときの落とし穴がある
公式サイトには割引が3種類記載されています。一括払いで5%、兄弟姉妹が2人以上フルタイム在籍の場合に世帯あたり5%、現役・退役軍人家庭で10%(LES または DD-214 の提出が条件)。ただしこれらは併用できないと明記されています。「一括+兄弟で10%」にはなりません。
そして、日本の家庭がいちばん気をつけるべきなのが支払い手段です。公式サイトは受け付ける支払い方法を明示しており、クレジットカードのみ。Visa、American Express、Mastercard、Diners Club International、Discover、Maestro、そして JCB(Japan Credit Bureau)が列挙されています。JCB が入っているのは日本のご家庭にはありがたい点です。一方で、デビットカード・小切手・銀行振込・ACH は受け付けないと書かれています。海外送金で払うつもりだった方は、ここで計画を組み替える必要があります。
分割払いはフルタイムでカード払いの家庭に用意されており、入学時に15%を頭金として支払い、次回は9月15日、以後は毎月15日に処理、5月末までに完済という設計です。無利息と明記されています。
費用の全体像をつかむときは、ここに為替を重ねて考えてください。表示はすべて米ドルです。円で家計を組んでいるご家庭の実負担は、円相場が動くたびに変わります。年額を円換算した数字ひとつで判断せず、「いまの相場で年◯万円、1割円安に振れたら年◯万円」と幅で見ておくほうが、あとで慌てません。学費そのものの比べ方についてはインターナショナルスクールの学費・料金はいくら?年間費用の内訳でも整理しています。
料金表に出てこない3つのこと
ここからが、この記事を書いた理由です。公式の料金表は正直ですが、日本に住んでいる前提では書かれていません。次の3つは、料金表の外側にあります。
1. 国外への教材発送料
公式サイトの Fees 欄には「登録料はなし」と書かれている一方で、米国本土外および海外への教材発送については、入学手続きを完了する前に送料が決まると明記されています。つまり金額は公開されておらず、個別見積りです。年額のほかに、いくら乗るのか分からない項目がひとつある状態で見積りを組むことになります。ここは必ず先に聞いてください。
2. 時差と「ライブ授業があるのか」
アメリカ東部を基準に運営されている学校です。もしライブ授業が必須なら、日本時間では深夜から早朝に当たります。前述のとおり公式サイトはオンライン教室(学習管理システム)中心の説明で、時間割は公開されていません。だからこそ「ライブ授業は必須か、任意か、何時からか」は、金額の次に確認すべき項目です。ここを確かめずに入学すると、続かない理由が生活時間のほうから来ます。
3. 日本の就学義務との関係
日本に住んでいるお子さんの場合、海外のオンライン校に在籍しても、それだけで日本の就学義務を果たしたことにはなりません。多くのご家庭は地元の小中学校に籍を残したまま、オンライン校を足す形を取ります。この扱いは在籍校と自治体の判断によって差があります。制度の考え方はインターナショナルスクールと就学義務の関係、籍の実務は公立小学校に籍は残せる?実務と手続きにまとめています。先に読んでおくと、学校への質問が具体的になります。

「評判」を読むときに気をつけること
英語で検索すると口コミは相当な数が出てきます。ただ、そのほとんどはアメリカ在住の家庭が書いたものです。公式サイトにも州の公費による教育費支援の案内があるように、アメリカでは公的な補助を使って通う家庭が一定数います。その人たちの「安い・高い」の感覚は、全額自己負担でドル建てで払う日本の家庭とは前提が違います。評判をそのまま自分の判断材料にはできません。
代わりに、次の4点を学校に直接聞いてください。これは口コミより確実で、しかも各校で比べられます。
①ライブ授業の有無と時間帯(日本時間で何時か)/②日本への教材発送料の目安/③日本在住の生徒を受け入れているか、実績があるか/④修了時に出る資格・証明書の正式名称(卒業証書か、修了証か、成績証明書のみか)
とくに④は、あとの進路に直接響きます。「卒業できる」とだけ言われて安心せず、書類の名前を確かめてください。日本の大学へ進む道筋の考え方はIGCSEはオンラインで取れる?日本から受験する手順やインターナショナルスクール 高校の選び方|3タイプと大学入学資格で扱っています。

どんなご家庭に向いて、どんなご家庭には向かないか
正直に書きます。向いているのは、アメリカの学校制度に沿って進みたいご家庭、英語での読み書きがすでにある程度できるお子さん、保護者が英語で学校とやり取りできるご家庭、そして「1科目から試したい」と考えているご家庭です。料金が公開されているので、家計の計画が立てやすいという利点もはっきりあります。
慎重に考えたほうがよいのは、英語の支援が必要な段階のお子さん(日本語での学習サポートについては公式サイトに記載が見当たらないため、必要なら学校に直接ご確認ください)、日本語で相談したいご家庭、そして生活時間を崩したくないご家庭です。また、日本の学校と行事や学期が噛み合わない前提でスケジュールを組む覚悟も必要になります。
もしいま迷っているのが「英語で学ぶ時間を持ちたいが、日本の学校もやめたくない」という一点であれば、切り替えではなく足すという設計から考えてみてください。私たちが取っているのもこの形です。学び方の具体像は学びのしくみにまとめています。

よくあるご質問
日本から Pearson Online Academy に入学できますか?
公式サイトに「米国本土外・海外への教材発送」についての記載があることから、米国外からの在籍が想定されていることは読み取れます。ただし、お住まいの国から受け入れているかどうかと、その条件は年度で変わり得ます。必ず学校に直接ご確認ください。当サイトで断定はできません。
結局、年間いくら見ておけばいいですか?
公式の年額(学年帯ごと)+教材の国際発送料(個別見積り)+為替の振れ幅。この3つを足したものが実負担です。年額だけで組むと、あとで足りなくなります。
日本の学校を辞める必要がありますか?
一般的には、辞める必要はありません。多くのご家庭は籍を残したまま併用します。ただし出席の扱いや学習評価は在籍校の判断になりますので、担任・管理職と先に話してください。
他のオンライン国際校とはどう比べればいいですか?
カリキュラムの国(アメリカ式か英国式か)、ライブ授業の時間帯、費用の公開度、この3つで並べると差がはっきりします。オンラインインターナショナルスクール比較|日本から選べる7つの選択肢とオンラインインターナショナルスクール一覧で並べています。
金額が分かっている学校は、比べる相手として優秀です
Pearson Online Academy の学費が公式サイトに実額で出ていることは、それ自体が大きな価値です。金額が分かる学校がひとつあると、他校の「お問い合わせください」が何を意味するのかも測れるようになります。比較の基準点として使ってください。
そのうえで、日本から通うご家庭が確かめるべきは3つだけでした。教材の国際発送料、ライブ授業の時間帯、そして日本側の籍の扱い。この3つが埋まれば、判断できる材料はそろいます。
NIJIN GLOBAL ACADEMY は2027年9月開校(予定)、2027年4〜5月にプレ開校(体験クラス)を予定しています。日本の学校に通いながら英語で教科を学ぶという形、少人数の対話を中心にした学び、そして1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。今日何かを決める必要はありません。ただ、選ぶときに並べられる候補が多いほど、後悔は少なくなります。


