アメリカのオンラインスクールを調べ始めると、学費の幅の大きさに驚きます。同じ「アメリカの高校をオンラインで」でも、公式サイトに載っている年間学費は約8,000ドルから約32,000ドルまで。しかも検索結果には「無料」とうたう学校も並んでいます。ところが、その無料の学校は、日本やアジアに住む家庭はそもそも入れません。
この記事では、アメリカのオンラインスクールのなかから、日本の家庭がよく名前を目にする5校——Stanford Online High School・Laurel Springs School・Pearson Online Academy・K12 Private Academy・Connections Academy——を、2026-27年度の公式情報だけで並べます。見るのは学費だけではありません。ライブ授業が何時にあるのか、住んでいる国から入学できるのか。海外の学校をオンラインで選ぶとき、あとから効いてくるのはこの2つです。

アメリカのオンラインスクールには「公立」と「私立」がある
最初に押さえておきたいのは、アメリカのオンラインスクールには大きく2種類あることです。
1つは州の公立オンライン校。Connections Academy や、K12(Stride)のカリキュラムを使う公立校がこれにあたり、学費は州が負担するので家庭の負担はゼロです。ただし対象はその州に住んでいる子どもだけ。住所の証明が求められます。
もう1つは私立のオンライン校。Stanford Online High School、Laurel Springs School、Pearson Online Academy、K12 Private Academy がこちらで、学費がかかる代わりに、アメリカ国外からも入学できます(国によって例外があります)。日本やアジアに住む家庭が選べるのは、基本的にこの私立の側です。
逆に、アメリカに住んでいる日本人のご家庭なら、州の公立オンライン校が選択肢に入ります。駐在や移住でアメリカにいる間だけ無料で使える、という使い方もできます。
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アメリカのオンラインスクール5校の学費(2026-27年度)
まず、公式サイトに載っている年間学費を並べます。高校(9〜12年生)をフルタイムで学ぶ場合の年額です。

| 学校 | 学年 | 高校の年額(フルタイム) | 学び方の中心 | アジアから入学 |
|---|---|---|---|---|
| Stanford Online High School | 7〜12年生 | $31,900 | 少人数のライブ授業 | ○(選考あり) |
| Laurel Springs School | K〜12年生 | $11,700 Academyは$17,250 |
自分のペース(非同期) | ○ |
| Pearson Online Academy | K〜12年生 | $8,250 一括払いで$7,838 |
オンライン教室での学習(ライブの時刻は非公表) | ○ |
| K12 Private Academy | Pre-K〜12年生 | $7,995 | ライブ授業+自分のペース(録画視聴も可) | △(入学できない国あり) |
| Connections Academy(公立) | K〜12年生(州により異なる) | $0(州の住民のみ) | ライブ授業+自分のペース | × |
出典:各校の公式サイト(2026年9月22日確認)。すべて米ドル建てで、円での負担額は為替によって変わります。教材の送料・試験料・パソコンなどの費用は含みません。金額は改定される可能性があるため、出願前に必ず公式でご確認ください。
いちばん高い学校といちばん安い私立校の差は約4倍です。ただ、この差は「高い学校のほうが良い」という意味ではありません。少人数のライブ授業にお金を払うのか、自分のペースで進める教材と先生のサポートにお金を払うのか。払っているものの中身が違います。
アメリカのオンラインスクール5選|学校ごとの特徴
1. Stanford Online High School|選考制・少人数のライブ授業
スタンフォード大学の中にある、7〜12年生のオンライン校です。2006年に開校し、生徒数は1,092人、55の国と地域から生徒が集まっています(公式サイト)。授業は大学のゼミのようなライブのセミナーが中心で、1クラスは平均12人、最大でも17人。WASC と CAIS の認定を受けています。
2026-27年度の学費は、フルタイム(4科目以上)が年$31,900、パートタイム(2〜3科目)が$19,140、1科目だけなら$6,380。出願料は$100です。卒業資格(ディプロマ)を得るには、最終2年間をフルタイムで在籍する必要があります。入学には選考があります。
時差については、公式が留学生向けに「現地時間の朝6時〜夜10時30分の範囲で受講できるよう時間割を組む」方針を示しています。毎年春に全生徒の条件を集めて時間割を作り直す仕組みなので、個々の授業の時刻は事前には分かりません。カリフォルニアから遠いほど選べる授業は狭まる、と考えておくのが現実的です。詳しくは英語の記事 Stanford Online High School の学費と評判 にまとめています。
2. Laurel Springs School|時差を気にせず自分のペースで
1991年にカリフォルニアで始まった、K〜12年生の私立オンライン校です。学び方は自分のペースで進める非同期型が基本で、決まった時刻のライブ授業に縛られません。100か国以上の家庭が利用し、生徒の15%以上が海外在住です。WASC と Cognia の認定を受けています。
学費(フルタイム・通年)は、小学部(K〜5)$7,200、中学部(6〜8)$8,300、高校(9〜12)$11,700。先生とのライブのワークショップが毎週ある「The Academy」は、中学$12,650、高校$17,250です。入学時は在籍契約を結んでデポジットを払います。開始日はほぼ毎週水曜日から選べます。
時差の面ではいちばん扱いやすい学校です。ただし、クラブ活動などのライブ行事は「アメリカの時間帯に参加できる人向け」と公式に書かれています。教材を海外に送る場合の送料も確認が必要です。詳しくは Laurel Springs School の学費と評判(英語) をご覧ください。
3. Pearson Online Academy|1科目から始められる、カード払いのみ
教科書や英語試験で知られる Pearson が運営する、K〜12年生の私立オンライン校です。学費は、小学部(K〜5)$5,450、中学部(6〜8)$7,050、高校(9〜12)$8,250。一括で払うと5%引きになります。1科目単位でも受講でき(K〜8は1科目$230〜$335、高校は$435〜$850)、日本の学校に通いながら1教科だけ英語で学ぶ、という使い方ができます。
注意したいのは3点です。支払いはクレジットカードのみ(JCBは使えますが、銀行振込は不可)。アメリカ本土の外への教材の送料は、入学手続きの前に個別に見積もられ、公表されていません。そして問い合わせ窓口の時間は米国東部時間で案内されており、ライブ授業の時間割は公開されていません。日本語でまとめた Pearson Online Academy の学費と、日本から入る前に確かめること もあわせてどうぞ。

4. K12 Private Academy|私立でいちばん手頃、ただし入学できない国がある
アメリカのオンライン教育大手 Stride(K12)が運営する私立校で、Pre-K〜12年生が対象です。学費は、Pre-K $4,495、小学部 $5,995、中学部 $6,995、高校 $7,995。今回の私立4校ではいちばん手頃です。Cognia の認定を受け、NCAA(全米大学体育協会)の承認科目も持っています。
留学生には「ライブ授業に参加しても、あとで録画を見てもよい」と案内しています。一方で、ライブ授業が何時に行われるか、1クラスが何人かは公表されていません。さらに、入学を受け付けていない国のリストがあり、英国・アイルランド・EUの多くの国・中国・インドなどが含まれています。アジアに住んでいるなら、まず自分の国が対象かを確かめてください。詳しくは Stride K12 の学費と評判(英語) で。
5. Connections Academy|アメリカに住む家庭だけ、学費ゼロ
Pearson グループの Connections Education が支える、州ごとの公立オンライン校です。2026年9月時点で32州に学校があり、その州に住む子どもは学費ゼロ。教科書や教材も支給されます。先生によるライブ授業(LiveLesson、1回およそ1時間)と自分のペースの学習を組み合わせます。
ただし日本やアジアからは入学できません。公式も、アメリカ国外の家庭には私立の Pearson Online Academy を案内しています。アメリカに駐在・移住しているご家庭なら、住んでいる州に学校があるかを確認する価値があります。詳しくは Connections Academy は本当に無料?(英語) にまとめています。
番外:Alpha School のオンライン版は、2026年末まで募集停止
「1日2時間のAI学習」で話題の Alpha School は、基本的にアメリカ各地のキャンパスに通う対面の学校です(年額はキャンパスにより$10,000〜$75,000)。オンライン版の Alpha Anywhere は、公式FAQによると2026年末まで新規受付を止めています。詳しくは Alpha School の学費と評判(英語) をご覧ください。
アジアに住む家庭の目線で、5つの観点を並べる
学費以外の条件を、アジアに住む家庭の目線で整理すると、こうなります。

ここから見えてくるのは、「ライブ授業の濃さ」と「アジアの時間への合わせやすさ」が、ほぼ反対向きに並んでいることです。Stanford OHS はライブ授業に最も価値を置く分、アメリカ西海岸の時間から自由になれません。Laurel Springs は時差の問題がほぼない代わりに、先生や仲間と同じ時間を過ごす場面は少なめです。どちらが良いかではなく、お子さんにどちらが合うかの問題です。英国式のオンライン校も含めて考えたい方は、オンライン国際校の英国式と米国式、日本の家庭にはどちらが向くか をご覧ください。
申し込む前に、この順で確かめる
アメリカのオンラインスクールを候補に残すなら、学費を比べるのは最後です。

STEP 1 のディプロマは特に大事です。アメリカの高校卒業資格が日本の大学受験でどう扱われるかは、大学や入試の種類によって異なります。考え方は オンラインの学校で学んだ子は大学に進めるか にまとめました。また、日本に住む義務教育段階のお子さんの場合、海外のオンライン校に在籍しても、それだけで日本の就学義務を果たしたことにはなりません(インターナショナルスクールと就学義務の関係)。多くのご家庭は地元の学校に籍を残したまま、1科目や一部の時間から併用しています。
「どの国の学校か」より先に、「どんな学び方がこの子に合うか」を考えたい方には、私たちが設計している 学びのしくみ も参考になるかもしれません。

よくあるご質問
アメリカのオンラインスクールで、日本から入れていちばん安いのはどこですか?
今回の5校のうち、公式の高校年額でいちばん安いのは K12 Private Academy($7,995)、次いで Pearson Online Academy($8,250、一括払いで$7,838)です。ただし K12 Private Academy には入学できない国があり、Pearson は教材の国際送料が個別見積もりです。年額だけでなく、送料と支払い方法を足した総額で比べてください。
無料のアメリカのオンラインスクールに、日本から入れますか?
入れません。Connections Academy や K12 の公立校が無料なのは、その州に住む子どもの学費を州が負担しているからです。日本やアジアに住む家庭は、私立のオンライン校を選ぶことになります。
日本の学校をやめないと通えませんか?
一般的には、やめる必要はありません。Stanford OHS のパートタイムや1科目受講、Pearson Online Academy の1科目受講のように、日本の学校と併用しやすい受け方も用意されています。ただし、時差のなかで続けられるかは必ず確かめてください。
英語ができなくても入学できますか?
アメリカのオンラインスクールは授業も教材も英語で、英語を母語としない生徒向けの支援の内容は学校ごとに異なります。入学条件は各校に直接確認してください。当サイトで断定はできません。
学費の表は最後に見る
アメリカのオンラインスクールは、どの学校も学費を実額で公開していて、比較しやすい学校群です。だからこそ、年額の数字だけで決めてしまいがちです。けれど日本やアジアに住む家庭にとって本当に効いてくるのは、授業が何時にあるか、自分の国から入れるか、何にお金を払うのかの3つです。
NIJIN GLOBAL ACADEMY は2027年9月開校(予定)、2027年4〜5月にプレ開校(体験クラス)を予定しているオンラインの国際学校です。偏差値で子どもを並べず、「自分と世界を、好きになる」時間をつくること。日本やアジアの生活時間のなかで、少人数の対話を中心に英語で学ぶ形を設計しています。カリキュラム・時間割・費用の考え方が決まり次第、メールでいち早くお届けします。
今日決める必要はありません。気になる学校の時間割を一度、日本時間に書き直してみてください。それだけで、候補はぐっと絞れます。
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