【2026年版】北海道のインターナショナルスクール全一覧|札幌・ニセコの学費相場と選び方を正直に解説

北海道のインターナショナルスクール全一覧と書かれた記事のキービジュアル

北海道のインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町の2つのエリアにほぼ集中しています。小学部以上まで英語で学べる学校は道内に3校ほどで、中心は札幌市の北海道インターナショナルスクール(HIS)。通学型の年間学費はおよそ100万〜165万円で、入学金20万円ほかを含めた初年度の総額は、小学部以上でおよそ170万〜210万円になります。函館・旭川・帯広・釧路・北見といった主要都市には、英語のプリスクールはあっても、常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。「調べても同じ学校名しか出てこない」「札幌以外に住んでいるので、そもそも通えるのか分からない」——そんな方に向けて、学費の総額・入学条件・編入時期・評判の確かめ方まで、公式に確認できた情報だけで整理します。

この記事では、北海道のインターナショナルスクールをエリア別に網羅して整理し、学費の目安・対象年齢・特徴、そして「通える範囲に学校がないご家庭はどうすればいいか」までを正直に書きます。特定の学校を売り込むためではありません。読み終わる頃に、「わが家の場合はどう選べばいいか」をご自身で判断できるようになる——それがこの記事のゴールです。

目次

結論:北海道で選べる学校(早見)

ここだけ読めば全体像がつかめます。学校が確認できるエリアごとに校名を並べ、最後にオンラインという選択肢も同じ粒度で載せました。エリアごとの詳しい状況(学校が無いエリアを含む)は本文で正直に扱っています。

  • 札幌エリア — 北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校/東京インターナショナルスクール 札幌円山キンダーガーテン/ジェリービーンズ イングリッシュ プリスクールほか計5校
  • ニセコ・倶知安エリア(後志) — 北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)/KIUアカデミー ニセコ校/ニセコ国際高等学校
  • 函館エリア — ヒーローズ インターナショナルプリスクール
  • 旭川・帯広・釧路・北見・室蘭などその他の地域 — これらの地域では、英語で教科を学べる常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。
  • NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン) — 6〜18歳/2027年9月開校・現在は開校情報の登録受付中/対面インターのおよそ1/5の学費帯/日本語の支えあり。通える範囲や学費が壁になる家庭の選択肢。
雪の残る札幌・大通公園の並木道を、通学かばんを背負った子どもと母親が手をつないで歩く様子(背景にさっぽろテレビ塔)
広い北海道だからこそ、まずは「どこに何があるか」の全体像から見ていきましょう。

2027年9月開校予定/2027年春プレ開校

北海道で「通えるインター」が見つからない方へ

NIJIN GLOBAL ACADEMYは、校舎を持たないオンラインのインターナショナルスクールです。北海道から通学時間ゼロで、日本の学校に通いながら世界とつながって学べます(ダブルスクール)。対面インターのおよそ1/5の学費。

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    北海道のインターナショナルスクールは何校? 学費相場とエリア分布

    北海道は日本の国土の約2割を占める広大な地域ですが、英語で一貫して学べるインターナショナルスクールは、札幌市とニセコ町にほぼ限られます。道内唯一の本格的なK-12(幼児部から高校まで)インターは、1958年設立で米国のWASC認定を受けている北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校。そのニセコ校が中学2年生相当まで、そして2025年4月に開校したKIUアカデミー ニセコ校が小1から高3相当までをカバーします。加えて、札幌・函館には英語イマージョンのプリスクール(幼児中心)が複数あります。

    もう一つ押さえておきたいのが、ニセコ・倶知安エリアの急速な国際化です。スキーリゾートとしてのインバウンドと移住の伸びで、倶知安町・ニセコ町では住民のおよそ16%が外国人とされ、冬季には外国人就労者でさらに人口が増えます。この人口構造が、人口5,000人規模の町にインターナショナルスクールが2校ある——という日本ではきわめて珍しい状況を生んでいます。一方で、札幌・ニセコ以外の地域にお住まいのご家庭は、現実的に「通える学校がない」という前提から考えることになります。

    学費の相場は、通学型のインターで年間およそ100万〜165万円。これに入学金(20万円前後)・年間費・施設費・端末管理費・スクールバス代などが加わります。北海道特有の事情として、冬季の送迎負担や除雪・移動時間も「続けられるか」を左右します。学費の内訳の考え方はインターナショナルスクールの学費の内訳で詳しく解説しています。※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。

    北海道でインターナショナルスクールを選ぶ前に押さえたい、通える場所にあるか・何歳まで学べるか・費用は総額で見るという3つのポイントを示した図
    学校名から入る前に、この3つの観点を持っておくと情報に振り回されません。

    北海道のインターナショナルスクール一覧【エリア別】

    ここからは、北海道で確認できた英語で学べる学校を、エリア別に整理します。どの学校が優れているかではなく、「わが家の条件に合うのはどれか」という視点でご覧ください。

    札幌エリア

    道内の選択肢がもっとも多いエリアです。ここでは道全体の俯瞰として主要な学校を並べます。札幌市内だけを詳しく比べたい方は、市単位のガイド札幌のインターナショナルスクールもあわせてご覧ください。

    札幌の特徴は、幼児期の英語環境は選べるが、小学部以上で英語を続けようとするとHIS一択に近くなる点です。プリスクール卒園後の進路は、入園前から考えておくことをおすすめします。

    ニセコ・倶知安エリア(後志)

    人口規模で見れば小さな町ですが、国際教育の選択肢では道内で札幌に次ぐ、いや年齢によっては札幌以上に厚いエリアになりつつあります。

    • 北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)(ニセコ町字富士見12)|HIS札幌本校の分校。3〜4歳のEarly Yearsから8年生(中学2年生相当)まで。小学部はInternational Primary Years Curriculum(IPC)を採用し、探究型の学びが中心。2025-2026年度の年間授業料はEarly Years半日100万円/全日140万円、K〜5年生154万円、6〜8年生158万円。別途、施設費15万円・出願料2万円・入学金20万円・保険料・PTA会費など。高校課程はないため、9年生以降は札幌本校や道外・海外への進学を見据える必要があります。
    • KIUアカデミー ニセコ校(ニセコ町元町56-3)|京都インターナショナルユニバーシティーが2025年4月に開校した日英バイリンガルの国際校。1年生から12年生までをカバーし、米国のWASC・ACSI認定。羊蹄山を望むキャンパスに加え、無料スクールバス、学校所有アパート(近隣・光熱費込みで月7万2,000円程度)といった移住家庭向けの体制も特徴です。ネイティブスピーカー向けの年20万円免除、バイリンガル・きょうだい割引、経済的援助が必要な家庭向けの奨学金も用意されています。2026年度の学納金はニセコ校の募集要項で公開されており、全学年一律で申請料2万5,000円・入学金30万円・設備費20万円・年間授業料120万円(初年度合計およそ172万5,000円)です。詳しくは後述のニセコ特集で解説します。
    • ニセコ国際高等学校(ニセコ町)|町立のニセコ高校を改組し、2026年4月に開校した進学型単位制の総合学科高校。インターナショナルスクールではありませんが、国際的な町をフィールドにした教育を特色に、全国・海外から生徒を募集し寮も完備。募集人員は70人程度です。

    函館エリア

    函館には常設のインターナショナルスクール(小学部以上)は確認できませんでしたが、英語イマージョンの幼児向けスクールがあります。

    旭川・帯広・釧路・北見・室蘭などその他の地域

    正直にお伝えします。これらの地域では、英語で教科を学べる常設のインターナショナルスクールは確認できませんでした。英会話教室や、週数回の英語プリスクールはありますが、いわゆる「インターに通う」という選択は現実的ではありません。旭川から札幌までは高速バスで夏でも約2時間5分、冬は約2時間25分。帯広からは約4時間、釧路からは約6時間かかります(各社公式の所要時間・2026年8月時点)。毎日の通学は成立しないと考えるのが妥当です。区間ごとの運賃・所要時間、そしてJRの通学定期が設定されているかどうかは、後述の「旭川・帯広・釧路・函館から札幌のインターナショナルスクールへ」で表にまとめました。北海道でインターナショナルスクールを検討するということは、多くのご家庭にとって「引っ越すか、通わずに国際教育を受けるか」の選択とほぼ同義になります。

    なお、全国の状況とお住まいの地域の比較は全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧からご覧いただけます。

    北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校とは——学費の総額とニセコ校との違い

    「北海道インターナショナルスクール」という言葉は、道内のインターを指す一般名詞であると同時に、札幌市豊平区にある学校の正式名称でもあります(英名 Hokkaido International School、通称HIS)。検索結果で情報が混ざりやすいところなので、まずこの学校の輪郭を整理します。

    所在地は札幌市豊平区平岸5条19丁目1-55。米国のWASC(Western Association of Schools and Colleges)認定校で、JCIS(Japan Council of International Schools)やEARCOSにも加盟しています。幼稚部(Early Years・3歳〜)から12年生(高校3年生相当)まで英語で一貫して学べる、道内で唯一のK-12インターです。同じ名前のニセコ校は分校ですが、対象は8年生(中学2年生相当)までで寮もないため、「北海道インターナショナルスクール」と検索して出てくる学校が2つあることを最初に押さえておくと迷いません。

    札幌本校とニセコ校の違い(早見)

    • 対象年齢|札幌本校=幼稚部(3歳)〜12年生/ニセコ校=幼稚部(3〜4歳)〜8年生
    • 小学部のカリキュラム|札幌本校=英語による一貫プログラム/ニセコ校=探究型のIPC(International Primary Years Curriculum)
    • |札幌本校=あり(定員40名)/ニセコ校=なし
    • 年度途中の受け入れ|ニセコ校には季節居住者向けの短期就学枠(幼稚部・小学部は月単位の授業料)があります
    • 最上位学年の年間授業料|札幌本校 9〜12年生 164万8,000円(2026-2027年度)/ニセコ校 6〜8年生 158万円(2025-2026年度)

    学費は「総額」で見るといくらか

    授業料の数字だけを見ていると、実際に必要な金額とのズレが出ます。HIS札幌本校の2026-2027年度の公開情報から、初年度に必要な金額を積み上げてみます(出願料2万円・入学金20万円・年間費20万円・傷害保険料5,000円・PTA会費1万円を含む。選択科目費・スクールバス代・寮費は除く)。

    • 幼稚部(Early Years・全日)|授業料144万円+諸費用=初年度およそ188万円/次年度以降およそ166万円
    • 小学部(K〜5年生)|授業料158万4,000円+諸費用(端末管理費2万5,000円を含む)=初年度およそ204万円/次年度以降およそ182万円
    • 高等部(9〜12年生)|授業料164万8,000円+諸費用(Tech Fee 3,000円を含む)=初年度およそ209万円/次年度以降およそ187万円
    • 寮を利用する場合(平日・週末とも/食事つき)|上記に寮費82万4,000円+食費61万6,000円+清掃費3万5,000円+ルームデポジット5万円(返還あり)が加わり、高等部の初年度はおよそ361万円

    このほか、選択科目のアウトドア教育ラボ費1万円・楽器費1万5,000円などはご家庭によって変わります。最新の金額と適用条件は必ずHIS公式・Tuition and FeesHIS公式・Boarding Feesでご確認ください(本記事の金額は2026-2027年度の公開情報/2026年8月時点)。

    なお高等部については、HISは高等学校等就学支援金の対象として文部科学省が指定した外国人学校の一覧(2026年3月1日現在)に、高等科1〜3年の課程に限って掲載されています。無償化・就学支援金の使い方は、この記事の後半「無償化・就学支援金の対象になる学校はある?」で整理しています。

    HISが向いているご家庭・そうでないご家庭

    まとめると、HIS札幌本校は札幌圏に住んでいて、幼稚園の時期から高校卒業まで英語で一貫して学ばせたいご家庭にとって、道内でほぼ唯一といえる選択肢です。英語力については数値の足切りラインは公表されておらず、英語を第一言語としないお子さんはESL担当教員との面談を経て学年配置が決まります。一方、通学圏の外にお住まいの場合は寮か転居が前提になり、寮を使うと年間300万円台の負担になります。入学条件・編入時期の詳細は、この記事の後半「北海道インターナショナルスクールの入学条件と編入時期」で、評判の確かめ方は「評判・口コミ」の章でまとめています。札幌市内の他の学校も含めて比べたい方は、市単位のガイド札幌のインターナショナルスクールもあわせてご覧ください。

    ニセコ・倶知安エリアのインターナショナルスクール

    北海道の国際教育で、いま最も動きが速いのがニセコ・倶知安エリアです。人口5,000人規模の町に、英語で学べる学校が2校あり、さらに2026年4月には町立の新設高校が開校しました。ここでは、エリア別一覧では書ききれなかった各校の実態を、所在地・対象年齢・カリキュラム・公式に確認できる学費・寮や短期受け入れまで、公式サイトと募集要項で確認できた範囲で整理します。

    北海道インターナショナルスクール ニセコ校(HIS Niseko)

    所在地はニセコ町字富士見12。1958年設立のHIS札幌本校の分校で、対象は3歳のEarly Yearsから8年生(中学2年生相当)まで。小学部は探究型のInternational Primary Years Curriculum(IPC)を採用し、授業は英語です。学年配置は8月31日時点の年齢を基準に決まります。

    2025-2026年度の年間授業料は、Early Years半日100万円/全日140万円、K〜5年生154万円、6〜8年生158万円。これに全学年共通の施設費15万円、出願料2万円、入学金20万円、保険料5,500円、PTA会費5,000円、端末管理費(K〜5年生2万5,000円/6〜8年生3,000円)が加わります(HIS Niseko公式・Tuition and Fees)。

    ニセコ校でとくに知っておきたいのが、季節居住者(seasonal resident)向けの短期就学枠です。公式の入学案内には、ニセコエリアに季節的に滞在する家庭向けに短期の就学を受け入れており、幼稚園・小学部については月単位で授業料を支払う方式がある旨が明記されています(入学月と在籍期間で金額が変わるため要問い合わせ/手続きは通年生と同じ)。冬季だけニセコに滞在するご家庭にとっては、現実的な選択肢になります。なお9年生の課程はなく、公式の学年配置表には10年生の記載もありますが、受け入れ学年は年度によって変わり得るため、高校段階を検討する場合は必ず学校に直接ご確認ください(HIS Niseko公式・Admissions)。

    KIUアカデミー ニセコ校(KIU Academy – NISEKO)

    所在地はニセコ町元町56-3。京都インターナショナルユニバーシティーが2025年4月に開校した日英バイリンガルの国際校で、1年生から12年生までをカバーします。京都校がWASC・ACSIの認定を受けた教育モデルを土台にしており、北海道からは各種学校の認可を受けています。

    2026年度の学納金は募集要項で公開されています。全学年一律で、申請料2万5,000円・入学金30万円・設備費20万円・年間授業料120万円(初年度合計およそ172万5,000円)。授業料は年払いのほか、学期払い(手数料約5%)・月払い(手数料約10%)も選べます。割引制度は、お子さんがネイティブスピーカーレベルの英語力を持つ場合に年間授業料から20万円を免除する英語ネイティブ割引、それに加えて日本語も堪能な場合にさらに5万円を免除するバイリンガル割引。経済的な援助が必要な家庭向けの学資援助制度もあります(KIU Academy – NISEKO 2026年度募集要項)。

    遠方から通う生徒のために学校所有アパートが用意されているのも特徴です。対象は高校生(10年生以上)で、キャンパス近隣の1人用ワンルーム(26平方メートル以上、ベッド・テーブル・椅子・小型冷蔵庫などを基本設備として設置)、家賃は光熱費込みで月額7万2,000円。空室がある場合のみで、契約には保護者の同意が必要です。無料のスクールバスも運行しています。

    ニセコ国際高等学校(町立・2026年4月開校)

    所在地はニセコ町字富士見141番地9。町立のニセコ高校を改組し、2026年4月に開校した全日制課程の総合学科高校です。インターナショナルスクールではありませんが、公立の学費水準で国際的な学びに触れられるという点で、道内では貴重な選択肢になります。募集人員は推薦入学者を含めて70名。入学者選抜の業務は北海道ニセコ高等学校が窓口となって実施しています(ニセコ国際高等学校・募集要項)。

    国際教育の中身は、2026年度はマレーシア・台湾・国内(関東/関西)の3か所から関心に応じて探究先を選ぶ研修、台湾の国立台中科技大学でのインターンシップ、麗澤大学の留学生との交流、筑波大学・神戸大学とのフィールドワーク連携など。誰でも立ち寄れる国際交流スペース「NISEKO World Village」を設け、ALTや海外インターンと英語で直接話せる場をつくっています(ニセコ国際高等学校・国際教育)。

    寮は「ニセコ町教育交流センター(ニセコ国際高等学校寮)」として令和8年(2026年)4月に供用開始。6〜8名のユニットでリビングや水回りを共用し、寝室は個室です。学校登校日の朝食と夕食が提供され、夏季・冬季にそれぞれ10日程度の閉寮期間があります。参考として令和7年度(旧寮)の寮費は食費・施設使用料が月額3万1,200円、寮運営費が年額1万2,500円でした。新しい寮の金額は学校へご確認くださいニセコ国際高等学校・寮)。

    「ニセコに高校生で留学したい」と考えている方へ

    ニセコで高校段階を過ごす道は、現時点で大きく3つです。ひとつはニセコ国際高等学校。町立で寮があり、道外からの入学者を募集人員の30%程度まで受け入れる枠が制度として設けられています(募集人員に達しないときは、達するまで受け入れ可)。地域みらい留学にも参加しています。ふたつめはKIUアカデミー ニセコ校の高等部。2026年度の募集は6〜11年生までで12年生の募集はなく、10年生以上は学校所有アパートに単身で入居できます。みっつめは、ニセコではありませんがHIS札幌本校の寮です。定員40名で、2026-2027年度の寮費は平日・週末利用が年82万4,000円、平日のみが年53万6,000円、食費が年61万6,000円(平日の朝・昼・夕)、ほかに返還されるルームデポジット5万円と清掃費3万5,000円(返還不可)(HIS公式・Boarding Fees)。HISニセコ校には寮も9年生の課程もないため、ニセコ「で」高校生活を送るなら実質的に前の2つ、そこに札幌の寮という選択肢が加わる、という整理になります。

    北海道の「国際教育に近い」もう一つの選択肢

    インターナショナルスクール以外にも、道内には国際教育に近い学びの場があります。代表格が市立札幌開成中等教育学校。2015年開校の札幌市立の中高一貫校で、日本の公立校として初めて国際バカロレア(IB)のMYPに認定され(2017年)、翌2018年にはDPにも認定されました。5・6年次に日本語DPコースを選択でき、6科目群のうち2科目以上は英語で履修します。1学年160名で、学費は公立校の水準です。英語漬けの環境ではありませんが、「学費を抑えながら国際的なカリキュラムで学ぶ」という道は北海道にも存在します。前述のニセコ国際高等学校も、寮があるため道内他地域からの進学が可能です。

    北海道インターナショナルスクールの入学条件と編入時期(道内主要校の実例)

    学費の次に多いご質問が、「英語ができないと入れないのか」「年度の途中から入れるのか」です。北海道の主要校について、公式に確認できる範囲で条件と時期をまとめます。制度は毎年見直されるため、出願前には必ず最新の募集要項をご確認ください。

    北海道インターナショナルスクール(HIS 札幌本校・ニセコ校)

    • 英語力|数値化された足切りラインは公表されていません。公式の入学方針には、選考にあたって英語力と全般的な学力を考慮する旨が書かれています。英語を第一言語としないお子さんは、通常の面接に加えてESL担当教員との面談も行われます。
    • 選考|校長を長とする2〜3名のアドミッション・コミッティーが出願を審査し、学年配置も決定します。面接は30分から2時間程度。小学部は学年主任・担任・専科教員を含むメンバーで、中高等部は3名の教員パネルで実施されます。
    • 優先順位|学年に空きがない場合はウェイトプールに入ります。在校生のきょうだい、教職員の子女、卒業生の子女、以前HISに在籍していて帰国する生徒が優先されます。
    • 必要書類|オンライン出願フォームでの家族情報・在籍校・英語レベル・健康状態などの申告に加え、直近2か月以内に正面から撮影した本人の顔写真。特別支援を受けていた場合は心理教育アセスメント報告書。寮を希望する場合は、家を離れた経験や寮生活への貢献についてのエッセイも求められます(HIS公式・Admissions Policy)。
    • 編入時期|学年配置は8月31日時点の年齢が基準です。ニセコ校には季節居住者向けの短期就学(幼稚園・小学部は月単位の授業料)があるため、年度途中からの受け入れに道があるのが道内では珍しい点です。

    KIUアカデミー ニセコ校

    • 募集学年|2026年度は1年生/2〜5年生/6〜11年生。12年生(高校3年生相当)の募集はありません。
    • 言語の条件|1年生は英語または日本語を母語とする者。2〜5年生は英語を母語とする者、または当該学年から少なくとも1学年下相当の英語を流暢に話し、読み書きできる者。6〜11年生は英語または日本語を母語とする者。英語が母語でない生徒向けにはJSL(日本語を母語としない生徒向け)クラスなど、言語別の授業設計があります。
    • 年齢の条件|1年生は4月1日時点で6歳。学校在籍歴や学習能力・成熟度によって、年齢どおりでない学年配置になる場合もあります。
    • 選考|プレースメントテスト(1年生は英語・日本語、2年生以上は英語・日本語・算数/数学)に加え、受験生本人の個人面接と保護者面接。
    • 必要書類|オンライン出願フォームののち、写真(2.4cm×3cm)、最終学校の在籍期間すべての成績証明書、英検・TOEFLなど検定試験の成績証明書の写し(ある場合)、奨学金申請届(該当する場合)を簡易書留で郵送。申請料2万5,000円は出願時に振込。
    • 入学・編入時期|1年生は春学期のみ、2〜11年生は春・秋・冬の3学期いずれからも入学・編入が可能です。2026年度の春・秋学期入学希望者の出願受付は2025年5月19日〜6月20日で、以降も随時受付。期限後の出願でも受け付けられますが、各学期に開講される授業の関係で履修できない科目が出る可能性があると明記されています(KIU Academy – NISEKO 2026年度募集要項)。

    ニセコ国際高等学校(公立高校の入試なので流れが違います)

    • 出願資格|中学校または義務教育学校を卒業した者(卒業見込みを含む)など、道立高校の一般入学者選抜に準じます。道内の他の公立高校との同時出願はできません。
    • 日程(令和8年度=2026年度入学の実例)|ウェブ申請システムでの出願情報入力が2025年12月5日〜2026年1月22日、書類受付が2026年1月19日〜22日、入学検定料2,200円。学力検査は2026年3月4日に国語・数学・社会・理科・英語の5教科(英語の聞き取りを含む)で、面接は実施しません。合格発表は3月17日。
    • 道外から|入学者の数は募集人員の30%程度。ただし募集人員に達しないときは、達するまで受け入れることができます。保護者の転勤等で2026年4月7日までに道内へ住所を移すことが確実な場合などは別扱いで、この枠での出願受付は2026年2月26日まで(ニセコ国際高等学校・令和8年度一般入学者選抜募集要項)。

    札幌市内の学校ごとの詳細な条件や通学事情は、市単位のガイド札幌のインターナショナルスクールでも整理しています。

    北海道インターナショナルスクールの評判・口コミ——一次情報で確かめる5つの視点

    「北海道インターナショナルスクール 評判」で調べても、道内は学校数が少ないぶん口コミの母数も少なく、数件のレビューで印象が決まってしまいがちです。ここでは特定の学校の良し悪しを論じるのではなく、ご自身で評判を確かめるための手順をお伝えします。結論から言うと、口コミよりも一次情報のほうが早くて確実です。

    1. 認定を受けているか(そしてそれが両方向で確認できるか)|HISは米国のWASC認定校で、Japan Council of International Schools(JCIS)のメンバーです。KIUアカデミーは京都校がWASC・ACSIの認定を受けた教育モデルで、ニセコ校は北海道から各種学校の認可を受けています。ポイントは、学校側の説明だけで判断せず、認定団体の会員・認定校リスト側にも名前があるかを照合することです。
    2. 公的なリストに載っているか|高校段階では、文部科学省が高等学校等就学支援金の対象として指定した外国人学校の一覧が公開されています。2026年3月1日現在の一覧には、道内では北海道インターナショナルスクールが第3類型(規則第1条第1項第4号ロ)で、高等科の第1学年から第3学年までの課程に限って掲載されています(文部科学省・就学支援金の対象として指定した外国人学校等の一覧)。
    3. 学年が途切れていないか|評判以上に進路を左右するのがこれです。HISニセコ校には9年生の課程がなく、KIUアカデミー ニセコ校は2026年度の12年生の募集がありません。「うちの子は何年生まで、この学校にいられるのか」を最初に確認してください。
    4. 卒業生の進路が公表されているか|進学先の一覧を何年分公開しているかは、学校の姿勢がよく出る部分です。単年だけの掲載か、継続的に出しているかを見てください。
    5. 見学で必ず見る/聞くこと|冬季の登下校と除雪の実際、1クラスの人数と学年混合の有無、ESLやJSLの体制と担当教員の人数、日本語・国語をどこまで扱うか、教員の在籍年数、そして授業料以外の総額(年間費・施設費・端末管理費・スクールバス・保険・PTA)。あわせて、途中で退学した場合の返還規定も必ず募集要項で確認を。たとえばKIUアカデミー ニセコ校は、申請料と入学金はいかなる理由でも返還されず、授業料も授業開始から6週間を過ぎると返還対象にならないと明記しています。

    この5つを押さえれば、匿名の書き込みを追いかけるより、はるかに手応えのある判断ができます。

    無償化・就学支援金の対象になる学校はある?

    高校段階では、高等学校等就学支援金の対象として文部科学省が指定した外国人学校であれば、支援金を受けられる可能性があります。2026年3月1日現在の指定一覧では、北海道からは北海道インターナショナルスクール(高等科1〜3年の課程に限る)が掲載されている一方、KIUアカデミー ニセコ校は同一覧に掲載されていません(設置母体である京都インターナショナルユニバーシティーは京都府の学校として掲載されています)。小・中学部は制度の対象外である点、指定校や制度の内容は毎年更新される点にご注意ください。制度のしくみと最新の指定校一覧はインターナショナルスクールに無償化・補助金はある?【2026年度】対象と費用を抑える方法にまとめています。

    北海道のインターナショナルスクール 学費早見表【金額を公表している道内11コースを1表で比較】

    ここまで学校ごとにお伝えしてきた費用を、1つの表に組み直します。「北海道インターナショナルスクール 学費」で調べている方がいちばん知りたいのは、結局のところどの学校がいくらで、どこが違うのかという一点だからです。北海道は学校の数が少ないぶん、横に並べて比べれば全体像がほぼ一望できます。

    下の金額は、この記事の各校の項目で公式サイト・募集要項から確認したものだけを並べています。推計で埋めた数字はありません。初年度の総額は、公表されている授業料と諸費用を積み上げたものです(選択科目費・スクールバス代・給食・制服・行事費は含みません)。

    学校名・課程 エリア 対象 初年度の総額(目安) 内訳(公開情報) 備考
    北海道インターナショナルスクール(HIS)札幌本校 幼稚部(Early Years・全日) 札幌市豊平区 3歳〜 約188万円 授業料144万円/出願料2万円/入学金20万円/年間費20万円/傷害保険料5,000円/PTA会費1万円 次年度以降はおよそ166万円
    HIS札幌本校 小学部(K〜5年生) 札幌市豊平区 5〜11歳 約204万円 授業料158万4,000円+上記諸費用(端末管理費2万5,000円を含む) 次年度以降はおよそ182万円
    HIS札幌本校 高等部(9〜12年生) 札幌市豊平区 14〜18歳 約209万円 授業料164万8,000円+上記諸費用(Tech Fee 3,000円を含む) 次年度以降はおよそ187万円
    HIS札幌本校 高等部+寮(平日・週末とも/食事つき) 札幌市豊平区 寮の定員40名 約361万円 上記に寮費82万4,000円/食費61万6,000円/清掃費3万5,000円/ルームデポジット5万円(返還あり) 道内で寮を持つインターはここだけ
    北海道インターナショナルスクール ニセコ校 幼稚部(Early Years・全日) ニセコ町 3〜4歳〜 約178万円 授業料140万円/施設費15万円/出願料2万円/入学金20万円/保険料5,500円/PTA会費5,000円 2025-2026年度。半日は授業料100万円
    HISニセコ校 小学部(K〜5年生) ニセコ町 5〜11歳 約195万円 授業料154万円+上記諸費用(端末管理費2万5,000円を含む) 探究型のIPCを採用
    HISニセコ校 中学部(6〜8年生) ニセコ町 11〜14歳 約196万円 授業料158万円+上記諸費用(端末管理費3,000円を含む) 9年生の課程は無し。季節居住者向けに月単位の短期就学枠あり
    KIUアカデミー ニセコ校(1〜12年生) ニセコ町 6〜18歳 約172万5,000円 申請料2万5,000円/入学金30万円/設備費20万円/年間授業料120万円 全学年一律。英語ネイティブ割引20万円・バイリンガル割引5万円・学資援助制度あり
    KIUアカデミー ニセコ校+学校所有アパート ニセコ町 10年生以上 約258万9,000円 上記172万5,000円+家賃 月7万2,000円(光熱費込み)×12か月 1人用ワンルーム26平方メートル以上。空室がある場合のみ・無料スクールバスあり
    ニセコ国際高等学校(町立) ニセコ町 15〜18歳 公立高校の学費水準 入学検定料2,200円。参考として令和7年度(旧寮)の寮費は食費・施設使用料 月3万1,200円/寮運営費 年1万2,500円 2026年4月開校の総合学科高校。新しい寮の金額は学校へ要確認
    市立札幌開成中等教育学校 札幌市中央区 12〜18歳 公立校の学費水準 公立中等教育学校の費用体系 日本の公立校として初めてIB MYP(2017年)・DP(2018年)に認定。1学年160名

    ※HIS札幌本校は2026-2027年度、HISニセコ校は2025-2026年度、KIUアカデミー ニセコ校は2026年度の公開情報(いずれも2026年8月時点で確認)。出典はHIS公式・Tuition and FeesHIS公式・Boarding FeesHIS Niseko公式・Tuition and FeesKIU Academy – NISEKO 2026年度募集要項ニセコ国際高等学校・寮東京インターナショナルスクール 札幌円山キンダーガーテン、ジェリービーンズ イングリッシュ プリスクール、IKS 札幌インターナショナル幼稚舎・スクール、UNDERDOGS、ドレミガーデン、ヒーローズ インターナショナルプリスクール(函館)、ハッピーイングリッシュハウス(函館)は、公式サイトで年間の費用を確認できなかったため、この表には含めていません(要問い合わせ)。実際の請求額は必ず学校にご確認ください。

    この表からわかる、北海道の3つの構造

    ①寮を使うかどうかで、費用がほぼ倍になる。HIS札幌本校の高等部は、通学なら初年度およそ209万円。ところが寮に入るとおよそ361万円で、差額は年間150万円を超えます。本州の県では「学校をどこにするか」が費用を決めますが、北海道では同じ学校でも、住んでいる場所によって金額が1.7倍変わる。これが道内の学校選びでいちばん大きな分かれ目です。しかも道内で寮を持つインターナショナルスクールは、確認できたかぎりHIS札幌本校だけ(定員40名)。ニセコ校には寮がありません。

    ②札幌とニセコは、金額が近いのに中身がまったく違う。小学部で比べると、HIS札幌本校が約204万円、HISニセコ校が約195万円、KIUアカデミー ニセコ校が約172万5,000円。差は年間30万円ほどしかありません。ですから金額で選ぶ意味はほとんどなく、決め手は別のところにあります——札幌本校は幼稚部から12年生まで一本でつながるK-12、ニセコ校は8年生で課程が終わり、KIUアカデミーは1年生から12年生までの日英バイリンガル型。「何年生まで在籍できるか」と「日本語をどう扱うか」で選ぶ表だと思ってご覧ください。

    ③公立の学費水準で国際教育に届く例外が、北海道には2つある。ニセコ国際高等学校(町立・2026年4月開校・寮あり)と、市立札幌開成中等教育学校(日本の公立校として初のIB MYP・DP認定)です。年間170万〜200万円という表の数字の下に、公立校の費用体系で国際的なカリキュラムに触れられる道が2本ある——これは選択肢の少ない道内では、けっして小さな話ではありません。どちらも定員があり入学者選抜があるので、情報収集は早いほど有利です。

    旭川・帯広・釧路・函館から札幌のインターナショナルスクールへ——通えるのか、通えないのか

    北海道でインターナショナルスクールを探すとき、本州の県とは決定的に違う壁がひとつあります。距離です。学費が払えるかどうかより先に、そもそも毎日そこへ行けるのかが決まってしまう。ところが「旭川から札幌の学校に通えますか」という問いに、時間と金額で答えているページはほとんどありません。ここでは推測を使わずに、交通事業者の公式運賃ページとJR北海道の定期運賃検索で実際に確認できた数字だけを並べます。

    まず前提を1つ。目的地は札幌駅ではありません。道内唯一のK-12インターであるHIS札幌本校は札幌市豊平区平岸5条19丁目にあり、公式サイトによれば地下鉄南北線の澄川駅から徒歩でおよそ5〜7分、大通駅からの地下鉄運賃は片道250円です(HIS公式・Contact / Access)。つまり下の表の時間に、札幌駅に着いてからの地下鉄の移動がさらに乗ります。

    出発地 札幌駅までの高速バス(片道・大人) 高速バスの所要時間(夏/冬) JRの通学定期・高校生(1か月/6か月) 毎日の通学は
    小樽市 730円(高速おたる号) 公式ページに所要時間の記載なし 11,900円/64,510円 現実的
    岩見沢市 970円(高速いわみざわ号) 約50分 13,610円/73,760円 現実的
    苫小牧市 1,580円(高速とまこまい号) 約1時間37分(フェリーターミナル発着便は約1時間51分) 23,320円/126,360円 条件つきで可能
    倶知安町(倶知安駅) 通年の運賃・所要時間を公式ページで確認できず 29,710円/161,280円 片道2時間前後。実際は地元校が現実的
    室蘭市(東室蘭駅) 3,000円(高速白鳥号・道南バス) 約2時間40分 普通定期の設定なし/特急定期「かよエール+」で58,800円/328,180円 毎日は難しい
    旭川市 2,500円(高速あさひかわ号) 夏 約2時間5分/冬 約2時間25分 普通定期の設定なし/特急定期「かよエール+」で51,780円/285,610円 毎日は難しい
    帯広市 4,930円(ポテトライナー・窓口価格) 夏 約3時間50分〜3時間55分/冬 約4時間00分〜4時間05分 定期運賃の設定なし 成立しない
    北見市 8,130円(ドリーミント オホーツク号・窓口価格) 夏 約4時間40分/冬 約5時間00分 定期運賃の設定なし 成立しない
    函館市 5,990円(高速はこだて号・窓口価格) 約5時間55分 定期運賃の設定なし 成立しない
    釧路市 7,200円(スターライト釧路号・窓口価格) 夏 約5時間35分〜5時間55分/冬 約6時間05分〜6時間25分 定期運賃の設定なし 成立しない

    ※高速バスの運賃・所要時間は各社公式ページ(北海道中央バス・都市間高速バス道南バス・高速白鳥号)で2026年8月に確認したもの。帯広・釧路・北見・函館の各路線はインターネット予約に変動価格があり、窓口価格を掲載しています(ネット予約なら帯広2,710円〜・釧路4,290円〜・北見4,520円〜・函館3,530円〜)。JRの通学定期はJR北海道・定期運賃検索で各区間と札幌駅の間を実際に検索した金額です(高校生・通学)。「定期運賃の設定なし」は、同検索で定期運賃が表示されない区間を指します。金額・所要時間はいずれも改定されることがあります。

    毎日通えるのは、実質どこまでか

    この表を上から下へ読むと、北海道は3つの層にはっきり分かれることがわかります。地図の上では連続した1つの道でも、通学という観点ではまったく別の世界です。

    1. 普通の通学定期が設定されている層(小樽・岩見沢・苫小牧・倶知安)|高校生の通学定期は1か月11,900円〜29,710円。これは鉄道会社が「毎日往復する人がいる区間」として値段を用意しているということです。札幌の学校に通う選択は現実的に成り立ちます。ただし倶知安・ニセコ方面は片道2時間前後になるため、実際にはエリア内のHISニセコ校やKIUアカデミー ニセコ校を選ぶご家庭が多くなります。
    2. 普通定期は無く、特急定期だけがある層(旭川・室蘭)|旭川と札幌のあいだには普通の通学定期がありません。あるのは特急に乗るための定期「かよエール+(プラス)」で、高校生で1か月51,780円・6か月285,610円。室蘭(東室蘭駅)はさらに高く1か月58,800円・6か月328,180円です。学費とは別に、交通費だけで年間50万〜65万円。加えて片道1時間半前後の車中時間が毎日2回。不可能ではありませんが、費用と体力の両方で相当の覚悟が要ります。
    3. 定期運賃そのものが存在しない層(帯広・釧路・北見・函館)|JR北海道の定期運賃検索で札幌との定期運賃を調べても、これらの区間は金額が表示されません。制度として、毎日往復する前提が置かれていない距離だということです。高速バスでも片道4〜6時間、往復の運賃は1万円前後。ここは「がんばれば通える」ではなく、通学という手段が最初から選択肢に入らないと考えたほうが、その先の判断が早くなります。

    もうひとつ、時間の側からも見ておきます。仮に旭川から札幌へ8時40分までに着こうとすると、澄川駅から徒歩の分と乗り換えを足して、家を出るのは6時前後。冬はさらに前倒しになります。小学生に毎日それを続けさせられるか——ここは金額の話とは別に、正直に考える必要があります。

    冬は、同じ距離が「遠く」なる

    北海道の通学で見落とされがちなのが、冬の所要時間が夏と別物として公表されているという事実です。北海道中央バスは路線ごとに夏ダイヤと冬ダイヤの所要時間を分けて出しています。旭川は2時間5分が2時間25分へ20分増、北見は4時間40分が5時間へ、釧路にいたっては5時間35分が6時間05分へ30分増。これは事故や渋滞の話ではなく、あらかじめ時刻表に織り込まれた差です。

    そのうえで、暴風雪による運休・高速道路の通行止め・列車の運休が冬季には重なります。「冬に3日連続で学校へ行けない」ことが起こりうるのが北海道の通学です。学校見学のときは、ぜひ冬の登下校が実際どうなっているかを在校生の保護者に聞いてください。夏に見た印象のまま入学を決めると、いちばん苦しくなるのが1年目の12月から2月です。

    距離が壁になったときの、3つの打ち手

    ここまでの数字は、あきらめてくださいという意味ではありません。通学が成立しないなら、通学以外の形にすればいい——道内には実際に3つの道があります。

    • 寮に入る。道内で寮を持つインターナショナルスクールはHIS札幌本校(定員40名)だけで、高等部の初年度はおよそ361万円。町立のニセコ国際高等学校にも寮があり、こちらは公立高校の学費水準です。中学生以上であれば、現実的な選択肢になります。
    • 学校の近くへ移る。KIUアカデミー ニセコ校は10年生以上向けに学校所有アパート(1人用ワンルーム・光熱費込み月7万2,000円)と無料スクールバスを用意していて、移住や単身の受け入れを前提にした体制があります。ニセコ・倶知安エリアは移住してくる家庭が多い土地でもあります。
    • 通学を前提にしない。オンラインの国際校であれば、旭川でも釧路でも稚内でも、条件は札幌と同じになります。この記事の後半でお伝えするNIJIN GLOBAL ACADEMYもその一つです(2027年9月開校)。また、冬季だけニセコに滞在するご家庭には、HISニセコ校の季節居住者向け短期就学枠(幼稚部・小学部は月単位の授業料)という道もあります。

    北海道で学校を探すというのは、多くのご家庭にとって「引っ越すか、通わずに学ぶか」を考えることとほとんど同じです。それは選択肢が乏しいという意味ではなく、本州とは前提が違うだけだと私たちは考えています。

    比較でわかる、わが家に合う選び方

    ここまで見てきた選択肢を、正直に比べてみます。すべてが○になる選択肢はありません。大切なのは、わが家が何を諦められて、何を諦められないかをはっきりさせることです。

    北海道の通学型インター・英語系プリスクール・オンライン国際校を、費用の手頃さや高校まで続けられるかなど5つの観点で比較した表
    「どれが一番いいか」ではなく「わが家の優先順位はどれか」で読んでください。

    札幌かニセコにお住まいで、費用の見通しが立ち、対面の環境を最優先されるなら、通学型インターは有力です。一方、道内の他地域にお住まいなら、通学という前提そのものを一度外して考えるほうが、選択肢は確実に広がります。オンラインでの学びのしくみを見る →

    北海道の自宅で、子どもがノートパソコンでオンライン授業に参加し、窓の外には雪景色が広がる様子
    通学圏に縛られない学び方は、広い北海道でこそ現実的な意味を持ちます。

    通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢

    ここまで読んで、「うちの町には、やっぱり選べる学校がなかった」と感じた方も多いはずです。北海道は、国土の広さと学校の少なさのギャップが日本でもっとも大きい地域のひとつ。住んでいる場所だけを理由に、お子さんの選択肢が狭まってしまう——それは、私たちがいちばん変えたいと考えてきたことです。

    NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンラインインターナショナルスクールです。運営は日本の株式会社NIJIN。すでに国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しています。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」、少人数の対話を中心にした学び、そして「自分と世界を、好きになる」という言葉を大切にしています。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。住む場所を選ばないので、旭川でも釧路でも稚内でも、条件は札幌と同じです。学費は対面インターのおよそ5分の1を目指しています。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れていける設計なので、英語がはじめてでも大丈夫です。

    正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で、実績はこれから積み上げる段階です。校庭や体育館のような対面の環境と同じ体験ができるわけでもありません。それでも、「近くに学校がない」「引っ越しはできない」というご家庭にとって、比べる価値のある選択肢だと考えています。

    北海道のインターナショナルスクールでよくある質問

    ここまでの内容のうち、検索でとくに多く尋ねられている点を10個にまとめました。金額・制度はいずれも2026年8月時点で公式に確認できたものです。

    北海道のどこからでもインターナショナルスクールに通えますか?

    現実的には難しいのが実情です。通学型のインターナショナルスクールは札幌市とニセコ町に集中しています。JR北海道の定期運賃検索で札幌駅との通学定期を調べると、小樽・岩見沢・苫小牧・倶知安には設定がありますが、旭川・室蘭は特急定期のみ、帯広・釧路・北見・函館は定期運賃そのものが表示されません。転居や寮を伴わずに通えるのは、札幌圏と後志(ニセコ・倶知安)圏が中心になります。冬季の積雪・凍結による所要時間の増加も必ず見積もりに入れてください。

    北海道インターナショナルスクールの入学条件は? 英語ができないと入れませんか?

    HIS(北海道インターナショナルスクール)は数値化された英語力の足切りラインを公表していません。選考では英語力と全般的な学力が考慮され、英語を第一言語としないお子さんは通常の面接に加えてESL担当教員との面談を経て学年配置が決まります。KIUアカデミー ニセコ校は学年ごとに条件が異なり、1年生と6〜11年生は英語または日本語を母語とする者、2〜5年生は英語を母語とするか、当該学年から1学年下相当の英語を流暢に話し読み書きできる者が対象です。詳しくは本文の「入学条件と編入時期」をご覧ください。

    北海道のインターナショナルスクールの学費は、初年度でいくらかかりますか?

    公式に公表されている金額を積み上げると、HIS札幌本校が幼稚部およそ188万円・小学部およそ204万円・高等部およそ209万円(寮を利用する場合は高等部でおよそ361万円)、HISニセコ校が幼稚部およそ178万円・小学部およそ195万円・中学部およそ196万円、KIUアカデミー ニセコ校は全学年一律でおよそ172万5,000円です。授業料だけでなく入学金・施設費・端末管理費・保険・PTA会費まで含めた初年度の総額で、給食・制服・スクールバス・行事費は含みません。学校ごとの内訳は本文の学費早見表にまとめています。

    北海道インターナショナルスクールの評判は、どうやって調べればいいですか?

    道内は学校数が少ないぶん口コミの母数も少なく、数件のレビューで印象が決まってしまいます。口コミより一次情報のほうが早くて確実です。①認定団体(WASC・ACSIなど)の会員リスト側にも名前があるかを照合する、②文部科学省の就学支援金の指定校一覧のような公的リストに載っているかを見る、③学年が途切れていないか(HISニセコ校には9年生の課程がなく、KIUアカデミー ニセコ校は2026年度の12年生の募集がありません)、④卒業生の進路が継続的に公表されているか、⑤見学で冬季の登下校・1クラスの人数・授業料以外の総額・返還規定を必ず確認する——この5つです。

    札幌のインターナショナルスクールで、無償化や就学支援金の対象になる学校はありますか?

    高校段階に限って可能性があります。2026年3月1日現在、高等学校等就学支援金の対象として文部科学省が指定した外国人学校の一覧に、北海道からは北海道インターナショナルスクール(高等科1〜3年の課程に限る)が掲載されています。一方でKIUアカデミー ニセコ校は同一覧に掲載されていません。小学部・中学部は制度の対象外で、指定校や制度の内容は毎年更新されます。詳しくはインターナショナルスクールに無償化・補助金はある?にまとめています。

    ニセコ国際高等学校の学費はいくらですか?

    ニセコ国際高等学校は町立の高校ですので、私立インターナショナルスクールとは費用の水準がまったく異なり、公立高校の学費体系です。令和8年度の一般入学者選抜では入学検定料が2,200円でした。寮(ニセコ町教育交流センター)は2026年4月に供用開始で、参考として令和7年度の旧寮では食費・施設使用料が月額3万1,200円、寮運営費が年額1万2,500円でした。新しい寮の金額は公表資料で確認できないため、学校へ直接お問い合わせください。

    ニセコ国際高等学校に偏差値はありますか?

    公表された偏差値はありません。ニセコ国際高等学校は2026年4月に開校したばかりの町立高校で、入学者選抜の実績が積み上がっていないため、偏差値として意味のある数字は存在しません。ネット上で見かける数値は推定にすぎず、当サイトでも独自の推測値は出しません。判断材料になるのは公表されている事実のほうです——募集人員は推薦入学者を含めて70名程度、学力検査は国語・数学・社会・理科・英語の5教科(英語の聞き取りを含む)で面接は実施されません。道外からの入学者は募集人員の30%程度まで受け入れる枠があり、募集人員に達しないときは達するまで受け入れることができるとされています。

    年度の途中から編入することはできますか?

    学校によります。HISの学年配置は8月31日時点の年齢が基準で、ニセコ校には季節居住者向けの短期就学枠があり、幼稚部・小学部については月単位で授業料を支払う方式が公式に案内されています(金額は入学月と在籍期間で変わるため要問い合わせ)。KIUアカデミー ニセコ校は2〜11年生が春・秋・冬の3学期いずれからも入学・編入が可能です(1年生は春学期のみ)。ニセコ国際高等学校は公立高校の入学者選抜ですので、原則として4月入学です。

    北海道外の学校や、寮のある学校も検討すべきですか?

    お子さんの年齢によります。中学生以上であれば、寮のある学校は現実的な選択肢に入ります。道内で寮を持つインターナショナルスクールはHIS札幌本校(定員40名)だけで、高等部の初年度は寮費・食費を含めておよそ361万円。公立では町立のニセコ国際高等学校に寮があります。一方、小学生のうちから親元を離れる選択には慎重な判断が必要です。この段階では、通学を前提としないオンラインの国際校を含めて比較するご家庭が増えています。

    日本語のサポートはありますか? 英語だけで日本語が心配です。

    学校によって大きく異なります。HISは英語のみで授業が進み、保護者との連絡も英語が中心です。KIUアカデミー ニセコ校は日英バイリンガル型で、英語が母語でない生徒向けのJSLクラスなど言語別の授業設計があります。「英語漬けにしたら日本語がおろそかにならないか」は、多くのご家庭が抱く不安です。日本語が不安なご家庭には、姉妹サービス〈ともだちじゃぱん〉(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。


    「北海道だからこそ」を、わが家の形で。

    北海道の国際教育は、選択肢の数だけを見れば決して多くありません。けれど、札幌の歴史あるインター、急速に国際化するニセコの新しい学校、公立のIB校、そして通学を前提としないオンライン——性格の異なる選択肢が確かに存在します。数が限られているからこそ、焦って「一番有名な学校」を選ぶ必要はありません。学費の総額・冬の通学・お子さんの性格を照らし合わせて、「わが子がいちばん自分らしく学べる場所」を、あわてず選んでください。この記事がその判断の材料になればうれしいです。

    NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校予定。脱偏差値・手の届く学費・世界とつながる少人数の対話という学びのしくみや、1期生募集の情報を、メールでいち早くお届けします。

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