「八王子に住みながら、子どもを英語で学べる学校に通わせたい」——そう思って検索したとき、思ったほど選択肢が出てこなくて戸惑った方は多いはずです。八王子市は人口約58万人、東京都の市部で最大の都市です。それなのに、小学部以上を持つインターナショナルスクールは市内に1校しかありません。この記事では、その1校を学費まで具体的に、そして八王子から現実的に通える多摩エリアの選択肢と、片道の通学時間という八王子ならではの壁を、正直にお伝えします。無理に7校に水増しはしません。そのかわり、あなたのご家庭が「通えるかどうか」を判断できる材料を揃えます。
結論:八王子で選べる学校(早見)
- 東京ウエストインターナショナルスクール(八王子市梅坪町|2歳〜高3|小学部は年間授業料146.3万円・高等部91.3万円|市内で唯一、小学部以上があるインター。小学部はIB PYP認定)
- ザ・アメリカン・スクール・イン・ジャパン(ASIJ)(調布市|3歳〜G12|年間約339万〜408万円|京王線で京王八王子から調布まで特急22〜25分。日本最大級の老舗)
- クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン(CAJ)(東久留米市|K1〜G12|年間約218万〜252万円|キリスト教主義の米国式。八王子からは乗り換えが必要)
- 玉川学園 IBクラス(町田市|中1〜高3|2026年度は中学部で年間約179万円|横浜線で八王子から町田まで快速21分。日本の私立校でIB MYP・DP認定)
- LCA国際小学校(相模原市緑区橋本台|小1〜小6|年間授業料162万円|八王子から橋本まで横浜線で約11分。インターではなく英語イマージョンの日本の私立小学校)
- エンジェルキッズインターナショナル(八王子市下柚木|2〜6歳のプリスクール+小中高生の英語クラス|料金は要問い合わせ|小学部以上の学校ではありません)
- キッズデュオ八王子(京王八王子駅徒歩3分|英語で過ごす学童・アフタースクール|料金は要問い合わせ|小学部以上の学校ではありません)
- NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン/2027年9月開校・6〜18歳・対面インターの約1/5の学費帯を目指す・日本語の支えあり)|通学時間ゼロ。まだ開校前で、現在は開校情報の登録を受け付けています。

八王子で「通えるインター」が見つからない方へ
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八王子のインターナショナルスクール事情と学費相場
まず、いちばん大事な事実から。八王子市内で幼稚部から高等部までを備えたインターナショナルスクールは、東京ウエストインターナショナルスクール(TWIS)の1校のみです。「八王子 インターナショナルスクール」で検索すると英語教室やプリスクールが数多く出てきますが、それらは小学校以上の学籍を置ける学校ではありません。この違いを最初に押さえておくと、情報の海で迷わなくなります。
学費の相場感も、都心とはかなり違います。港区・渋谷区の大手インターは年間300万〜500万円が当たり前ですが、TWISの小学部は年間授業料146.3万円(2026-2027年度・公式資料)。高等部は91.3万円で、しかも高等学校等就学支援金の対象です。多摩エリアに住んでいることが、そのまま学費のメリットになっている珍しい構図です。一方で、調布のASIJまで通おうとすれば年間340万円台〜、それにスクールバス代と毎日の移動が乗ります。インターの学費が家計にどう効いてくるかはインターナショナルスクールの学費の内訳でも詳しく分解していますので、総額のイメージを作ってから比較してください。
八王子はもうひとつ、見落とされがちな特徴があります。市内に20を超える大学・短大が集まる学園都市で、海外からの研究者・留学生家庭が一定数暮らしていること。だからこそ、市内のインター1校に多国籍の子どもが集まりやすく、逆に「2校目」が育ちにくい。東京全体のインターナショナルスクールの選択肢を眺めると、供給が23区の西側に偏っていることがはっきり見えてきます。

八王子市内で唯一、小学部以上があるインターナショナルスクール
1. 東京ウエストインターナショナルスクール(TWIS)
東京ウエストインターナショナルスクールは、2010年に立川で開校し、2015年に八王子市梅坪町へ移転した幼小中高一貫のインターナショナルスクールです。2024年度に高等部を新設し、2歳のプリスクールから高校3年生までが同じキャンパスで学べる体制になりました。小学部は国際バカロレア(IB)初等教育プログラム(PYP)の認定校で、認定は2022年5月4日。多摩エリアで唯一のIB PYP認定インターです。あわせて米国の教育評価機関Cogniaの認定を受け、CIS・EARCOSにも加盟しています。
校舎は緑に囲まれた4階建てで、プール・グラウンド・体育館・菜園を備えます。小学部は1クラス18名程度。東京都のインターナショナルスクールポータルによれば全校の定員は244名規模で、在籍する子どもの国籍は15か国。英語と日本語の両方を使う環境で、帰国生・日本人家庭・海外からの家庭を受け入れています。
- カリキュラム:小学部=IB PYP(探究のユニット+シンガポール数学)、中学部=独自カリキュラム、高等部=米国式+日本の通信制高校(中央国際高等学校)との連携で日米ダブルディプロマも取得可能
- 対象年齢:2歳(プリスクール)〜高校3年生(G12)
- 学費目安(2026-2027年度・公式資料):プリスクール=入学金15万円/年間諸費39万円/月額授業料10万円。幼稚部=入学金25万円/年間諸費39万円/月額授業料9.5万円。小学部=入学金35.2万円/年間諸費51.7万円/年間授業料146.3万円。中学部=年間授業料91.3万円。高等部=入学金22万円/年間諸費34.9万円/年間授業料91.3万円(ダブルディプロマコースは入学時に25万円加算)。出願時の検定料は22,000円
- 就学支援金:高等部は高等学校等就学支援金の対象。公式資料では世帯年収590万円未満で年30万750円、590万〜910万円で年12万300円の支援が案内されています
- こんな家庭に:八王子・日野・多摩・立川から通える範囲に住み、小学校から高校までを1か所で完結させたいご家庭。IBの探究型に関心があり、日本語も手放したくない場合
注意点も正直に書きます。学費は年度ごとに改定される可能性があり、割引・奨学金の適用条件は公式サイトの最新資料で確認が必要です。また高等部は新設されて間もないため、大学進学実績はこれから積み上がる段階にあります。
八王子から通える、多摩エリアのインターナショナルスクール
市内が1校なら、次は「どこまで通えるか」です。ここからは八王子から電車で現実的に届く範囲の学校を挙げます。同じ多摩エリアでも街ごとに事情が違うので、吉祥寺・武蔵野市のインターナショナルスクール、調布のインターナショナルスクール、町田のインターナショナルスクールの各ガイドも、通学ルートを考えるときに並べて見てみてください。
2. ザ・アメリカン・スクール・イン・ジャパン(ASIJ)
The American School in Japanは調布市野水にキャンパスを構える、1902年創立の日本最大級のインターナショナルスクールです。幼稚園から高校まで米国式のカリキュラムで、六本木に3〜5歳向けのアーリーラーニングセンターも持ちます。32台のスクールバスを運行しており、通学圏は広め。年間費用はInternational Schools Databaseの2026/27年度データで約339万〜408万円、初年度はこれに入学金・施設費などの一時金が加わります。八王子からは京王線の特急で調布まで22〜25分(目安)ですが、駅から学校までの移動が別途必要です。バス路線が自宅側に来ているかは、出願前に必ず学校へ確認してください。
3. クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン(CAJ)
Christian Academy in Japanは東久留米市にあるキリスト教主義のK-12インターです。米国式カリキュラムで、G6以降には英語サポート(EAL)のプログラムがあります。年間学費は2026/27年度で約218万〜252万円(International Schools Database)、入学金43万円などの一時金が別途。八王子からは乗り換えが必要で、電車だけで片道1時間を超えます。ASIJより学費は抑えめですが、距離という条件では厳しめです。
4. 玉川学園 IBクラス(町田市)
玉川学園は1929年創立の日本の私立校ですが、IBのMYP(2009年認定)とDP(2010年認定)を持つIB認定校で、英語をベースに学ぶIBクラスを中学1年から高校3年まで設置しています。公式のQ&Aでは、中1で英検2級またはTOEFL iBT 60程度、中2以降で英検準1級またはTOEFL iBT 80〜100程度が目安として示されています。国語・音楽・保健体育などは日本語で学ぶため、学年相当の日本語力も前提です。学費は2026年度で中学部のIBクラスが年間約179万円と案内されており、入学金等は別。JR横浜線で八王子から町田まで快速21分、各駅停車25分(目安)。「英語で学ばせたいが、日本の学校の枠組みも残したい」というご家庭にはもっとも現実的な折衷案になります。
5. LCA国際小学校(相模原市緑区)
LCA国際小学校は、公式サイト自身が「インターナショナルスクールとは異なり」と明記しているとおり、日本の私立小学校です。文部科学省の教育課程特例校として英語イマージョン教育を行い、各クラスの担任を外国人教師が務めます。学籍の問題が生じないのが、インターとの最大の違いです。2027年度の募集要項では入学金100万円、保証金30万円、年間授業料162万円(月13.5万円)、諸経費12万8,700円、施設協力費14万400円などが公表されています。所在地は相模原市緑区橋本台で、八王子からはJR横浜線で橋本まで約11分(目安)。多摩地域の西側に住むご家庭にとっては、距離だけを見れば市内の学校並みに近い選択肢です。
八王子の「プリスクール・英語学童」は、小学部以上ではありません
検索で必ず上位に出てくるのに、学校とは性格が違うものをここで分けておきます。エンジェルキッズインターナショナル(八王子市下柚木)は2〜6歳が1日5時間を英語で過ごすプリスクールと、5〜18歳向けの英語クラスを運営しています。キッズデュオ八王子(京王八王子駅から徒歩3分、JR八王子駅から徒歩6分)は、放課後を英語で過ごす学童保育型のアフタースクールです。
どちらも英語環境としては価値がありますが、就学年齢のお子さんの学籍が置ける場所ではありません。小学生以降は「地元の公立小学校+英語のアフタースクール」というダブルスクールの形になります。これは費用を抑えつつ英語に触れさせたいご家庭には有力な組み合わせですが、「英語で教科を学ぶ」こととは別物である点は、はっきり区別しておいたほうが後悔しません。
八王子でいちばん大きな変数は、通学時間
八王子の学校選びを難しくしているのは学費よりも距離です。参考までに、主要ルートの所要時間の目安を並べます(いずれも駅から学校までの徒歩・バスは含みません)。
- JR中央線 八王子→立川:約11分(快速・中央特快)
- JR中央線 八王子→三鷹:約24分(中央特快)/八王子→吉祥寺:約31分(通勤特快)
- JR中央線 八王子→新宿:約38分(中央特快)/快速で約47分
- 京王線 京王八王子→新宿:特急で40分前後、京王ライナーで36〜42分程度
- 京王線 京王八王子→調布:特急で22〜25分
- JR横浜線 八王子→橋本:約11分/八王子→町田:快速21分・各駅停車25分
数字だけ見ると近く感じますが、実際は自宅から駅まで、駅から学校までが両端に加わります。都心のインターに通う場合、八王子からのドアツードアは片道1時間〜1時間半になるご家庭が珍しくありません。小学1年生がそれを週5日、6年間続けられるか。朝練や部活、体調を崩した日の迎えはどうするか。ここを具体的に想像しないまま学校名だけで決めると、入学後に家族全員が消耗します。所要時間は各鉄道会社の時刻表で変わりますので、必ずご自宅の最寄り駅から実際に一度、通学時間帯に往復してみてください。
比較でわかる、わが家に合う選び方

この表を見て「どれも完璧ではない」と感じたなら、それが正しい読み方です。八王子のご家庭が実際に迷うのは、だいたい次の3つの軸に整理できます。
ひとつめは学籍。インターナショナルスクールは日本の学校教育法上の「1条校」ではないため、義務教育年齢では在籍の扱いを市の教育委員会と相談することになります。玉川学園やLCA国際小学校のような日本の私立校なら、この論点は発生しません。ふたつめは日本語。英語漬けの環境に長く置くほど、日本語の読み書きは意識的に支えないと伸びません。みっつめが通学です。八王子では、この3つ目が最後に効いてきます。
学校の授業がどう設計されていれば、教室にいなくても学びが成立するのか。気になる方はオンラインでの学びのしくみを見る → もあわせてご覧ください。

学費や通学が壁なら——「オンライン」という第8の選択肢
ここまで読んで、「学費は何とかなるけれど、毎朝1時間半は無理だ」と感じた方へ。もうひとつの道があります。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは、2027年9月に開校予定のオンライン・インターナショナルスクールです。運営は、日本でオルタナティブスクールNIJINアカデミー(1000名以上が在籍)を運営する株式会社NIJIN。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、住む場所を選びません。八王子であれ、高尾であれ、八王子市西部の山あいであれ、条件は変わりません。
特徴は3つです。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」。少人数の対話を中心にした授業。そして「自分と世界を、好きになる」という一本の軸。学費は対面インターの約1/5を目指しています。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れていける設計なので、「いきなりオール英語は不安」というご家庭にも入口があります。
正直な注意点も書きます。まだ開校前です。実績はこれから積み上げるもので、今この瞬間に見せられる卒業生の進学先はありません。そして、オンラインは対面と同じ体験にはなりません。校庭で走り回ること、同じ教室の空気を吸うこと、体育や理科の実験を全身で味わうこと——そこは対面の学校に分があります。それでも、通学時間ゼロという条件が、八王子のご家庭にとってどれだけ大きいかは、毎朝の支度をしている方こそ実感されているはずです。
よくある質問
Q. 八王子に、小学生から通えるインターナショナルスクールは本当に1校だけですか?
A. 2026年9月時点で、八王子市内に小学部以上を持つインターナショナルスクールは東京ウエストインターナショナルスクールの1校です。他に検索で出てくる施設の多くは未就学児向けのプリスクールか、放課後の英語学童です。小学部以上を広げて探すなら、市外(調布・東久留米・町田・相模原)まで視野に入れるか、オンラインを含めて考えることになります。
Q. インターに通わせると、日本の小学校の学籍はどうなりますか?
A. インターナショナルスクールは学校教育法上の1条校ではないため、義務教育年齢のお子さんについては、お住まいの自治体の教育委員会と在籍の扱いを相談する流れになります。八王子市の場合も同様です。日本の学籍を確実に残したいのであれば、玉川学園やLCA国際小学校のような日本の私立校、あるいは公立小学校に籍を置いたままの学び方を検討するのが現実的です。手続きは年度や家庭の状況によって異なるため、必ず市の教育委員会に直接確認してください。
Q. 途中からの編入はできますか?
A. 東京ウエストインターナショナルスクールは年度途中の入学にも対応しており、授業のある日に校内を見学できるスクールツアーを案内しています。ただし各学年の定員には限りがあり、学年が上がるほど英語力の要件も上がります。編入を考えるなら、志望校の出願時期(多くは前年秋から冬)を1年前から逆算し、早めに見学と個別相談を申し込むことをおすすめします。
八王子に住んでいることは、あきらめる理由にはなりません
「都心じゃないから選択肢がない」——そう感じてこの記事にたどり着いた方も多いと思います。でも実際に調べてみると、八王子にはIB PYP認定校が1校あり、横浜線で11分の場所に英語イマージョンの私立小学校があり、町田にはIB認定の伝統校があります。そして、通学時間という壁そのものを外す道も、いま生まれつつあります。
どの選択肢にも、○と×がありました。大切なのは、完璧な学校を探すことではなく、あなたのご家庭が何を最優先にするかをはっきりさせることです。学費なのか、日本語なのか、毎朝の1時間半なのか。それが決まれば、残る候補は自然と2つか3つに絞れます。
焦らなくて大丈夫です。学校選びは、お子さんの人生を決める決断ではなく、次の数年をどう過ごすかを選ぶことです。まずは1校、実際に見に行ってみてください。
※学費等は2026年9月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。所要時間はいずれも目安で、時間帯・列車により変わります。
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