【2026年版】広島県のインターナショナルスクール一覧|広島市・福山・島の全校と学費を正直に解説

広島県のインターナショナルスクール一覧と書かれた記事のキービジュアル

「広島県 インターナショナルスクール」と検索して、出てくる情報がバラバラで困っていませんか。1962年からある老舗のインターも、公立で全寮制のIB校も、年間750万円を超える全寮制小学校も、すべて同じ広島県内にあります。学費の幅がこれほど極端な県は全国でも珍しく、だからこそ「相場」がつかめないのです。この記事では、広島市・廿日市・東広島・福山・そして島と山間部という5つのエリアに分けて、公式サイトで実在と学費が確認できた学校をすべて整理します。読み終えたとき、わが家の予算と生活圏で現実に検討できるのはどれなのかが、はっきりしているはずです。

目次

結論:広島県で選べる学校(早見)

ここだけ読めば全体像がつかめます。学校が確認できるエリアごとに校名を並べ、最後にオンラインという選択肢も同じ粒度で載せました。エリアごとの詳しい状況(学校が無いエリアを含む)は本文で正直に扱っています。

  • 広島市エリア — 広島インターナショナルスクール(HIS)(広島市安佐北区倉掛3-49-1)/AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校(広島市南区大須賀町13-13)/AICJ中学校・高等学校(広島市安佐南区祇園)
  • 広島市エリア — オルコット インターナショナルスクール(広島市東区若草町15-10)/インターナショナルプリスクール・ドレミ(広島市佐伯区五日市)
  • 廿日市・東広島エリア — つきのひかり国際保育園(廿日市市大野鯛ノ原625-1)/C&E インターナショナルプリスクール(東広島市西条町下見)
  • 福山・備後エリア — 英数学館小学校・中学校・高等学校(福山市引野町980-1)/STELLA International Kindergarten(福山市三吉町5-5-6)/FOUND academy 神辺(福山市神辺町湯野1-7 アクロスプラザ神辺内)
  • 島と山間部 — 広島県立広島叡智学園中学校・高等学校(HiGA)(豊田郡大崎上島町大串3137-2)/神石インターナショナルスクール(JINIS)(神石郡神石高原町時安5020-77)
  • もう一つの国際教育 — 広島朝鮮初中高級学校
  • NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン) — 6〜18歳/2027年9月開校・現在は開校情報の登録受付中/対面インターのおよそ1/5の学費帯/日本語の支えあり。通える範囲や学費が壁になる家庭の選択肢。
広島の川と路面電車が見える街並みを背景に、通学かばんを持った子どもと保護者が朝の道を並んで歩く風景
広島県は市街地・郊外・島がひと続き。住む場所によって、選べる学校が大きく変わります。

広島県のインターナショナルスクール事情と学費相場

まず結論からお伝えします。広島県には、幼児から高校まで英語で学び続けられる全日制のインターナショナルスクールが複数あります。首都圏以外の県としては、選択肢の「層」が厚い県です。ただし同時に、県内の学費レンジが年間約12万円から約770万円までという、他県では考えられない開きを持っています。

この極端さには理由があります。広島県の国際教育は、性格の異なる4つの流れが同時に育ってきました。

ひとつ目は1962年開校の老舗インター。広島市安佐北区の広島インターナショナルスクール(HIS)が、国際バカロレア(IB)のPYP・MYP・DPをすべて備えた一貫校として60年以上運営されています。ふたつ目は一条校(学校教育法第1条の日本の学校)のIB・英語イマージョン。福山市の英数学館と広島市のAICJ中学・高等学校が代表です。三つ目は公立の全寮制IB校。2019年に大崎上島町に開校した広島県立広島叡智学園は、公立で初めて全寮制とIBを組み合わせた学校として全国から受験生を集めています。そして四つ目が全寮制のインターナショナル小学校。神石高原町の神石インターナショナルスクール(JINIS)は、日本初の全寮制小学校です。

そもそもインターナショナルスクールとは何か、一条校との違いは何かをまだ整理できていない方は、先にインターナショナルスクールとは何かを解説した記事を読んでおくと、この先の比較がぐっと楽になります。

背景にあるのは、広島県の産業構造です。出入国在留管理庁の統計にもとづく集計では、広島県の在留外国人は2025年半ばの時点で約6万4千人。国籍別ではベトナム(約1万5千人)、中国(約1万2千人)、フィリピン(約1万人)が上位で、自動車・造船・食品加工といった製造業に支えられた構成になっています。市町別で見ると広島市が約2万人、東広島市が約9,500人、福山市が約9,100人。注目すべきは東広島市で、人口約20万人に対して外国人比率が約5%——広島大学と製造業の集積により、県内でもっとも国際化が進んだ自治体です。県外・海外から来る家庭が多い地域に、国際教育の需要も集まっています。

学費の相場感は、タイプごとに分けて考えるのが唯一の方法です。公開情報をもとにした目安は次のとおりです。

  • 英語で全日を過ごす私立インター(広島市)|年間約135万〜198万円(+一時金・バス代)
  • 一条校のIB・英語イマージョン(福山市・広島市)|年間約54万〜102万円(+入学金)
  • 公立の全寮制IB校(大崎上島町)|高校授業料は年約12万円、これに食費・寮費等が加算
  • 全寮制のインター小学校(神石高原町)|年間756万円(寄宿料込み・初年度は約926万円)
  • プリスクール・英語幼児園|多くが幼児教育・保育の無償化対象の認可外保育施設。金額は各園に要問い合わせ

学費の内訳がどこで膨らむのか(授業料以外の一時金・バス代・EAL=英語サポート費など)を先に知っておきたい方は、インターナショナルスクールの学費内訳の記事もあわせてご覧ください。広島県の場合、公開されている授業料に加えて登録料や施設維持費が数十万円単位で発生する学校があるため、年額だけを見て判断すると必ず誤差が出ます。

広島県のインターナショナルスクール選びで先に押さえたい3つのポイント(学費レンジが全国屈指に広い・広島市と福山と島の3方向で探す・一条校かどうかを確認する)を示した図解
県内を探し始める前に、この3点を決めておくと迷いが減ります。

広島県のインターナショナルスクール一覧【エリア別】

ここからは、公式サイトや自治体の公開情報から実在を確認できた学校を、エリア別にご紹介します。全国の状況を横並びで見たい方は全国47都道府県のインターナショナルスクール一覧もご覧ください。

広島市エリア——全日制で英語で学べる学校

県内で「幼児から高校まで英語で学び続ける」道筋がもっとも整っているのが広島市です。

  • 広島インターナショナルスクール(HIS)(広島市安佐北区倉掛3-49-1)|1962年開校。3歳から18歳(Early Childhood〜Grade 12)までを受け入れ、国際バカロレアのPYP(EC〜G5)・MYP(G6〜G10)・DP(G11〜G12)をすべて備えた「フル継続」校です。CIS(Council of International Schools)とIBOの認定を受けており、在籍する国籍は約25。生徒対教員比は8対1という少人数体制です。公式サイトに掲載されている学費(private students)は、Early Childhood・Kindergartenが年1,352,000円、Grade 1〜8が年1,719,000円、Grade 9〜12が年1,752,000円。これに一時金として登録料220,000円・施設維持費110,000円、さらに出願料20,000円、キャピタルフィー100,000円、必要な場合のEAL(英語サポート)費100,000円、スクールバス利用時は年242,000円が加わります。県内で唯一、幼児から高校卒業まで一つの学校で完結できる存在です。
  • AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校(広島市南区大須賀町13-13)|2021年4月に開校した小学校で、2023年12月4日に国際バカロレアPYPの認定を受けました。JR広島駅・電停から徒歩約5分という立地は、市内各方向から公共交通で通えるという意味で県内随一です。授業の多くを英語で行いながら、日本語と日本文化の学びも並行させる設計。シンガポール数学の導入や、探究(UOI)を軸にした教科横断のカリキュラムが特徴です。1年生入学は英語力不問(家族と日本で同居していることが条件)、途中編入は英語力の審査があります。放課後は17時までのアフタースクール(学習指導・ロボティクス・スポーツ等)を利用できます。なお運営するAICエデュケーションは、2026年4月1日付で「AIC国際学院」を「AICJ INTERNATIONAL SCHOOL」へ、「AICバイリンガル幼稚舎」を「AICJバイリンガル幼稚舎」へ名称変更しています。学費は公式の入学案内に「主な納入金」として明記されており、入学金400,000円(一括納入の場合)、授業料 月135,000円、教育充実費 月15,000円、施設設備費 90,000円(毎年4月・10月)で、年額に直すと1,980,000円です(2026年8月時点)。
  • AICJ中学校・高等学校(広島市安佐南区祇園)|2006年に中学校、2007年に高等学校が開校。2009年に西日本で初めてIBの認定を受けた学校で、高校にIBコース(DP)を設置しています。中学校では国語と社会以外の授業を英語で行うクラス編成があり、数学・理科・英語をネイティブ教員とのチームティーチングで進めます。男女別の寮があり、約60名が寮生活。日本の高校卒業資格とIBディプロマの両方を狙える一条校であることが、他県の家庭にも選ばれている理由です。学校公式の学費ページ(令和8年4月時点)によれば、入学金220,000円+施設費50,000円に加え、中学校と高等学校の東医・早慶/国立大コースが月額47,200円(年566,400円)、AIC IBディプロマコースが月額70,200円(年842,400円)。寮は入寮金55,000円と月額86,200円(寮費40,000円+食費46,200円)です。

広島市エリア——プリスクール・英語幼児園

未就学期は選択肢がぐっと増えます。中区に集中しているため、市中心部にお住まいなら比較検討がしやすいエリアです。

  • AICJバイリンガル幼稚舎 広島校(広島市中区中町1-1)|2歳から受け入れるバイリンガル幼稚舎。幼児教育・保育の無償化の対象となる認可外保育施設です。同じAICグループの初等部・中高へ進む道筋があるのが強み。学費は資料請求・問い合わせで案内されます。
  • YMCA国際幼児園(広島市中区八丁堀7-11)|1〜2歳のプリスクールクラスと、3〜5歳の年少・年中・年長クラスを設置。英語圏の幼稚園カリキュラムを英語環境で運用し、Zoo-phonics・サークルタイム・音楽・体操・水泳などを組み合わせています。無償化制度の対象。
  • ソフィアインターナショナルキンダーガーテン(広島市中区東白島町14-15)|1歳6か月から6歳まで。園内では日本語を使わない終日英語のイマージョン環境を掲げる認可外保育施設です。
  • リトルニュートンインターナショナル幼稚舎(広島市中区中町7-16)|袋町電停から徒歩約3分、定員90名のオールイングリッシュ園。近隣の公園へ日常的に出かけ、体を動かす時間を確保しているのが特徴です。
  • オルコット インターナショナルスクール(広島市東区若草町15-10)|2〜6歳のプリスクール(19時までの延長保育あり)に加え、園児・小学生向けの英会話クラスも運営。広島県に届け出た認可外保育施設で、無償化制度の対象です。
  • サンライズインターナショナルクラブ(広島市安佐南区西原8-38-30)|2013年開設。1歳半〜4歳のプリスクールと、年少〜小学6年生が週1〜3回通えるアフタースクールの二本立て。外国人講師とバイリンガル講師が在籍し、共働き家庭の受け皿にもなっています。
  • インターナショナルプリスクール・ドレミ(広島市佐伯区五日市)|2〜6歳対象。英語イマージョンを取り入れた幼保一体型で、幼稚園型のショートコースと保育園型のロングコースを選べます。市西部にお住まいの家庭には現実的な距離です。

廿日市・東広島エリア

広島都市圏の周辺には、市内とは違う性格の選択肢があります。とくに廿日市市の1園は、費用面で全国的に見ても珍しい形です。

  • つきのひかり国際保育園(廿日市市大野鯛ノ原625-1)|2019年開設。0歳から5歳までを受け入れ、日常の保育を英語と日本語の両方で行うイマージョン教育を実施しています。子どもの母語と母国文化を尊重する方針を掲げ、地元食材を使った各国の料理も取り入れています。ポイントは廿日市市の認可保育園であること。保育料は自治体の基準(世帯の所得に応じた金額)で決まるため、英語環境の園としては費用負担が大きく抑えられます。平日・土曜の7時〜19時開所で、共働き家庭にも現実的です。
  • C&E インターナショナルプリスクール(東広島市西条町下見)|2歳から6歳を対象に、最長18時までの預かりに対応するプリスクール。読む・聞く・書く・話すをバランスよく取り入れ、小学校入学に向けた準備にも力を入れています。同じ運営で幼児から社会人までの英会話、資格取得コース、幼小中高向けの個別指導塾も持つため、卒園後も同じ場所で英語を続けやすい構造です。県内で外国人比率がもっとも高い東広島市で、地域の需要に応えている存在です。

福山・備後エリア

県東部の中心・福山市には、広島市とは別系統の強い選択肢があります。県内で「一条校でありながらIBのPYPとDPを両方持つ」学校は、ここにしかありません。

  • 英数学館小学校・中学校・高等学校(福山市引野町980-1)|日本の学校(一条校)として小中高一貫の教育を行いながら、小学校で2020年に国際バカロレアPYPの認定を、高等学校で2016年にIBワールドスクール(DP)の認定を受けています。小学校は全教科の約50%を英語で実施する英語イマージョンで、各クラスに外国人担任と日本人担任のペアが入る体制。算数・理科・音楽なども英語で学びます。中学校にはIM(イマージョン)クラス、高校にはIBクラスとアドバンストクラスがあります。学費は公式サイトに明記されており、入学金はいずれも200,000円、年額の合計は小学校IMクラスが960,000円、中学校IMクラスが900,000円、高等学校IBクラスが1,020,000円、高等学校アドバンストクラスが540,000円です(授業料・実習費・施設設備費・諸費の合計)。IBクラスはアドバンストクラスより年間48万円高くなる設計です。日本の卒業資格を確実に得ながら英語で学びたい家庭にとって、県内でもっとも透明性の高い選択肢と言えます。
  • STELLA International Kindergarten(福山市三吉町5-5-6)|1歳から受け入れる英語幼児園。5時間・8時間・10時間のコースがあり、給食と延長保育に対応。小学生向けのアフタースクールも運営しています。幼児教育・保育の無償化の対象。
  • FOUND academy 神辺(福山市神辺町湯野1-7 アクロスプラザ神辺内)|8時間・10時間の保育に対応し、給食・延長保育つき。無償化の対象施設です。

島と山間部——全寮制という広島県ならではの選択

広島県の特徴がもっともはっきり出るのが、この2校です。どちらも「通う」のではなく「暮らしながら学ぶ」形で、費用構造も他とまったく違います。

  • 広島県立広島叡智学園中学校・高等学校(HiGA)(豊田郡大崎上島町大串3137-2)|2019年に開校した、公立で初めて全寮制とIBを組み合わせた中高一貫校です。中学校でMYP、高等学校でDP(日本語DPを含む)の認定を取得しており、生徒は原則として全員が両プログラムを履修します。募集は中学校が1学年40名、高等学校が60名。人気は非常に高く、2026年度の中学入学者選抜は倍率約7.3倍(前年約5.8倍)と報じられています。費用は公立ならではで、中学校は授業料無償、高等学校の授業料は月額9,900円(年額118,800円)。ただし全寮制のため食費が月額約37,000円、寮費が月額6,300円、学級費等が月1万円台と積み上がり、6年間の総額は約410万〜450万円が目安とされています(高校3年次にはIB最終試験料145,000円も必要)。授業料以外の負担軽減制度もあるため、詳細は学校の学費ページと県教育委員会に確認してください。瀬戸内海の島で寄宿生活を送るという環境そのものが、この学校の教育の一部になっています。
  • 神石インターナショナルスクール(JINIS)(神石郡神石高原町時安5020-77)|2020年4月に開校した、日本初の全寮制小学校です。小学1年生から6年生までを受け入れ、1学年24名・1クラス最大16名という少人数編成。日本の学習指導要領とIPC(International Primary Curriculum)を統合したカリキュラムで、国語以外の教科は英語イマージョンで行われます。ハウスペアレントが住み込みで生活を支え、家庭とは週1回のビデオ通話やデジタルポートフォリオでつながる仕組み。欧米のボーディングスクールへの進学を想定した設計ですが、日本の公立・私立中学への進学も可能です。費用は正直に高額です。公表されている2026年度の目安では、公式の費用表(2026年度・2027年度とも同額)では、授業料5,390,000円+寄宿料1,710,000円+施設設備費240,000円+施設拡充費100,000円+教材諸費120,000円で年間7,560,000円。これに初年度のみ入学金500,000円・デポジット1,000,000円・制服等約150,000円・検定料50,000円が加わり、初年度はおよそ926万円になります。県内どころか全国でもっとも学費の高い小学校のひとつです。

もう一つの国際教育——広島市の朝鮮学校

「インターナショナルスクール」で検索すると出てきませんが、広島県の国際教育を語るうえで外せない学校があります。広島市東区の広島朝鮮初中高級学校(学校法人広島朝鮮学園)は、中国地方で唯一高級部(高校段階)を持つ朝鮮学校で、幼稚班も併設しています。各種学校として日本の小・中・高に相当する教育を行い、1990年からは高級部の生徒が広島県立西高等学校(通信制)に二重在籍することで日本の高校卒業資格も取得できる仕組みを運用してきました。英語で学ぶインターとは別軸ですが、母語と母国の文化を守りながら学ぶという点では、まぎれもなく国際教育の一形態です。

なお、検索結果に出てくる「瀬戸内グローバルアカデミー(SGA)」は2020年に開校した高校卒業後の課程で、米メイン州のCollege of the Atlanticと連携する高等教育機関です。小中高の選択肢ではないため、この一覧には含めていません。また、まとめサイトの中には広島県内に数十校のインターがあると書くものもありますが、その多くは英会話教室や学習塾を含んだカウントです。

※学費・カリキュラム等は2026年7月時点の公開情報です。改定される可能性が高いため、最新の内容は必ず各校の公式サイトでご確認ください。

広島県のインターナショナルスクール 学費早見表【全15件を1表で比較】

ここまでエリアごとにお伝えしてきた費用を、1つの表に組み直します。広島県で学校を探すご家庭からいちばん多くいただくのが「結局いくらかかるのか」「同じ県内でなぜここまで違うのか」という問いだからです。下の金額は、2026年8月に各校の公式サイト・募集要項・費用表と、広島県教育委員会の公表資料で1件ずつ確認したものだけを並べています。推計で埋めた数字はありません。金額を公表していない学校・園は、埋めずに表から外しています。

先に要点をお伝えします。広島県で通学しながら英語で学ぶ場合の年間費用は、およそ54万円〜198万円のレンジに収まります。首都圏の大手インター(年間200万〜300万円台)より一段低い水準です。そこから外れるのは2つだけ。公立の全寮制である広島叡智学園(中学 年約71万円・高校 年約78万円)と、私立の全寮制であるJINIS(年756万円)です。広島県の学費が「幅が広すぎて相場がつかめない」と感じるのは、性格の違う4種類の学校が同じ県内に同居しているからで、種類ごとに分ければレンジはむしろ狭い——それが、この表からいちばん先に見えてくることです。

学校名 エリア 対象 年間の目安 内訳(公開情報) 備考
広島インターナショナルスクール(HIS)幼児部・キンダー 広島市安佐北区 3歳〜K 1,352,000円 授業料(private students)年1,352,000円 キンダー以上は登録料220,000円・施設維持費110,000円が初回に別途
広島インターナショナルスクール(HIS)Grade 1〜8 広島市安佐北区 小1〜中2相当 1,719,000円 授業料 年1,719,000円 出願料20,000円/キャピタルフィー100,000円/EAL(英語サポート)100,000円/スクールバス年242,000円は別
広島インターナショナルスクール(HIS)Grade 9〜12 広島市安佐北区 中3〜高3相当 1,752,000円 授業料 年1,752,000円 IBのPYP・MYP・DPを備える県内唯一の一貫校
AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校 広島市南区 小1〜小6 1,980,000円 授業料 月135,000円/教育充実費 月15,000円/施設設備費 90,000円×年2回(4月・10月) 入学金400,000円(一括納入の場合)・選考料20,000円は別。IB PYP認定
AICJ中学校 広島市安佐南区 中1〜中3 566,400円 月47,200円(授業料39,000円+教育充実費7,000円+PTA会費500円+生徒会費700円) 入学金220,000円+施設費50,000円。寮は入寮金55,000円・月86,200円(寮費40,000円+食費46,200円)
AICJ高等学校(東医・早慶/国立大コース) 広島市安佐南区 高1〜高3 566,400円 月47,200円(授業料39,000円+教育充実費7,000円+PTA会費500円+生徒会費700円) 一条校のため高等学校等就学支援金の対象
AICJ高等学校(AIC IBディプロマコース) 広島市安佐南区 高1〜高3 842,400円 月70,200円(授業料62,000円+教育充実費7,000円+PTA会費500円+生徒会費700円) 2009年に西日本で初めてIBの認定を受けたコース
英数学館小学校 IMクラス 福山市 小1〜小6 960,000円 月80,000円(授業料45,000円+実習費20,000円+施設設備費10,000円+諸費5,000円) 入学金200,000円。2020年にIB PYP認定
英数学館中学校 IMクラス 福山市 中1〜中3 900,000円 月75,000円(授業料40,000円+実習費20,000円+施設設備費10,000円+諸費5,000円) 入学金200,000円(専願受験等による減免制度あり)
英数学館高等学校 IBクラス 福山市 高1〜高3 1,020,000円 月85,000円(授業料50,000円+実習費20,000円+施設設備費10,000円+諸費5,000円) 2016年にIBワールドスクール(DP)認定
英数学館高等学校 アドバンストクラスA・B 福山市 高1〜高3 540,000円 月45,000円(授業料34,000円+実習費1,000円+施設設備費5,000円+諸費5,000円) 県内の一条校では最も負担の軽い英語系コース
広島県立広島叡智学園 中学校 豊田郡大崎上島町 中1〜中3 約712,000円 月合計 約59,300円(授業料なし+学年会費等 約16,000円+食費37,000円+寮費6,300円) 公立・全寮制。IB MYP。費用の大半は生活費
広島県立広島叡智学園 高等学校 豊田郡大崎上島町 高1〜高3 約782,000円 月合計 約65,200円(授業料9,900円+学年会費等 約12,000円+食費37,000円+寮費6,300円) 授業料は日本国籍を有する場合は実質無償。入学料5,650円。高3でIB最終試験受験料145,000円
神石インターナショナルスクール(JINIS) 神石郡神石高原町 小1〜小6 7,560,000円 授業料5,390,000円+寄宿料1,710,000円+施設設備費240,000円+施設拡充費100,000円+教材諸費120,000円(すべて年額) 入学金500,000円・デポジット1,000,000円・制服等 約150,000円・検定料50,000円は別。全寮制
YMCA国際幼児園(年少〜年長) 広島市中区 3〜5歳 1,419,000円 保育・プログラム費 月89,000円+給食費 月14,000円+施設設備費 年118,000円+教材費 年65,000円 入園金100,000円・ユニフォーム一式111,800円は別。現在は欠員補充のみの募集

※2026年8月時点で、広島インターナショナルスクール(Tuition-Feesページ)、AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校(入学案内「主な納入金」)、AICJ中学・高等学校(学校公式の学費・寮費ページ/令和8年4月時点)、英数学館(学納金のこと)、広島県立広島叡智学園(学費・各種支援制度)、神石インターナショナルスクール(募集要項の費用表・2026年度/2027年度)、YMCA国際幼児園(募集要項)の各公式情報から確認できた金額です。第三者の学費まとめサイトの数値は使っていません。入学金・給食費・制服・教材・スクールバス・保険などの扱いは学校ごとに大きく異なり、実際の請求額は必ず学校にご確認ください。つきのひかり国際保育園(廿日市市)は自治体基準の保育料、AICJバイリンガル幼稚舎・ソフィアインターナショナルキンダーガーテン・リトルニュートン・オルコット・サンライズ・ドレミ・C&E・STELLA・FOUND academyの各園は公式サイトに金額の掲載がないため、この表には含めていません(いずれも要問い合わせ)。

この表からわかる、広島の3つの構造

①「全寮制だから高い」ではない。桁が違うのはJINIS1校だけ。通学型でいちばん高いAICJ INTERNATIONAL SCHOOL初等部が年198万円、JINISは年756万円で、その差は約3.8倍です。ところが同じ全寮制でも公立の広島叡智学園は中学で年約71万円——AICJ初等部の4割以下、英数学館小学校IMクラス(年96万円)よりも安く収まります。広島県の学費レンジが極端に見える原因は「全寮制かどうか」ではなく、私立の全寮制インター1校が、県内のほかのどの学校とも違う費用構造を持っていることにあります。

②公費でIBに近づける例外が、県内にひとつだけある。広島叡智学園は中学校の授業料そのものがなく、高等学校の授業料9,900円(月額)も日本国籍を有する場合は実質無償です。つまり負担のほとんどは食費37,000円と寮費6,300円という生活費であって、教育費ではありません。ただしその代わりに、費用の壁は選抜の壁に置き換わります。広島県教育委員会が公表した令和8年度の入学者選抜では、中学校の入学定員40人に対して志願者295人、志願倍率7.38倍。お金で解決できない種類の競争がここにあります。

③金額は「学齢」ではなく「学校の制度的な位置」で決まる。未就学のYMCA国際幼児園が年141.9万円なのに、小学校の英数学館小学校IMクラスは年96万円です。幼児のほうが安いという思い込みは、広島県では成り立ちません。さらにAICJは、初等部(インター)が年198万円、中学校(一条校)が年56.6万円と、進級するほど下がる形になっています。分かれ目は年齢ではなく、その学校が日本の学校(一条校)なのか、インターナショナルスクールなのか。だから「今いくら」よりも、「小学校で・中学校で・高校でいくらになるのか」を先につないで見る必要があります。

神石インターナショナルスクール(JINIS)の学費・倍率・入学の実際

広島県の学校を調べていると、必ず一度は名前に行き当たるのが神石高原町の神石インターナショナルスクール(JINIS/じんせきインターナショナルスクール)です。日本初の全寮制小学校という位置づけと、年間750万円を超える費用が話題になりやすく、学費・費用・倍率・偏差値といった言葉と一緒に検索されています。ここでは、その一つひとつに公式の募集要項と費用表で確認できる事実だけでお答えします。推測の数字は書きません。

JINISの学費は年7,560,000円——公式費用表の全項目

JINISは費用をPDFで公開しており、2026年度と2027年度で金額は同じです(2026年8月時点)。内訳は次のとおりです。

  • 入学金|500,000円(入学時のみ)
  • 授業料|5,390,000円(年間)
  • 寄宿料|1,710,000円(年間)
  • 施設設備費|240,000円(年間)
  • 施設拡充費|100,000円(年間)
  • 教材諸費|120,000円(年間)
  • デポジット|1,000,000円
  • その他|制服等で約150,000円程度
  • 検定料|50,000円(出願時)

毎年かかるのは授業料・寄宿料・施設設備費・施設拡充費・教材諸費の5つで、合計すると年間7,560,000円。ここに初年度だけ入学金500,000円、デポジット1,000,000円、制服等約150,000円、検定料50,000円が加わるため、初年度の負担はおよそ926万円になります。デポジットは学校が預かるお金で、公式のQ&Aによれば、学年に応じたお小遣い、週末の外出時の費用(飲食を含む)、プライベートレッスン、制服・平服、トリップの費用などに充てられます。寄宿料には食事と生活が含まれるため、この金額の外側に毎月の生活費が積み上がる構造ではありません——ここは、通学型のインターと比べるときに誤解しやすいところです。なお公式費用表には、経済情勢や税制の変更にともない授業料等の改正を行うことがある旨、また一度納入したものは払い戻しをしない旨が明記されています。

JINISの倍率は公表されていない。代わりに確認できる3つの数字

結論からお伝えします。JINISは入学試験の倍率を公表していません。公式サイトの募集要項にもQ&Aにも、志願者数や倍率という数字は一切出てきません。そして、これは情報を隠しているというより、倍率という数字が出ない仕組みで選考をしているからです。公式が明記しているとおり、JINISの入学試験は一斉入試ではなく基本的に個別対応で、オンライン説明 → 学校見学 → アセスメント(入学試験)→ 合否通知という流れを、一人ずつ進めます。アセスメントは「随時実施中」。同じ日に全員が受けて上位から合格が決まる形ではないため、そもそも◯倍という比が算出される場面がありません。ネット上に見かける倍率の数字を見つけたら、その出典が学校の公表資料かどうかを必ず確かめてください。

代わりに、公式で確認できる数字が3つあります。この3つのほうが、実際の入りやすさをずっと正確に教えてくれます。

  1. 募集人数は12名(新1年生)。募集要項に明記されています。出願資格は生年月日で区切られ、新1年生は2020年4月2日〜2021年4月1日生まれ。検定料は50,000円です。
  2. 1学年の定員は24名、1クラスは最大16名。公式Q&Aに記載があります。募集人数12名との差は、すでに在籍している児童がいるためと読むのが自然です。つまり、その年に何人ぶんの席が空いているかで難易度が変わります。
  3. 受け入れる学年が年度で変わる。公式Q&Aによれば、2027年度は新1年生、2026年度は1年生〜3年生の転入・編入を受け入れる予定とされています。募集要項でも転入・編入は1年生から3年生までを若干名としており、それ以上の学年は問い合わせが必要です。

比較のために書き添えておくと、同じ広島県の全寮制でも公立の広島叡智学園は倍率が公表されており、広島県教育委員会の資料では令和8年度の中学校入学者選抜が定員40人・志願者295人・志願倍率7.38倍です。公立は公表し、私立の個別選考型は公表しない——この違いを知っておくと、JINISについて同じ種類の数字を探し続けて時間を失わずにすみます。説明会で聞くべきなのは倍率ではなく、「今、何年生に何人ぶんの空きがありますか」の一言です。

JINISに偏差値はあるのか——インターに偏差値が存在しない理由

「神石インターナショナルスクール 偏差値」と調べる方がいらっしゃいます。結論として、JINISに偏差値はありません。存在しないのであって、非公開なのではありません。理由は2つあります。

ひとつは、偏差値が模擬試験の得点分布から計算される相対的な指標だからです。ある集団が同じ試験を受け、その平均と散らばりの中で自分がどこにいるかを表したものが偏差値です。中学受験や高校受験に偏差値があるのは、多数の受験生が共通の模試を受ける市場が存在するからにほかなりません。JINISは小学1年生からの入学で、小学校入学の段階には全国規模の模試も、その母集団もありません。計算する材料そのものが無いのです。

もうひとつは、インターナショナルスクール全般が、点数で子どもを一列に並べる選抜をしていないからです。JINISのアセスメントも、公式が示すとおりインタビューを英語と日本語の両方で行い、お子さんとご家庭が学校の環境に合うかを見る形をとっています。合否が偏差値のような一次元の物差しで決まらない以上、その物差し自体が用意されません。ですので、学校の水準を測りたいときに見るべきなのは偏差値ではなく、制度的な事実のほうです——JINISは日本の学校教育法第1条に定められた学校(一条校)であり、英語で授業を行う英語イマージョンプログラムとして認定を受け、英語の授業ではIPC(International Primary Curriculum)を実施しています。この3つは、いずれも学校の公式サイトで確認できます。

神石高原町で6年間暮らすということ

JINISは広島県神石郡神石高原町時安5020-77、県東部の山あいにあります。全寮制フルボーディングで週末も学校が動いているため、学校見学は平日・週末を問わず受け付けているとされています。そして、ここがいちばん正直にお伝えしたい点です。年間756万円という金額よりも重い決断は、小学1年生のお子さんが家を離れて暮らすということのほうかもしれません。

進路については、公式サイトが海外のボーディングスクールへの進学を想定した教育を行うと明示し、想定される進学先として英国・スイス・オーストラリア・北米などの学校名を紹介しています。同時に、一条校であるため日本の公立・私立中学校への進学も可能とも明記されています。ここは大切な点で、日本の就学義務との関係で不安を抱えなくてよい数少ないインター系の学校です。なお2020年4月に小学1年生として入学した第一期生が6年生を終えるのは2026年春ですから、卒業生の進路実績はまだ蓄積の途上にあります。これは欠点ではなく、単に判断材料がまだ十分に存在しないという事実です。説明会では、想定ではなく実際にどこへ進んだのかを、遠慮なく尋ねてください。

広島市のインターナショナルスクールはどこにある?——区別の早わかり

先に結論をお伝えします。広島市で小学校から英語で学び続けられる学校は、実質2校です——安佐北区の広島インターナショナルスクール(HIS)と、南区のAICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校。この2校以外の市内の施設は、未就学のプリスクール・英語幼児園か、中学校からの学校になります。「広島市 インターナショナルスクール」と検索して施設名がたくさん出てくるのに選択肢が絞れないのは、幼児園と小中高が同じリストに混ざって出てくるからです。ここでは区ごとに整理します。

小学校以上で英語で学べる学校 未就学中心の園 この区の性格
安佐北区 広島インターナショナルスクール(HIS/3歳〜Grade 12) 1962年開校の老舗。県内で唯一、幼児から高校卒業まで1校で完結する
南区 AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校(小1〜小6) JR広島駅・電停から徒歩約5分。市内各方向から公共交通で通える唯一の立地
安佐南区 AICJ中学校・高等学校(中1〜高3/IBコースあり・寮あり) サンライズインターナショナルクラブ 中学から入る一条校のIB。他県からの寮生も受け入れる
中区 AICJバイリンガル幼稚舎 広島校/YMCA国際幼児園/ソフィアインターナショナルキンダーガーテン/リトルニュートンインターナショナル幼稚舎 未就学の選択肢が集中。市中心部なら比較検討がしやすい
東区 広島朝鮮初中高級学校(英語のインターとは別軸) オルコット インターナショナルスクール 母語と母国文化を守る形の国際教育がある区
佐伯区 インターナショナルプリスクール・ドレミ(五日市) 市西部から現実的に通える距離にある園
西区・安芸区 2026年8月時点で確認できず 近接する中区・南区の施設が実際の受け皿になる

広島市で小学校から通うなら、2校をこう比べる

2校は、同じ「小学校から英語で」でも性格がまったく違います。

  • 18歳まで1校で完結させたいなら広島インターナショナルスクール(HIS)。3歳から Grade 12 まで、IBのPYP・MYP・DPが1本につながっている県内唯一の学校です。Grade 1〜8の授業料は年1,719,000円、Grade 9〜12は年1,752,000円。ただし所在地は安佐北区倉掛で、市中心部からは距離があります。スクールバス(年242,000円)を含めた毎日の移動を、12年ぶんで見積もってください。
  • 通学のしやすさと日本語の学びを両立させたいならAICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校。JR広島駅・電停から徒歩約5分という立地は、県内のどのインターにもない条件です。授業の多くを英語で行いながら日本語と日本文化の学びも並行させ、2023年12月にIB PYPの認定を受けています。ただし小学部で終わる学校です——中学からの進路を、入学の時点で考えておく必要があります。

費用は、じつはHISのほうが低くなります。AICJ初等部は授業料 月135,000円+教育充実費 月15,000円+施設設備費 90,000円×年2回で年間1,980,000円、HIS Grade 1〜8は年間1,719,000円広島駅から徒歩5分という通学の軽さに、年26万円ほどの差がついていると読むこともできます。どちらを重く見るかは、ご家庭の生活の形しだいです。

AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部とAICJバイリンガル幼稚舎の学費を、公式で確かめる

AICJ系の学費については、第三者のまとめサイトに出ている金額と公式の金額が食い違っています。公式の入学案内に「主な納入金」として明記されている金額は次のとおりです(2026年8月時点)。

  • AICJ INTERNATIONAL SCHOOL 初等部 広島校|入学金 400,000円(一括納入の場合/分割納入は合計450,000円)、授業料 月135,000円、教育充実費 月15,000円、施設設備費 90,000円(毎年4月・10月)、選考料 20,000円。年額に直すと1,980,000円です。2027年度の第1回入試は第1学年24名(①②クラス合計)の募集で、出願期間は2026年8月21日〜8月30日、選考日は9月11日・12日、結果発表は9月17日。①クラスは英語を主体とする適性検査、②クラスは日本語を主体とする適性検査で、いずれも児童面接と保護者面接があります。第1学年〜第6学年の随時募集(若干名)もあり、こちらは英語による適性検査が課されます。
  • AICJバイリンガル幼稚舎 広島校(広島市中区中町1-1)公式サイトに金額の掲載はありません。資料請求または問い合わせで案内されます。幼児教育・保育の無償化の対象施設のため、実際の自己負担は掲示額そのままにならない場合があります。この記事では、公式に載っていない金額を推測で埋めることはしません。まとめサイトの数字ではなく、必ず園の一次情報でご確認ください。
  • AICJ中学校・高等学校(広島市安佐南区祇園)|学校公式の学費・寮費ページ(令和8年4月時点)に記載があります。入学金220,000円+施設費50,000円、中学校と高等学校(東医・早慶/国立大コース)は月額47,200円で年566,400円、AIC IBディプロマコースは月額70,200円で年842,400円。寮は入寮金55,000円と、寮費40,000円+食費46,200円の月額86,200円です。

なお、運営するAICエデュケーションは2026年4月1日付で「AIC国際学院」を「AICJ INTERNATIONAL SCHOOL」へ、「AICバイリンガル幼稚舎」を「AICJバイリンガル幼稚舎」へ名称変更しています。検索するときに古い名称と新しい名称が混在するのは、そのためです。古い記事に載っている金額は改称前のものである可能性があるので、年度の表記を必ず確認してください。

比較でわかる、わが家に合う選び方

広島県で迷うご家庭の質問は、だいたい3つに集約されます。「英語で全日過ごせる私立インターに入れるべきか」「一条校のIB・イマージョンで十分なのか」「通学も寮も無理なら何ができるのか」。この3つを同じ土俵で並べてみましょう。

広島市の全日制インターナショナルスクール・一条校のIBやイマージョン・オンライン国際校を、費用や通学負担、日本の卒業資格など5つの観点で比較した表
どれが正解かではなく、わが家がどこを譲れないか。それを決めるための比較表です。

広島インターナショナルスクールやAICJ INTERNATIONAL SCHOOL初等部のような全日制インターは、英語での学びの濃さという点で他に代えがたい環境です。一方で、年間135万〜198万円という水準は12年間で積み上げると相当な額になり、しかも一条校ではないため就学義務の扱いを市町村の教育委員会に確認する必要があります。

英数学館やAICJ中高のような一条校のIB・イマージョンは、そこが逆転します。日本の卒業資格が確実に手に入り、費用は年54万〜102万円。ただし福山市や安佐南区という立地は、県内の他エリアからは毎日の通学圏になりません。片道1時間半を超える通学は、お子さんの体力と家族の生活を確実に削ります。

広島叡智学園やJINISの全寮制は、通学の問題を根本から消してくれる代わりに、小学生・中学生のうちから家族と離れて暮らすという決断を求めます。叡智学園は倍率7倍超の競争を突破する必要があり、JINISは年間750万円超の費用が壁になります。どちらも「選べる家庭には素晴らしい」けれど、誰にでも開かれた道ではありません。

もうひとつ、広島県では地元の学校に通いながら英語の学びを足すという現実的な設計も広く選ばれています。公立に通いつつ放課後や週末に英語環境を持つやり方は、費用と時間のバランスが取りやすい方法です。この設計を検討したい方はダブルスクールという選択肢を整理した記事もご覧ください。

大切なのは「入れる学校」ではなく「続けられる学び」を選ぶこと。年間の費用と往復の時間を12年分で見積もったときに、無理なく続く形かどうか。そこが分かれ道になります。

オンラインでの学びのしくみを見る →

広島県の自宅リビングで、子どもがノートパソコンでオンライン授業を受け、そばで母親が穏やかに見守る様子
通わずに世界とつながる学びも、広島県の家庭にとって現実的な選択肢になりつつあります。

通える範囲に見つからないなら——オンラインという選択肢

広島県の学校探しでいちばん多いつまずきは、「良さそうな学校は見つかったけれど、そこまで毎日通えない」です。三次市や庄原市から広島市へ、呉市や三原市からどちらの都市圏へ、島から本土へ——地図の上では同じ県でも、生活としては別の場所です。実際、呉市・尾道市・三原市には、プリスクール検索サイトに登録された英語幼児園が1園も見つかりません。この距離の壁は、家庭の努力ではどうにもなりません。

そこで検討していただきたいのが、通学を前提としない学びです。私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校するオンライン・インターナショナルスクールです。運営は日本の株式会社NIJIN。日本国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には、すでに1000名以上の子どもたちが在籍しています。

NGAが大切にしているのは、テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」の考え方と、少人数の対話を中心にした学びです。掲げているのは「自分と世界を、好きになる」。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、住む場所を選びません。学費は対面のインターナショナルスクールのおよそ5分の1を目指しています。また、いきなり全部が英語になるのではなく、日本語の支えを前提にしながら少しずつ英語に触れていける設計です。日本語も英語も、どちらかを捨てなくていい——広島県のように「県内に学校はあるのに、そこまで通えない」地域のご家庭にこそ、この設計が届いてほしいと思っています。

正直な注意点もお伝えします。NGAはまだ開校前で、卒業生の進路実績はこれからです。日本の一条校ではないため、就学義務の扱いはお住まいの市町村教育委員会にご確認ください。そしてオンラインである以上、校庭で走り回る体験や、放課後に友だちと寄り道する時間は、対面の学校と同じようには提供できません。そこを重視されるご家庭には、県内の学校のほうが合っているはずです。それでも「通えないから諦める」を「通わなくても続けられる」に変えられるなら、検討する価値はあると思っています。

よくある質問

Q. 広島県内なら、どこに住んでいても通えますか?

いいえ、県内全域から通える学校はありません。全日制の学校は広島市(安佐北区・南区・安佐南区)と福山市に集中しており、この2つの都市圏は在来線で約1時間半以上離れています。呉市・尾道市・三原市・三次市・庄原市などからは、毎日の通学は現実的ではありません。まずはご自宅から片道どのくらいまでなら12年間続けられるかを決め、その円の中にある選択肢から検討することをおすすめします。全寮制の広島叡智学園やJINISは、まさにこの距離の問題を「住む」ことで解決している学校です。

Q. 近隣県のインターナショナルスクールに通うことはできますか?

可能ですが、負担は正直に見積もってください。福山市からは新幹線で岡山方面へ約20分、広島市からは山陽新幹線で岡山まで約35分という距離感があり、実際に越境通学している家庭もあります。ただし新幹線定期の費用は年間で数十万円規模になり、小学生の一人通学には保護者の付き添いや送迎が必要になるケースがほとんどです。中高生になってから越境や寮に切り替える、という段階的な設計を取る家庭も少なくありません。

Q. 英語がまったくできなくても入れますか?日本語のサポートはありますか?

プリスクールや幼児期からの入園であれば、英語がゼロでも受け入れている園がほとんどです。小学校でも、AICJ INTERNATIONAL SCHOOL初等部の1年生入学は英語力を問わない一方、途中編入では英語力の審査があります。広島インターナショナルスクールにはEAL(English as an Additional Language)の枠組みがあり、追加費用で英語サポートを受けられます。日本語の学びを確実に残したい場合は、英数学館やAICJ中高のような一条校が安心です。逆に、外国ルーツのご家庭で「子どもの日本語が心配」という場合は、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営・子ども向けオンライン日本語)もおすすめです。

広島県だから、選べないわけじゃない

広島県は「インターがない県」ではありません。60年以上続く老舗のIB一貫校があり、日本の卒業資格とIBを両立させる一条校があり、公立で初めて全寮制とIBを組み合わせた学校があり、日本初の全寮制小学校もあります。選択肢が少ないのではなく、選択肢の性格が極端に違うのです。だから比較が難しく、だから「相場」がつかめない。それが広島県で学校を探すことの本当の難しさでした。

年間12万円の公立全寮制から、年間770万円の全寮制インターまで。この幅の中で、わが家が無理なく続けられる形はどこにあるのか。県内の学校、越境、寮、そしてオンライン——全部を同じテーブルに並べて、ご家族の生活から逆算して選んでください。どの道を選んでも、お子さんが自分と世界を好きになれるなら、それが正解です。

近隣県・全国のインターナショナルスクールガイド

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