「池袋という大ターミナルを抱える街なのに、豊島区のインターナショナルスクールを調べると出てくるのは1〜5歳のプリスクールばかり。小学校に上がったら、うちの子はどこへ?」——目白・巣鴨・大塚あたりで学校探しを始めたご家庭から、いちばんよく聞く戸惑いです。今回、公式サイトで一校ずつ現存を確認したところ、区内に実在するインターナショナルスクールは全8校。うち小学生以上が毎日通える全日制は3校、多くのご家庭が現実的に検討できるのは実質1校でした。この記事では8校を対象年齢と学費で正直に整理し、近隣区の選択肢と、通学や費用が壁になったときの「オンライン」という道までお伝えします。
はじめに基礎を押さえたい方へ:インターナショナルスクールとは?種類・学費・入学条件・選び方の完全ガイドで全体像を整理しています。
結論:豊島区で選べる学校(早見)
- New International School of Japan(南池袋)|3歳〜Grade 12|年間約196万〜260万円+諸費20万円(2026-2027年度・公式)|区内で唯一、幼児から高校まで一貫の英日デュアルランゲージ校
- International Islamia School Otsuka/IISO(南大塚)|幼稚園〜高校|要問い合わせ|2004年開校。英語を主言語にイスラーム学とアラビア語も学ぶムスリム家庭のコミュニティ校
- グローバス東京(東池袋)|3〜18歳|要問い合わせ|ロシア語・英語・日本語の3言語スクール。学習塾としての登録で通学形態は要確認
- Beyondia International School Ikebukuro(東池袋)|2〜5歳|要問い合わせ|旧ファンシャインアカデミー。探究型学習を軸に国際バカロレア認定を目指す。無償化対象施設
- ビクトリアインターナショナルスクール(南池袋)|1歳〜小学6年|要問い合わせ|英語で過ごす全日保育+小学生向けインターナショナルクラス。都の基準を満たす認可外保育施設
- Microcosmos International Preschool & Kindergarten(巣鴨)|2歳〜就学前|要問い合わせ|講師1人あたり約5人の少人数。リトミックと自園調理の給食
- RYOZAN PARK PRESCHOOL/Montessori(南大塚)|1歳半〜6歳|要問い合わせ|コワーキング併設。3〜6歳はモンテッソーリのたてわりクラス
- First Steps International School(東池袋)|1〜5歳+小学生以上はアフタースクール|要問い合わせ|平日7:30〜19:00。放課後は米国の小学校教材を使用
- NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン/2027年9月開校・6〜18歳・対面の約1/5の学費帯・日本語の支えあり)|住む場所を選ばないオンライン国際校。現在は開校情報の登録を受付中です

豊島区インターナショナルスクール事情と学費相場
豊島区は23区で2番目に小さい区ですが、外国籍住民の比率が高く、池袋周辺には多国籍なコミュニティが育っています。それだけに選択肢も多いと思われがちですが、実際に見つかるのは1〜5歳のプリスクール型が中心。年齢帯で切ると構造がはっきり見えます。
| 年齢帯 | 区内で毎日通える学校 | 校数 |
|---|---|---|
| 0〜2歳 | ビクトリア/Microcosmos/RYOZAN PARK/First Steps/Beyondia(2歳〜) | 5校 |
| 3〜5歳(未就学) | 上記5校+New International School/IISO幼稚園/グローバス | 8校 |
| 小学生 | New International School/IISO/グローバス | 3校 |
| 中学生・高校生 | New International School/IISO/グローバス | 3校 |
未就学の8校が、小学生になった途端に3校へ。しかもIISOはムスリムのお子さんのためのコミュニティ校、グローバスはロシア語圏のご家庭が中心で学習塾としての登録です。つまり豊島区で「小学生から高校まで、どのご家庭でも出願を検討できる全日制インター」は、事実上New International School of Japanの1校。ここが他の記事にほとんど書かれていない、豊島区のいちばん大事な事実です。
学費も正直にお伝えします。区内で年間学費を公式サイトに明記しているのは同校のみ。2026-2027年度はPre-Kが196万円、K〜Grade 1が236万円、Grade 2〜6が245万円、Grade 7〜8が256万円、Grade 9〜12が260万円で、これに年間20万円の諸費が加わります。初年度は入学金33万円と施設費45万円も必要です。港区・渋谷区の大手校(年間300万円前後)よりは抑えめですが、6年間で1500万円を超える規模です。内訳はインターナショナルスクールの学費内訳もあわせてどうぞ。
プリスクール群はいずれも学費非公開で、見学・問い合わせベースです。ただし複数の園が幼児教育・保育の無償化(3〜5歳で月額最大3万7000円)の対象施設のため、実質負担は下がる可能性があります。

豊島区インターナショナルスクール全8校(対象年齢・学費・特徴)
1. New International School of Japan(南池袋)
3歳から高校卒業まで一貫して通える、区内唯一の全日制です。英語と日本語のデュアルランゲージ、学年をまたいで学ぶマルチエイジが柱。CISとMSAの認定校で、2025年7月には中高部の校舎も増えました。
- カリキュラム:デュアルランゲージ(英語・日本語)+マルチエイジ/CIS・MSA認定
- 対象年齢:3歳(Pre-K)〜Grade 12
- 学費目安:年間約196万〜260万円+諸費20万円(2026-2027年度・公式)。初年度は入学金33万円・施設費45万円
- こんな家庭に:日本語も英語も落とさず、小学校から高校まで区内で通わせたい
公式:New International School of Japan
2. International Islamia School Otsuka/IISO(南大塚)
2004年にJapan Islamic Trustが設立した幼稚園〜高校の一貫校。授業は英語を主言語に行われ、イスラーム学とアラビア語が加わります。奨学金やきょうだい割引の制度もあります。
- カリキュラム:国際カリキュラム+イスラーム教育(英語が主言語、日本語は第二言語)
- 対象年齢:幼稚園/Primary/Junior High/High School
- 学費目安:要問い合わせ(学年別・奨学金あり)
- こんな家庭に:信仰にもとづく生活習慣を守りながら英語で学ばせたい
公式:International Islamia School Otsuka
3. グローバス東京(東池袋)
2013年開校、ロシア語・英語・日本語の3言語で学べる多言語スクールです。ロシア語圏にルーツを持つご家庭が中心ですが国籍は問いません。学習塾としての登録のため、通学の形や在籍の扱いは直接ご確認ください。
- カリキュラム:3言語による一般教育プログラム
- 対象年齢:3〜18歳
- 学費目安:要問い合わせ
- こんな家庭に:ロシア語圏にルーツがあり、母語も一緒に育てたい
公式:グローバス東京
4. Beyondia International School Ikebukuro(東池袋)
旧ファンシャインアカデミー。探究型学習と多文化理解を柱に、国際バカロレアのプログラム認定取得へ向けた候補校としての取り組みを進めています。スクールバスや課外活動も充実。
- カリキュラム:探究型学習ベースの英語プログラム(国際バカロレア認定を目指す候補校)
- 対象年齢:2〜5歳
- 学費目安:要問い合わせ(10月以降の途中入園は諸費半額の設定あり)
- こんな家庭に:未就学のうちから探究型の学びに触れさせたい
公式:Beyondia International School Ikebukuro
5. ビクトリアインターナショナルスクール(南池袋)
池袋駅から徒歩10分、東池袋駅から徒歩5分。未就学は英語で一日を過ごす全日保育、小学生には英語経験に応じたBasic/Advancedのインターナショナルクラスがあります。
- カリキュラム:英語イマージョン(フォニックス〜パラグラフライティングまで段階設計)
- 対象年齢:1歳〜小学6年(未就学は全日、小学生はクラス制)
- 学費目安:要問い合わせ
- こんな家庭に:池袋駅近で、卒園後も英語を続けられる場所を確保したい
6. Microcosmos International Preschool & Kindergarten(巣鴨)
講師1人あたり約5人という比率の少人数プリスクール。ネイティブ講師によるイマージョンに、リトミック、近隣の庭園への遠足、自園調理の給食による食育が組み合わされています。
- カリキュラム:英語イマージョン+リトミック・音楽
- 対象年齢:2歳〜就学前
- 学費目安:要問い合わせ
- こんな家庭に:大人数が苦手な子に、静かで手厚い環境を用意したい
公式:Microcosmos International Preschool & Kindergarten
7. RYOZAN PARK PRESCHOOL/Montessori(南大塚)
大塚のコミュニティ拠点RYOZAN PARKが2018年に始めた園。3〜6歳のキンダークラスにモンテッソーリ教育を導入しています。同じ建物にコワーキングがあり、働きながら預ける発想で設計されているのが特徴です。
- カリキュラム:英語環境+モンテッソーリ(3〜6歳のたてわりクラス)
- 対象年齢:1歳半〜6歳
- 学費目安:要問い合わせ(登録料・通園日数で変動)
- こんな家庭に:在宅・フリーランスで働きながら、近くで預けたい
8. First Steps International School(東池袋)
東池袋駅から徒歩2分、平日7:30〜19:00という長い受け入れ時間が助かるバイリンガルスクール。1歳から5歳が本体で、その先に卒園生中心の小学生以上のアフタースクールが続きます。放課後は英会話ではなく、米国の小学校教材で教科として学ぶ設計です。
- カリキュラム:バイリンガル教育/小学生以上は米国教材の放課後クラス
- 対象年齢:1〜5歳+小学生以上はアフタースクール
- 学費目安:要問い合わせ
- こんな家庭に:共働きで預かり時間が長く、卒園後も英語を続けたい
公式:First Steps International School
なお、豊島区の一覧を扱うサイトには、募集を終えた園や他区へ移転した園が現存として残っているものがあります。目白のSUPER GLOBAL PRESCHOOLは現在ウィズダムアカデミー目白校の英語型学童・英語塾に形を変え、高松にあったドレミガーデンプリスクールは板橋区向原のファーストラーニング千川と統合されています。見学予約の前に、必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。
区内で決めきれないときの、近隣区という選択肢
豊島区は副都心線・有楽町線・丸ノ内線・都電荒川線が交差する区です。片道20分以内の隣接区を通学圏に入れるだけで、選択肢は一気に増えます。
- 新宿区(目白・高田馬場方面):目白から一駅の高田馬場に、英語で教科を学ぶ小学生向けの目白インターナショナルスクール初等部(年間約110万円・公式)があります。豊島区にはない価格帯です。新宿区のインターナショナルスクールもどうぞ。
- 文京区(大塚・巣鴨方面):丸ノ内線で数分の茗荷谷・白山には小学部を持つ校と、高校年代の国際バカロレア ディプロマ校があります。文京区のインターナショナルスクールで年齢帯ごとに整理しています。
- 板橋区・練馬区(要町・千川方面):有楽町線・副都心線で数駅の距離に未就学の選択肢が広がります。板橋区・練馬区もチェックを。
区をまたいだ全体像を先に見たい方は、東京23区全体のインターナショナルスクールから入るのが早道です。
比較でわかる、わが家に合う選び方

豊島区で迷うご家庭の多くは、英語より先にどの制約を受け入れるかで止まっています。学費最優先ならプリスクールから公立小へ、継続性最優先ならNew International Schoolへ、通学の負担最優先なら近隣区へ。優先順位を1つ決めるだけで、候補は2〜3校まで絞れます。
見落とされがちなもうひとつの軸が日本語です。全日制インターに6年通うと、英語は伸びる一方で日本語の読み書きや教科の言葉が育ちきらないことがあります。日本語が不安なご家庭には姉妹サービス〈ともだちじゃぱん〉(NIJIN運営・子ども向け日本語オンライン)もおすすめです。

豊島区だけで判断せず、他都市の相場と見比べたい方へ:インターナショナルスクールの学費データベース(都市別の相場・内訳と無償化の現実)で、国内・アジア主要都市16校の年間授業料を出典付きで一覧にしています。
学費や通学が壁なら——「オンライン」というもうひとつの選択肢
「区内に実質1校、その1校も年間250万円前後」で手が止まった方へ。私たちはNIJIN GLOBAL ACADEMYを準備しています。2027年9月開校予定のオンライン・インターナショナルスクールで、運営は日本の株式会社NIJIN。国内で運営するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」には1000名以上が在籍しています。テストの点数で子どもを並べない脱偏差値、少人数の対話中心の授業、「自分と世界を、好きになる」が土台です。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳。学費は対面インターの約5分の1を目指し、日本語の支えを前提に少しずつ英語に触れられる設計にしています。
正直な注意点も。私たちはまだ開校前で、実績はこれからです。そしてオンラインは対面と同じ体験ではありません。校庭で走ること、給食を一緒に食べること、放課後に寄り道すること——それらは提供できません。池袋西口公園や雑司が谷、目白の落ち着いた街並みといった地域の場と組み合わせて使っていただくのが、いちばん自然な形だと考えています。
よくある質問
Q. 豊島区のインターナショナルスクールは何歳から入れますか?
A. 早い園で1歳から(ビクトリア、RYOZAN PARK、First Steps)。2歳からがMicrocosmosとBeyondia、3歳からがNew International SchoolのPre-Kとグローバスです。ただし小学生以上の全日制は3校に絞られるため、未就学で入園を決めるときも「小学校からどうするか」を同時に考えておくことを強くおすすめします。
Q. 日本語のサポートはありますか?
A. New International School of Japanは英語と日本語のデュアルランゲージを掲げ、日本語を教育の柱に置いています。IISOは英語が主言語で日本語は第二言語、グローバスは日本語を3言語のひとつとして扱います。プリスクール群はバイリンガル対応のスタッフがいる園が多い一方、日本語の教科学習まではカバーしないのが一般的です。
Q. 年度の途中から編入できますか?
A. 空きがあれば可能な園が多く、Beyondiaのように10月以降の途中入園に半額設定を設けるところもあります。ただし全日制のNew International Schoolは学年ごとの定員が小さく、英語力の確認も入ります。転居時期が決まっているなら、半年前には問い合わせておくと安心です。
※学費等は2026年7月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。
選択肢が少ないことは、あなたのせいではありません
豊島区で「小学生から通える全日制インターが実質1校」というのは、調べたご家庭の努力不足ではなく、この街にそういう構造があるというだけのことです。それでも、区の境界線も通学できる距離も、本当は学びの上限ではありません。池袋から一駅隣を見るのか、区をまたぐのか、通学という前提そのものを外すのか。どれを選んでも、お子さんが世界とつながる道は残っています。その選択肢のひとつとして、私たちのことも覚えておいていただけたらうれしいです。
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