「中野区でインターナショナルスクールを探しているのに、見つかるのは未就学の英語プリスクールばかり。小学生になったら、うちの子はどこへ通えばいいんだろう」——中野・東中野・中野坂上・野方・鷺宮のあたりで学校探しを始めた方の多くが、ここで手が止まります。中野区は新宿までJR中央線で数分、地下鉄も西武線も走り、1平方キロメートルあたり2万2000人を超える23区でも有数の人口密度を持つ、暮らしやすさで選ばれてきた街です。ところが国際教育の地図を広げると、区内で小学生以上が日中ずっと英語で学べる全日制のインターナショナルスクールは、2026年8月時点で1校もありません。この記事では、中野区に実在するスクール全5校を対象年齢と学費で正直に整理し、年齢帯のどこで受け皿が途切れるのかを一覧で示し、そのうえで杉並区・新宿区・練馬区へどう広げるか、通学しないという道も含めてお伝えします。
はじめに基礎を押さえたい方へ:インターナショナルスクールとは?種類・学費・入学条件・選び方の完全ガイドで全体像を整理しています。
結論:中野区で選べる学校(早見)
- アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 中野キャンパス(南台)|1歳半〜5歳(K2〜K5)|要問い合わせ|IB PYPの探究型。2027年4月に「A-JIS Nakano」へ移行予定だが対象年齢は据え置き
- GLOBAL FIELD KIDS(中野)|プリスクール2〜6歳/アフタースクール3〜12歳|要問い合わせ|中野駅南口から徒歩3分のオールイングリッシュ環境
- バイリンガルアート保育ルーム フェアリーテイル(野方)|0歳6か月〜6歳+アフタースクール3〜12歳|要問い合わせ|英語とアートを軸にした少人数の保育ルーム
- Kids UP 鷺宮|3歳〜小学6年|要問い合わせ|西武新宿線・鷺ノ宮駅すぐ。中野区初出店の英語学童型スクール
- Kids Duo 中野坂上|3歳〜小学6年|要問い合わせ|中野坂上駅から徒歩2分。幼児コースと小学生コースの英語学童型
- (参考)東京コミュニティスクール(中野)|小1〜小6|要問い合わせ|インターではないが、区内で唯一の全日制マイクロスクール(探究型・日本語ベース)
- (参考・区外)エベレスト・インターナショナルスクール・ジャパン(杉並区荻窪)|おおむね3〜18歳|月額授業料5万円(Grade 1〜10)|中央線で中野から通える、全学年をカバーするインター
- NIJIN GLOBAL ACADEMY(オンライン/2027年9月開校・6〜18歳・対面の約1/5の学費帯・日本語の支えあり)|現在は開校情報の登録を受付中

中野区で「通えるインター」が見つからない方へ
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中野区インターナショナルスクール事情と学費相場
中野区の国際教育の地図をひとことで言うと「未就学と放課後は選べる、日中の全日制はゼロ」です。南台・中野・野方・鷺宮・中野坂上といったエリアに、英語で過ごせるプリスクールや英語学童が点在しています。ところが、そこから先——小学校・中学校の年代を毎日英語で受け入れる全日制インターナショナルスクールとなると、中野区内には該当する学校が見当たりません。港区・渋谷区はもちろん、隣の杉並区や新宿区とも決定的に違うのがこの点です。
この構造を知らないまま2歳や3歳でプリスクールに入れると、年長の秋になって「小学校からどうする?」という問いに、いきなり向き合うことになります。中野区で後悔しないための第一歩は、入園を決める前に「6歳以降の受け皿」まで描いておくこと。ここが最大の分かれ道です。
学費の相場も正直にお伝えします。中野区内のスクールは、いずれも公式サイトで金額を公開しておらず、コースや通う日数で変わるため要問い合わせが基本です。一方、区外まで視野を広げると公開情報があります。中央線で通える杉並区のエベレスト・インターナショナルスクール・ジャパンは月額授業料5万円(Grade 1〜10)、新宿区の東京早稲田インターナショナルクリスチャンスクールは年間約105万〜145万円、練馬区のアオバジャパン・インターナショナルスクール光が丘キャンパスは年間約233万〜286万円。つまり中野区の家庭が現実に比べることになるレンジは、年間およそ60万円から290万円近くまでと、3倍以上の開きがあります。判断は必ず入学金・施設費・給食費を含めた総額で。内訳をもう少し詳しく知りたい方は、インターナショナルスクールの学費の内訳もあわせてご覧ください。
※学費等は2026年8月時点の公開情報です。最新は各校公式サイトでご確認ください。

中野区インターナショナルスクール全5校を、対象年齢と学費で正直に紹介
ここからは、中野区で日常的に英語で過ごせるスクールを紹介します。無理に「7選」とは並べません。数を水増しするより、区内に本当にある5校を正確にお伝えするほうが、あなたの役に立つはずだからです。5校のうち3校は未就学中心のプリスクール型、2校は放課後の英語学童型。読むときは知名度ではなく、まず対象年齢、次に通う頻度と時間帯、最後に学費と教育の中身の順に見ていくと迷いにくくなります。
1. アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 中野キャンパス(南台)|学費は要問い合わせ
丸ノ内線・中野富士見町駅から徒歩圏、中野区南台3-6-17にあるIB(国際バカロレア)PYPの探究型学習を柱としたプリスクール。中野区の国際教育の中心と言ってよい存在です。コアタイムは8時10分から14時30分、18時までの延長保育やアフタースクールもあり、共働き家庭でも通わせやすい設計になっています。大きな変化として、この中野キャンパスは2027年4月1日から「Aoba-Japan International School Nakano(A-JIS Nakano)」へ移行することが公式に発表されています。英語を主言語とするIB PYPアーリーイヤーズへと切り替わる一方、対象学年はK2〜K5のままで、Grade 1からは練馬区のアオバジャパン・インターナショナルスクール光が丘キャンパスへ進む形になります。2027年4月・8月入学の出願受付は2026年9月1日開始と案内されています。
- カリキュラム:国際バカロレア(IB)PYPに基づく探究型学習。2027年4月からは英語を主言語とするプログラムへ
- 対象年齢:1歳半〜5歳(K2〜K5)。移行後も対象学年はK2〜K5
- 学費目安:公式サイトでは非公開のため要問い合わせ(進学先となる光が丘キャンパスは年間約233万〜286万円を公開)
- こんな家庭に:南台・弥生町・中野富士見町エリアで、就学前をIBの探究型環境で過ごさせたい家庭に
公式サイトはこちら/2027年4月の移行に関する公式のお知らせ
2. GLOBAL FIELD KIDS(中野)|学費は要問い合わせ
JR中野駅南口から徒歩3分、中野区中野2-12-9にあるオールイングリッシュのスクール。世界のインターナショナルスクールで採用されている国際基準をベースにした探究・体験型プログラムを掲げ、スタッフ1人あたり8〜10名という手厚い体制で運営されています。プリスクール(9時〜13時)、キンダー卒園後のアフターキンダー(14時〜18時)、小学生向けアフタースクール(15時〜19時)と時間帯が分かれているのが特徴で、日本の園や小学校に通いながら英語環境を持ち続ける「ダブルスクール」型の使い方もできます。中野駅至近という立地は、共働き家庭にとって何より現実的な魅力です。
- カリキュラム:国際基準をベースにした探究・体験型のオールイングリッシュプログラム
- 対象年齢:プリスクール2〜6歳/アフターキンダー・アフタースクール3〜12歳
- 学費目安:公式サイトでは非公開のため要問い合わせ(コース・曜日数で変動)
- こんな家庭に:中野駅を使う家庭で、就学後も放課後に英語を切らさず続けたい家庭に
3. バイリンガルアート保育ルーム フェアリーテイル(野方)|学費は要問い合わせ
西武新宿線・野方駅からのエリア、中野区野方4-44-10にある小規模な保育ルーム。生後6か月から就学前までの保育の部と、3歳から12歳までのアフタースクールの部という二本立てで、英語によるコミュニケーションとアートによる表現を同時に育てることを掲げています。8時から18時までの開所で、朝の受け入れと延長にも対応。定員はおよそ15名と小さく、一人ひとりに目が届く環境です。アフタースクールは2018年から始まっており、卒園後も同じ場所で英語に触れ続けられる点は、選択肢の少ない中野区では貴重です。
- カリキュラム:英語でのコミュニケーション+アートによる表現活動(少人数)
- 対象年齢:0歳6か月〜6歳(保育の部)/3〜12歳(アフタースクールの部)
- 学費目安:公式サイトに料金ページはあるものの金額は個別案内のため要問い合わせ(幼児教育・保育の無償化の対象可否もあわせて確認を)
- こんな家庭に:野方・都立家政・沼袋エリアで、少人数の温かい環境から英語を始めたい家庭に
4. Kids UP 鷺宮|学費は要問い合わせ
西武新宿線・鷺ノ宮駅から徒歩すぐ、中野区鷺宮4-4-24にある英語学童型のスクール。2021年冬に中野区で初めて開校しました。3歳から6歳の幼児クラス(KINDY)と、小学1年から6年までの学童クラス(ELEMENTARY)、さらに英語力の高い子ども向けの上級コース(SPECIALIST)まで用意されており、幼児期から小学校卒業まで同じ場所で英語環境を続けられるのが最大の強みです。中野区・杉並区の一部の小学校や幼稚園への送迎にも対応しています。日中は日本の学校に通いながら、放課後を英語で過ごすという中野区らしい現実解のひとつです。
- カリキュラム:オールイングリッシュの学童保育型プログラム(スポーツ・ゲーム・クラフトなど)
- 対象年齢:3歳〜小学6年(幼児コース/学童コース/上級コース)
- 学費目安:公式の教室ページでは非公開のため要問い合わせ(コース・利用日数で変動)
- こんな家庭に:鷺宮・都立家政・白鷺エリアで、小学校に通いながら英語を積み上げたい家庭に
5. Kids Duo 中野坂上|学費は要問い合わせ
東京メトロ丸ノ内線・都営大江戸線の中野坂上駅A2出口から徒歩2分、中野区中央2-10-9にある英語学童型スクール。山手通り沿いの黄色い看板が目印です。幼児コース(午前・午後)と小学生コースがあり、3歳から小学6年まで、英語だけで過ごす時間をつくるという設計。送迎バスや長期休みのシーズンプログラムもあり、働く家庭の生活リズムに合わせやすいのが特徴です。中野坂上は丸ノ内線・大江戸線の2路線が使えるため、本町・中央・弥生町エリアだけでなく、東中野・新中野方面からも通いやすい立地です。
- カリキュラム:英語で預かる学童保育型プログラム(幼児コース・小学生コース)
- 対象年齢:3歳〜小学6年
- 学費目安:公式の教室ページでは非公開のため要問い合わせ(コース・曜日数で変動)
- こんな家庭に:中野坂上・本町・弥生町エリアで、放課後の時間を英語に変えたい家庭に
年齢で見ると断絶が見える——中野区インターナショナルスクールの受け皿マップ
校名を並べるだけでは、中野区の本当の課題は見えません。年齢帯ごとに「日中を英語で過ごせる場所があるか」を並べ直すと、構造がはっきりします。
- 未就学(0〜5歳):受け皿あり。アオバジャパン中野キャンパス、GLOBAL FIELD KIDS、フェアリーテイルの3校が日中の英語環境を提供。Kids UP・Kids Duoにも幼児コースがあります
- 小学生(6〜12歳):日中の全日制インターは0校。あるのは放課後の英語学童(GLOBAL FIELD KIDS、フェアリーテイル、Kids UP、Kids Duo)のみ。日中は日本の小学校に通う前提になります
- 中学生(13〜15歳):0校。英語学童も多くは小学6年までで、区内に受け皿はありません
- 高校生(16〜18歳):0校。区外・オンラインを前提に考えることになります
つまり中野区の断絶は6歳ちょうどで起きます。しかも、2027年4月にアオバジャパン中野キャンパスが「インターナショナルスクール」の名前に変わっても、対象学年はK2〜K5のままで、Grade 1からは練馬区・光が丘への通学が前提になります。名前が変わることと、6歳以降の受け皿ができることは、別の話なのです。
もうひとつ、他サイトの一覧を見るときの注意点をお伝えします。中野区の学校紹介ページには、いまも掲載が残っているものの2026年8月時点で公式サイトが確認できないスクール(弥生町の中野インターナショナルスクール、上高田のファーストラーニング中野など)が含まれています。ファーストラーニングについては運営元の教室一覧にも中野は載っていません。移転や名称変更の可能性もありますので、まとめ記事の情報だけで判断せず、必ず公式サイトか電話で在籍状況を直接確認してください。
中野区で放課後に英語で過ごす——英語学童・アフタースクールという選択肢
ここまで読んで「区内に全日制のインターがないなら、せめて放課後だけでも英語の環境を」と考えた方へ。中野区は日中の全日制インターはゼロでも、放課後に英語で過ごせる場所は複数あります。ただ、この英語学童という選択肢は、費用の情報が驚くほど表に出ていません。ここでは公式サイトで確認できた事実だけを、料金を公開している施設・していない施設も分けて正直に並べ、そのうえでインターに毎日通わせる場合と、公立小学校に通いながら英語学童を組み合わせる場合の違いを、費用と英語の時間の両面から比べます。
中野区で公式に確認できた、放課後に英語で過ごせる場所
中野駅・中野坂上・野方・鷺ノ宮・新中野という区内の主要駅の徒歩圏で、2026年9月時点で公式サイトが確認できたものだけを挙げます。まとめサイトに名前が残っていても公式が確認できない施設は含めていません。
| 施設名 | 所在地・最寄駅 | 対象 | 週の利用形態・時間帯 | 月額料金の公開 |
|---|---|---|---|---|
| GLOBAL FIELD KIDS | 中野2-12-9/JR中野駅 徒歩3分 | 3〜12歳(アフターキンダー/アフタースクール) | 週の回数は公式サイトに記載なし/月〜金 14:00〜18:00(アフターキンダー)・15:00〜19:00(アフタースクール) | 非公開(要問い合わせ。公開されているのはお迎えサービスの徒歩500円・税抜/回〜のみ) |
| バイリンガルアート保育ルーム フェアリーテイル | 野方4-44-10(最寄駅は公式サイトに記載なし) | 幼稚園児〜小学生(アフタースクールの部) | 月〜金・週1日〜週5日/小学生クラス1は16:00〜18:00、クラス2は16:15〜18:15 | 公開:小学生 週1日18,169円・週2日33,759円・週3日46,738円・週4日57,138円・週5日64,938円 |
| Kids UP 鷺宮 | 鷺宮4-4-24 2F/西武新宿線・鷺ノ宮駅 徒歩2分 | 6〜12歳(ELEMENTARY/学童コース) | 週2〜5回/13:30〜18:30(最大20:30まで延長可・鷺宮教室の開室は11:00〜20:00) | 公開:月額39,900円〜(全教室共通のコースページ/別途 教材費・おやつ代) |
| Kids Duo 中野坂上 | 中央2-10-9/丸ノ内線・大江戸線 中野坂上駅 徒歩2分 | 小学1〜6年(小学生コース) | 週2回から/13:30〜19:30(最大20:30まで延長可) | 非公開(通学回数により変動。公式は各教室へ問い合わせと案内) |
| MLS 中野スタジオ ※預かりのある学童ではなく英会話教室 |
中野3-32-9/JR・東西線 中野駅 徒歩5分 | 生後4か月〜小学6年 | 週1回 80分×年40レッスン(小中学生クラス) | 公開:小中学生クラス12,840円/月+入会金16,500円+登録教材費13,200円/年〜 |
| WinBe 新中野校 ※預かりのある学童ではなく英会話教室 |
本町6-21-15/丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分 | 幼児(3歳〜)・小学生・中学生 | 公式の教室ページに記載なし(要問い合わせ) | 非公開(要問い合わせ) |
| バイリンガルアート保育ルーム Fairy Tale | 野方4-44-10/西武新宿線 野方駅 | 保育0〜6歳/アフタースクール3〜12歳 | 全日保育と放課後の習い事の2部制(アート×英語) | 非公開(公式サイトに金額の記載なし・要問い合わせ) |
表にして初めて見えるのは、公式サイトで月額を出しているのは6施設のうち3施設だけだという事実です。非公開なのは不誠実だからではなく、週の回数・コース・送迎の有無で金額が大きく動くからですが、比べる側にとっては厄介です。問い合わせるときは「週◯回・◯時から◯時まで・送迎あり」と条件をそろえたうえで、月額/入会金/教材費・おやつ代/送迎費/長期休みのプログラム費の5点を必ず聞いてください。この5点がそろわないと、施設同士は比較になりません。
インターに毎日通う場合と、公立小学校+英語学童を組み合わせる場合
ここからが、中野区の家庭がいちばん知りたいところだと思います。公式に公表されている金額と時間だけを使って、二つの道を並べてみます。全日制インターの側は、この記事の前半でも触れた杉並区荻窪のエベレスト・インターナショナルスクール・ジャパン(中央線で中野から通える、Grade 1〜10の月額授業料を公開している学校)を例にします。英語学童の側は、区内で唯一 小学生の月額を公開しているフェアリーテイルの数字を使います。
| 通わせ方 | 月あたりの費用(公開されている額) | 英語の場にいる時間(在室時間ベース) | 1時間あたり(当サイト試算) |
|---|---|---|---|
| 全日制インターに毎日 エベレスト・インターナショナルスクール・ジャパン Grade 1〜10 |
授業料 50,000円 別途 入学金50,000円 |
月〜金 9:00〜17:00=週40時間(月約173時間) | 約290円 |
| 公立小学校+英語学童 週2日 フェアリーテイル 小学生クラス |
33,759円 | 16:00〜18:00×週2=週4時間(月約17時間) | 約1,950円 |
| 公立小学校+英語学童 週5日 同上 |
64,938円 | 週10時間(月約43時間) | 約1,500円 |
| 公立小学校+中野区の学童クラブ 英語のプログラムではありません |
5,600円 おやつ代を含む |
0時間 | — |
この表がいちばん伝えたいのは、順位ではなく構造です。英語学童を週5日にすると月額64,938円。エベレストに毎日通う場合の月額授業料50,000円を上回ります。それでいて英語の場にいる時間は週10時間で、毎日通う場合のおよそ4分の1です。逆に週2日なら月33,759円と負担は軽くなりますが、英語の時間は週4時間まで縮み、1時間あたりの単価はむしろ上がります。
つまり英語学童は「安いかわりに短い」のではなく、「時間あたりの単価が高い」のです。これは施設が高すぎるという話ではありません。少人数に英語のスタッフを配置して数時間だけ預かるという放課後サービスの構造上、そうなるというだけのことです。だからこそ、判断の分かれ目は金額ではなく目的のほうにあります。英語の総量を積み上げたいのか、英語に触れ続ける習慣を切らしたくないのか。総量が目的なら区外の全日制やオンラインを、習慣が目的なら週2〜3日の英語学童を、と割り切ったほうが後悔は少なくなります。公立小学校と英語環境を並行させる考え方そのものについては、ダブルスクールとは?二つの学校に通う意味と、インターと日本の学校の併用ガイドもあわせてご覧ください。
試算の前提と注意点:1か月=4.33週として計算した概算です。在室時間は英語だけを話している時間ではなく、給食・移動・宿題の時間も含みます。入学金・教材費・おやつ代・送迎費・長期休みのプログラム費・給食費は含んでいません。学校や施設の休業期間も考慮していません。またエベレストの月額授業料は、都内の全日制インターとしては際立って手が届きやすい水準で、記事の前半で触れたとおり年間200万円台の学校もあります。金額はいずれも2026年9月時点で各校・各施設が公式サイトに掲載しているものです。実際の請求額は必ず各校・各施設にご確認ください。
中野区の学童クラブ・キッズ・プラザと、民間の英語学童は別のものです
もうひとつ、混同しやすいのが区の制度と民間の英語学童です。中野区が公式サイトで公表している内容を整理します。
- 学童クラブ:保護者の就労等の理由により、放課後に家庭で保護を受けられない児童が対象。中野区内にお住まいの小学生(4〜6年生は特に支援を必要とする場合)が利用できます。育成料は1か月5,600円(おやつ代を含む)。開設時間は月〜金が放課後〜19時、土曜と学校休業日は7時30分〜19時(いずれも区立の場合)。公設民営の区立学童クラブと、民設民営の民間学童クラブがあります
- キッズ・プラザ:小学校の校庭や体育館を活用して展開する事業で、区内在住・在学の小学生が対象。保護者による登録(無料)で利用でき、放課後から18時まで(学校休業日は8時30分から18時まで)。日曜・祝日・年末年始は休業。現在14施設が運営されています
どちらも中野区の事業であり、英語のプログラムではありません。この記事で紹介した英語学童は、区の制度とはまったく別に申し込む民間サービスです。そして両方を使うことはできます——Kids Duoは公式のよくある質問で「公立の学童保育に通っていても利用できます」「公立の学童保育と併用して通われている方も多いです」と明記しています。
現実的な組み立て方は、二通りに絞られます。就労要件を満たすなら区の学童クラブ(月5,600円)を軸にして、週2〜3日だけ英語学童に振り替える。就労要件を満たさない、あるいは19時を超える預かりが必要なら、英語学童を主軸にして考える。なお中野区の区立学童クラブは、令和8年度の第1期申請受付が前年の11月から始まっています。英語学童の見学と、区の学童クラブの申請時期は、同じ秋にまとめて動くと迷いが減ります。
出典:中野区公式サイト 学童クラブ/キッズ・プラザ、各施設の公式サイト(フェアリーテイル アフタースクールの部/Kids UP 学童コース/Kids Duo 小学生コース/GLOBAL FIELD KIDS 入学案内/MLS 料金/エベレスト・インターナショナルスクール・ジャパン Fee Structure)。いずれも2026年9月時点。
インターではないけれど——中野区にある全日制マイクロスクールという選択肢
中野区の家庭にあまり知られていない選択肢があります。中野駅から徒歩圏の中野区中野1-62-10にある東京コミュニティスクール(TCS)です。ここはインターナショナルスクールではなく、日本語をベースにした小学1年から6年までの全日制マイクロスクールですが、実体験からの探究をカリキュラムの中心に据え、異年齢の少人数グループで学ぶという、日本の一般的な小学校とはまったく違う設計をしています。3〜5歳向けのプレ初等部もあります。
「英語で学ぶこと」と「自分の頭で問いを立てて学ぶこと」は、本来は別のものです。インターを探し始めた理由が前者ではなく後者——つまり点数で並べられない学び方を探していたのだと気づく方は少なくありません。中野区にこうした学校があるという事実は、選択肢の幅をひとつ広げてくれます。費用や入学条件は年度で変わるため、必ず公式サイトでご確認ください。公式サイトはこちら
中野区で見つからないとき——杉並区・新宿区・練馬区へ広げる前にすること
6歳以降の受け皿を区内で探しても答えが出ない以上、中野区の家庭はほぼ全員が区外に目を向けることになります。ただ、その前に通学時間を6年分で計算してみてください。片道30分なら往復1時間。登校日を年間およそ180日とすると年間180時間、小学校6年間で1,000時間を超えます。中野区は都心に近いぶんこの数字が小さく収まる区ですが、低学年のうちはスクールバスの有無が決定的になる点は変わりません。
そのうえで、中野区から現実的に射程に入るエリアを挙げます。まず杉並区。中央線で数駅の荻窪にあるエベレスト・インターナショナルスクール・ジャパンは、ナーサリーからGrade 12までを一貫して提供し、Grade 1〜10の月額授業料は5万円(別途 入学金5万円・教材費など)。年間60万円台という水準は、都内の全日制インターとしては際立って手が届きやすい選択肢です。阿佐ヶ谷にも校舎があり、中野区北部からも通えます。区内の他の園も含めて杉並区のインターナショナルスクールにまとめています。
次に新宿区。中野から東西線・中央線・大江戸線でつながる新宿区には、幼稚園から高校まで通える東京早稲田インターナショナルクリスチャンスクール(年間約105万〜145万円)や、小中高一貫で米国の卒業資格も取得できる四谷インターナショナルスクールがあります。小学生以上の全日制を探すなら、中野区民にとって最も現実的な通学圏と言ってよいでしょう。詳しくは新宿区のインターナショナルスクールをご覧ください。
そして練馬区。アオバジャパン中野キャンパスからの進学先となる光が丘キャンパス(K3〜Grade 9、年間約233万〜286万円)があります。中野区北部からは大江戸線や西武新宿線+バスでの通学になるため、実際の所要時間を朝の時間帯に一度試しておくことをおすすめします。練馬区のインターナショナルスクールもあわせてどうぞ。区の枠を外して全体から比べたい方は、東京全体のインターナショナルスクールはこちらが出発点になります。
比較でわかる、わが家に合う選び方
学校を並べても、「結局どう選べば?」と迷うのが正直なところだと思います。中野区の選択肢は、①区内のプリスクール・英語学童、②区外の全日制インター、③通学しないオンライン国際校という3タイプで考えると整理しやすくなります。下の表は、費用・通学の負担・6歳以降の継続性などの観点で、それぞれの傾向を正直に示したものです。

区内のプリスクール・英語学童は、徒歩や自転車で通える気軽さが最大の強みで、無償化や送迎の対象になるケースもあります。一方で日中の学びは日本の学校が担うため、英語の総量には限りがあります。区外の全日制インターは、英語で教科を学ぶ本格的な環境が手に入る代わりに、通学と学費という2つのコストがのしかかります。そして、中野区のように区内に全日制がない地域でこそ意味を持つのが3つ目の道です。通学時間ゼロで世界とつながるオンラインなら、住む場所や毎朝の乗り換えに学びが左右されません。学費の負担感そのものに迷いがある方には、インターナショナルスクールは高すぎる?という記事も判断材料になるはずです。

中野区だけで判断せず、他都市の相場と見比べたい方へ:インターナショナルスクールの学費データベース(都市別の相場・内訳と無償化の現実)で、国内・アジア主要都市16校の年間授業料を出典付きで一覧にしています。
学費や通学が壁なら——「オンライン」という第8の選択肢
中野区は、新宿までの近さ、商店街の活気、地下鉄と西武線が交差する交通の良さまで、日々の暮らしにとても恵まれた街です。それでも、小学生以上が日中を英語で過ごせる全日制が区内に1校もないこと、区外を選べば通学と学費の負担が同時に増えること——これらが現実の壁になる家庭は少なくありません。「国際的な学びを受けさせたいけれど、この負担が何年も続くのは……」と迷うなら、通学を前提としないオンライン・インターナショナルスクールという、もうひとつの道があります。
私たちNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は、2027年9月に開校予定のオンライン・インターナショナルスクールです。運営は、日本で1000名以上が在籍するオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を手がける株式会社NIJIN。テストの点数で子どもを並べない「脱偏差値」の考え方のもと、少人数の対話を中心に「自分と世界を、好きになる」学びを目指します。対象はアジア・オセアニアの6〜18歳で、住む場所を選びません。日本語の支えを前提に、少しずつ英語に触れられる設計です。学費は対面インターのおよそ5分の1を目指しています。
正直にお伝えすると、NGAはまだ開校前で、実績はこれからです。校庭やプールでの対面の体験は、通学型の学校と同じようには提供できません。それでも、毎朝の乗り換えを家族の生活から外し、費用を抑えて世界とつながる学びは、中野区で選択肢を比べているあなたにとって、検討する価値のある一つの道だと考えています。
よくある質問
Q. 中野区のインターナショナルスクールは何歳から入れますか?
A. 未就学であれば早い園で生後6か月から。フェアリーテイルが0歳6か月から、アオバジャパン中野キャンパスが1歳半(K2)から、GLOBAL FIELD KIDSが2歳から受け入れています。Kids UP鷺宮とKids Duo中野坂上は3歳からで、こちらは小学6年まで続けられます。まずはお子さんの年齢で受け入れ可能なスクールを絞り込むのが第一歩です。
Q. 中野区で小学生以上が通えるインターはありますか? 日本語のサポートは?
A. 日中ずっと英語で学ぶ全日制インターは、2026年8月時点で中野区内にはありません。小学生以上の選択肢は、①放課後の英語学童(区内4校)、②杉並区・新宿区・練馬区の全日制インターへ通学、③オンライン、の3つになります。日本語のサポートは学校ごとに時間数も方針も大きく違うため、入学前に必ず確認を。英語環境が長くなるほど日本語が心配になるご家庭には、姉妹サービスのともだちじゃぱん(NIJIN運営・子ども向け日本語オンライン)もおすすめです。
Q. 途中からの編入はできますか? 時期はいつがいいですか?
A. 多くの学校で編入枠はありますが、中野区のように区内の校数が少ないエリアでは、区外の学校に空きが出るかどうかが大きな変数になります。募集は年度替わり(4月または8〜9月)に合わせたものが中心で、英語力の確認テストや面接が課される場合もあります。アオバジャパン中野キャンパスの2027年4月・8月入学は2026年9月1日から出願受付が始まると案内されているように、1年ほど前から動くのが現実的です。気になる学校には早めに問い合わせ、説明会やオープンハウスに足を運んでおくと安心です。
迷う時間も、お子さんを想う時間です
学校選びに「正解」はありません。中野区のように区内の選択肢が限られ、6歳で受け皿が途切れる区では、なおさら「どれが一番いいか」より「わが家が何年続けられるか」が問われます。学費も、毎朝の乗り換えも、お子さんの体力も——どれも家庭ごとに事情が違います。だからこそ、あなたが今こうして迷っている時間そのものが、お子さんの未来を真剣に想っている証拠です。焦らず、まずは2〜3校を実際に見学し、できれば通学時間帯の電車にも乗ってみてください。そのうえで「通学以外の道」も知っておきたいと思われたら、私たちの開校情報もそっと候補に入れていただけたら嬉しいです。
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