「私立 教員 転職」——そう検索したとき、最初にぶつかるのは求人の少なさではなく、比べるための共通の物差しがないことではないでしょうか。私立学校では給与も評価も休暇の運用も、学校法人ごとに就業規則・給与規程が異なります。同じ免許で同じように授業をしていても、隣の学校の条件は外からは見えません。この記事は、公立とは違う私立固有の事情を4つに絞ります。①法人ごとに規程が違う、②異動がなく学校とキャリアが一体になる、③建学の精神や入試広報という公立にない仕事がある、④専任と非常勤で見通しが変わる。
逆に、一般的な転職ノウハウ(棚卸しや軸のつくり方、年代別の考え方)は教員の転職で後悔しないためにと教員のセカンドキャリアに譲ります。最後に、2027年9月に開校するオンライン国際学校の創業メンバー(完全リモート・報酬モデルとレンジの例の公開で月25〜30万円から月95〜114万円のレンジ)という選択肢を、押し付けずにご紹介します。私立で学校運営の内側を見てきた経験は、学校を「創る」側でこそ強く効くからです。
私立学校の教員の転職が、公立と違う4つの事情
私立の悩みは、教員共通の多忙ややりがいの話だけではありません。意思決定の材料の集め方が、構造から違うのです。

ひとつめは規程が学校法人ごとに違うこと。公立教員の給与は公的なルールで定められ外からも参照できますが、私立は各法人が就業規則・給与規程・退職金規程を定めており、内容は法人ごとに異なります。つまり「私立教員の平均はいくら」という一般論を判断材料にしにくいのです。
ふたつめは異動がないこと。公立なら数年で勤務校が変わり、人間関係も校風もリセットされます。私立には基本的にその仕組みがなく、カリキュラムや行事を年単位で育てられる一方、キャリアが学校そのものと一体になります。裏を返せば、環境や方針が合わないと感じたとき、変える手段が「転職」しか残らない。公立なら「異動を待つ」で済むことが、私立では最初から転職の検討になりやすいのです。
みっつめは建学の精神と、入試広報という公立にない仕事。学校説明会、パンフレットやWebの制作、塾訪問、SNS発信、入試の設計と運営——つまり生徒募集そのものに教員が当事者として関わります。負荷である一方、あなたは授業をしながら学校の経営の一部を担ってきたのです。よっつめは専任・常勤講師・非常勤という契約形態の差。同じ職員室にいても、契約が違えば給与も更新もキャリアの見通しも変わります。
「私立 学校 教員 転職」の第一歩——先に確認したい3つの書類
動く前にやるべきは、求人サイトを開くことではなく手元の3つの書面を読み直すことです。なお以下は学校法人ごとに規程が異なり、制度も改正されることがあります。必ず最新の規程と公的機関の公式情報をご確認ください。
1. 就業規則。勤務時間、休暇、年度途中の退職の取り決め、申し出の時期など。教員の退職は年度の区切りと結びつきやすく、いつ、誰に、どの順で伝えるかで次の職場への移り方まで変わります。感情ではなく手続きとして把握しておくことです。
2. 給与規程・退職金規程。昇給の仕方、手当、賞与、退職金の算定方法。ここは特に法人差が大きく、ネット上の平均値では代用できません。私学の教職員が加入する共済制度も、給付は制度の定めによるうえ改正されうるため、この記事では金額を断定しません。学校の事務局や所管の公式サイトの最新情報で必ずご確認ください。
3. 雇用契約書。専任か、常勤講師か、非常勤か。期間の定めはあるか。更新の判断はどうなっているか。ここが曖昧だと「探すべきか、待つべきか」が決められません。3つを読み終えて、そこで初めて求人を見る。逆の順番だと見栄えに振り回されます。
NIJIN GLOBAL ACADEMYの創業メンバー募集を見る →——報酬モデルとレンジの例を公開しているので、法人ごとに条件が見えにくい状態とは逆に、金額のレンジを先に確かめてから考えられます。
私立高校・私立学校で見てきた「運営の内側」は、学校を創る側で効く
説明会の台本を書き、志願者数の推移を見て翌年の打ち手を相談し、行事を学校の看板として育ててきた——その経験を、ご本人は「授業以外の雑務」と呼びます。けれど外から見れば、それは広報、マーケティング、商品設計、組織運営そのもの。学校がどう存続し、選ばれ、成り立つのかを内側から見てきた教員は多くありません。私立にしかない負荷は、私立にしかない資産です。
その資産がそのまま効く場所が、学校を「創る」側です。私たち NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)は2027年9月開校のオンライン国際学校で、いま創業メンバーを募集しています。教えることと事業運営を同じ人が兼ねる設計です。

表のとおり、創業メンバーが全方位で優れているわけではありません。長い歴史と卒業生を持つ私立学校の基盤は、開校前の私たちがこれから積み上げるものです。そのうえで、第一に報酬モデルとレンジの例の公開。職種別のテーブルを公表し、複線的な収入として月25〜30万円から月95〜114万円のレンジを示しています(金額は事業計画に基づく試算で、報酬テーブル自体は面談時に全公開されます)。法人ごとに規程が違って比較しづらい私立の構造とは、ちょうど逆の考え方です。相場観はインターの学費データベースも物差しになります。あわせて、インターナショナルスクールの学費はなぜ高いのか(相場の内訳と、対面の約1/5に下げる方法)で、費用の構造そのものを分解しています。
第二に完全リモート。「世界中を旅しながら働く」ことを前提に設計され、通勤も勤務地の縛りもありません。通勤と土日の学校行事に使ってきた時間を、家族や自分の学びに戻したい——そう考えてきた先生には、働き方そのものの組み替えになります。第三に5つの働き方。パートからフルまで選べ、教える以外にマーケティング・Web・事業提携・HRも担えます。入試広報で学校の魅力を言語化してきた人なら、その延長に自分の役割を置けます。
求められるのは英語CEFR B2+目安と、ゼロから創ることを楽しめる姿勢。掲げるのは脱偏差値——点数で子どもを並べない学びで、教育観は私たちの学びのかたちにまとめています。建学の精神という言葉の重みを知る先生には、理念から学校を立ち上げる意味が誰よりも早く伝わるはずです。
私立の教員が次の一歩を踏み出す3ステップ

まず契約と規程を確認する。専任か講師か、期間の定めはあるか、退職の申し出はいつまでか。前章の3つの書類を手元に置くところからです。次に学校運営で担ってきた仕事を書き出す。説明会の企画と登壇、パンフレットやWebの制作、志願者数を見ての改善、行事の運営、カリキュラムの設計。関わった人数・年数・規模の数字を添えると、伝わり方が変わります。最後に辞めずに小さく試す。NGAの選考は書類、グループ面接、NIJIN Academyでのインターン、最終プレゼンという流れで(応募はGoogleフォームから)、飛び込む前に「試してから決める」ことができます。
よくある質問
私立の教員の転職に、転職エージェントは使ったほうがいいですか?
使い方次第です。教育業界に強い転職エージェントや私学の求人を扱うサービスは存在し、在職中で直接やりとりしにくいときには助けになります。ただし条件は学校法人ごとに異なります。エージェント経由でも、最終的には就業規則・給与規程・雇用契約書をご自身の目で確認してください。
私立高校の教員です。別の私立高校へ移るのと、学校の外へ出るのはどちらが現実的ですか?
分かれ目は、変えたいのが「学校」なのか「働き方」なのかです。教科や部活動の環境、生徒層、通勤が合わないだけなら、私立から私立への転職で解決することがあります。一方、勤務地に縛られること自体を変えたいなら、学校を変えても同じ悩みが繰り返されがちです。
私立から公立、あるいは公立から私立へ移ることはできますか?
教員免許は共通ですが採用の仕組みが違います。公立は各自治体の教育委員会が実施する採用選考、私立は各学校法人による採用が基本です。区分も要件も自治体・法人ごとに異なり、年度によって変わることもあります。必ず最新の募集要項をご確認ください。
退職金や私学の共済制度が不安です。どう調べればいいですか?
この記事では金額や給付内容を断定しません。退職金は学校法人ごとに規程が異なり、共済制度も制度の定めに基づくうえ改正されることがあるためです。まず学校の事務局に退職金規程を確認し、共済制度は所管の公式サイトで最新情報をご覧ください。数字は必ず一次情報で。
NGAは開校が2027年9月ですよね。今から応募して意味はありますか?
はい。開校前の今だからこそ、学びの中身や学校のかたちから一緒に設計に関われます。いつか海外や別の国から働いてみたいと考えてきた方にも、完全リモートの設計は現実的な選択肢になります。
学校を支えてきた人は、学校を創れる。
私立学校の先生の悩みは、待遇の一言では説明できません。規程が学校ごとにしかなく、異動という選択肢もなく、授業をしながら学校の存続そのものを背負ってきた。けれどその重さこそが、あなたを「学校がどう成り立つかを知っている教員」にしました。それは外へ出ても、創る側へ回っても消えない財産です。規程を確かめ、担ってきた仕事を書き出し、小さく試す。その一歩ずつが、教える喜びを手放さないまま次の景色へ連れていってくれます。
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