教員の年収は年齢でどう上がるか——20代・30代・40代・50代の実額と、校種別の差

「教員の年収は年齢でどう上がるか 20代・30代・40代・50代の実額」と書かれた採用記事のキービジュアル

「教員 年収 年齢別」で知りたいのは、自分の年齢で今いくらで、この先どこまで伸びるのか、という一点だと思います。先に正直にお伝えします。年齢別の教員の年収を一覧にした公的統計はありません。ただし公立学校の教員には給料表があるので、年齢ごとの本俸は自分で引けます。東京都の教育職給料表(令和8年4月1日現在)で大学卒の教諭をたどると、22歳の採用時が2級9号給=25万9,300円、32歳が2級49号給=32万300円、42歳が2級89号給=36万2,700円、52歳が2級129号給=37万8,300円です。

全国の位置も置きます。総務省「令和7年地方公務員給与実態調査」では、小・中学校教育職の平均給料月額36万4,069円・平均給与月額42万4,411円・平均年齢41.3歳(令和7年4月1日現在)。この記事は①年代別の実額、②その額が「級と号給」でどう決まるか、③校種の差、④額面と手取りの違い、の順で扱います。まとめサイトの推定値は使わず、公的資料の実額と、計算式を開いた推計だけを置きます。

年齢(大学卒・標準昇給の場合) 級・号給 給料月額(本俸) 直前の10年での伸び
22歳・採用時(20代前半) 2級9号給 25万9,300円
32歳・10年目(30代前半) 2級49号給 32万300円 +6万1,000円
42歳・20年目(40代前半) 2級89号給 36万2,700円 +4万2,400円
52歳・30年目(50代前半) 2級129号給 37万8,300円 +1万5,600円
教諭のまま到達しうる上限 2級177号給(最高号給) 39万3,000円

出典:東京都人事委員会「東京都職員給料表」教育職給料表(令和8年4月1日現在)。大学卒で採用され、標準の年4号給ずつ昇給し2級のまま推移した場合の給料月額(本俸)で、諸手当・期末勤勉手当・教職調整額は含みません。金額も昇給号給数も自治体により異なります

年齢と金額の対応は「標準どおり進んだ場合」のおおよその目安です。それでも骨格は今日引けます。

目次

20代・30代・40代・50代——年収の伸びは、年代が上がるほど小さくなる

20代は出発点が決まる時期です。東京都の初任給基準では大学卒=2級9号給(25万9,300円)、短期大学卒=2級1号給(24万1,600円)。ここに前歴加算が効きます。東京都の規則では換算した経験年数の月数を3で除した数の号給を加えられるとされ、単純に言えばおおむね3か月の経験が1号給。講師経験や民間での職歴が丸ごとゼロ扱いになるとは限りません。

30代がいちばん動く10年です。22歳から32歳までの本俸の伸びは6万1,000円。加えてこの年代からが現実味を帯びます(東京都の主任教諭は3級で、3級1号給は29万6,600円)。

40代は伸び幅が4万2,400円へ減速します。号給の刻みは等間隔でも、上へ行くほど1号給あたりの金額が小さくなる設計だからです。代わりに主幹教諭・指導教諭の4級(最高46万4,300円)という別の軸が開きます。

50代の伸びは1万5,600円。ここで多くの方が「天井が見える」感覚を持ちます。教諭のままの上限は2級177号給の39万3,000円、教育職給料表全体の最高額は校長6級の53万5,600円です。

この金額が年齢と自治体で先に決まっていることは、生活の見通しが立つ公立の明確な強みです。同時に、決まり方そのものは選べません。同じ「先に金額がわかる」でも、年齢ではなく役割で決まる設計もあります。NIJIN GLOBAL ACADEMYの創業メンバー募集を見る →——募集ページには5つの働き方モデルと報酬レンジの例が置かれています(担任中心のモデルで合計月25〜30万円、規模が育った例で月95〜114万円)。ただしこれは事業計画に基づく試算であって確定額を保証するものではなく、報酬テーブル自体は面談時に全公開される——そこは給料表とは違う点です。上の表で自分の10年後を計算したうえで、キャリアを高めたい方には並べて比べる材料になるはずです。

なぜ年齢で上がるのか——「級」と「号給」という2つの軸

教員の年収が年齢で上がる仕組みを3枚のカードで整理した図。縦の号給は経験年数で年1回・標準4号給進む・横の級は職層で選考を経て移る・表の外の教職調整額や地域手当が上乗せされる
年齢そのものが給与を決めているわけではありません。縦の号給(経験年数)と横の級(職層)、そして表の外の手当。この3つの合成が「年代別の年収」の正体です。

縦の号給——年に1回、標準で4号給進む

号給は経験の積み上がりです。東京都の規則では昇給日は毎年4月1日、昇給する号給数は人事評価に基づき中位の職員を標準として4号給、範囲は0号給から6号給まで。「年齢とともに上がる」の正体はこれで、厳密には年齢ではなく経験年数と評価で動いています。

横の級——職層が変わると列そのものが移る

級は職責です。東京都の教育職員では教諭が2級、主任教諭が3級、主幹教諭・指導教諭が4級、副校長が5級、校長が6級。号給は待てば進み、級は選考を受けて移ります。この二つを分けて見るのが読み方の基本で、表の引き方は教員の給料表の見方で詳しく整理しています。

表の外の上乗せ——教職調整額と地域手当

給料表に載っているのは本俸だけです。教職調整額は給特法の本則が給料月額の10%で、経過措置により2026年は5%、以後段階的に引き上げられます(管理職は対象外)。地域手当は勤務地で変わり、東京都では区部・多摩地域等が20/100、島しょ地域が10/100。同じ年齢・同じ号給でも支給額が変わるのはこのためです。

校種で差はあるのか——小・中・高・校長の実額

文部科学省「学校教員統計調査」令和7年度(中間報告)の本務教員の平均給料月額は、小学校33万6,600円/中学校34万4,500円/高等学校35万9,300円。校種の差は月に2万円前後です。

一方、職名別(令和4年度確定値・国公私立計)は小学校で教諭30万8,200円・教頭42万6,300円・校長44万7,500円、高等学校で校長48万7,200円・教頭44万5,700円・教諭35万1,500円。校種の差より、職名(級)の差のほうがはるかに大きい。年代別の年収を左右する主因は、どの校種にいるかではなく、どの級にいるかです。校種ごとの内訳は小学校教員の年収、管理職の実額は校長・副校長・教頭の年収で扱っています。

年収に直すといくらか——そして額面と手取りは違う

ここまではすべて月額の本俸です。年収に直す計算式を開きます。総務省の平均給与月額42万4,411円×12か月=509万2,932円。期末・勤勉手当は36万4,069円×4.65月=169万2,921円(4.65月は人事院の令和7年勧告による国家公務員の年間支給月数)。合計でおよそ679万円です。

限界も書きます。①期末勤勉手当の算定基礎は実際には給料月額+地域手当・扶養手当等なので、この計算は過小です。②4.65月は国家公務員の値で、公立教員は自治体ごとに違います(東京都は4.90月)。③平均年齢41.3歳の全国平均であり、特定の年齢の年収ではありません

そして、ここに出てくる金額はすべて額面です。手取りは社会保険料と所得税・住民税を引いた後の金額で、扶養の有無や自治体で変わるため一律には言えません。額面と手取りを混ぜない——これだけで見通しは正確になります。

第三の働き方——年齢ではなく、役割で収入が決まる設計

公立学校の教員・私立学校の教員・オンライン国際学校の創業メンバーの3つを、応募前に報酬レンジの例が見られる・年齢や勤続年数で自動的に上がる・教える以外の役割で収入を増やせる・働く場所を自由に選べる・安定した実績と基盤がある の5観点で比較した表
優劣の比較ではありません。年齢とともに着実に上がる仕組みは公立の確かな強みで、開校前の創業メンバーにはそれがありません。強みの置き場所が違うだけです。

オンラインインターナショナルスクールのNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)が2027年9月の開校に向けて募集している創業メンバーは、給料表とちょうど裏返しの構造です。募集ページに置かれているのは確定した給料表ではなく、5つの働き方モデルと報酬レンジの例(担任中心のモデルで合計月25〜30万円、規模が育った例で月95〜114万円/いずれも事業計画に基づく試算で、報酬テーブルは面談時に全公開)。伸び方も号給ではなく担う役割で決まります。教えることに加えマーケティング・Web・事業提携・HRなど5つの働き方から選べ、収入の柱を複線化できます。加えて完全リモートで、勤務地によって条件が変わる発想自体がありません。

正直に言えば万能ではありません。年齢や勤続年数で自動的に上がる仕組みはなく、開校前ゆえ安定した実績もこれから積む段階です。伸びが鈍ったと感じている方に、いきなり辞めることをすすめる気もありません。ただ、教える情熱は手放さずに、働く場所と収入の決まり方だけを変える——そういう選択肢が現実にあることは、知っておいて損はないと思います。

自分の年齢の年収を正確に知る3ステップ

自分の年齢の教員年収を正確に知る3ステップの図。明細と辞令で自分の級と号給を特定する・自治体の給料表で10年後と最高号給を引く・手当と賞与を足して年収に直す
他人の年代別平均を探すより、自分の級と号給を特定するほうが早く正確です。平均はあなたの数字ではありません。

まず自分の級と号給を特定する。給与明細か昇給時の辞令に「2級49号給」のように記載されています。次に自治体の給料表を引く——各人事委員会のサイトに最新版があります。今の号給から「年数×4号給」ぶん進めれば将来の本俸、最高号給を見れば上限が読めます。最後に年収に直す。本俸に教職調整額・地域手当等を足し、自治体の期末勤勉手当の月数ぶんを加えます。

よくある質問

教員の年収は年齢別に公表されていますか?

年齢別の年収を一覧にした公的統計は確認できません。総務省「地方公務員給与実態調査」が示すのは平均給料月額と平均年齢(小・中学校教育職で41.3歳)で、全体の平均値です。年齢別に知りたい場合は、自治体の給料表と昇給規則から引くのが最も確実です。

20代の教員の年収はどのくらいですか?

東京都の例では大学卒の採用時が2級9号給=25万9,300円(本俸)。ここに教職調整額・地域手当等と期末勤勉手当が加わります。20代後半は22歳時と32歳時(32万300円)の間を、標準で年4号給ずつ進んだ位置とおおよそ考えられます。

30歳・40歳で年収がいくらなら平均的ですか?

年齢別の平均年収という公的な物差しがないため、断定できません。比べる相手は他人の平均ではなく自分の自治体の給料表です。同じ年齢でも前歴加算・昇給号給数・級・地域手当で差が出ます。

自治体によってどのくらい違いますか?

給料表そのものが自治体ごとに定められ、地域手当の割合も勤務地で変わります(東京都では区部等20/100、島しょ地域10/100)。期末勤勉手当の月数も条例で決まります(東京都は4.90月、国家公務員は4.65月)。

平均年齢の数字ではなく、あなたの数字を持つ

「教員 年収 年齢別」と検索したあなたは、感情ではなく数字でキャリアを考えようとしているのだと思います。その姿勢はとても健全です。年代別の平均を探すより、給料表を一度引いてしまうほうが早い。自分の10年後が具体的な金額になったとき、人によっては安心が残り、人によってはもう一本の柱がほしいという気持ちが残ります。どちらも正しい反応です。後者にも、道はちゃんとあります。

出典

  • 総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果等の概要」:soumu.go.jp
  • 文部科学省「学校教員統計調査」(令和7年度中間報告・令和4年度確定値):mext.go.jp
  • 東京都人事委員会「東京都職員給料表」教育職給料表(令和8年4月1日現在):saiyou.metro.tokyo.lg.jp
  • 東京都「学校職員の初任給、昇格及び昇給等に関する規則」:reiki.metro.tokyo.lg.jp
  • 人事院「令和7年人事院勧告」:jinji.go.jp

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