「校長 年収」と検索したあなたが知りたいのは、制度の解説ではなく実額でしょう。先に出します。文部科学省「学校教員統計調査」令和4年度(確定値)によると、小学校の校長の平均給料月額は447,500円、教頭は426,300円、教諭は308,200円(国公私立計・令和4年10月1日現在)。校長と教諭の差は月に約13万9,000円。ただしこの額は本俸のみで、諸手当も期末勤勉手当(ボーナス)も含みません。
この記事は、①校種×職名の実額一覧、②年収に直した推計と計算式、③校長・副校長・教頭は教職調整額の対象外だという制度、④管理職の席は数も就く時期も選べない構造、を順に扱います。
| 校種 | 校長の平均給料月額 | 教頭の平均給料月額 |
|---|---|---|
| 小学校 | 447,500円(令和4年度) | 426,300円(令和4年度) |
| 中学校 | 445,900円(令和4年度) | 428,100円(令和4年度) |
| 高等学校 | 487,200円(令和4年度) | 445,700円(令和4年度) |
※文部科学省「学校教員統計調査」令和4年度(確定値)第25表・第36表・第57表。国公私立計・令和4年10月1日現在の本俸額で、諸手当および調整額は含みません。
この数字がどう決まり、年収に直すといくらになるのかを、以下で分解します。
校種×職名の一覧——校長・副校長・教頭は実際いくらか
職名別の平均給料月額は校種ごとに公表されています。教諭まで並べると、管理職の位置がはっきりします。
| 校種 | 校長 | 副校長 | 教頭 | 主幹教諭 | 教諭 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小学校 | 447,500円 | 440,200円 | 426,300円 | 402,000円 | 308,200円 |
| 中学校 | 445,900円 | 435,800円 | 428,100円 | 402,600円 | 324,700円 |
| 高等学校 | 487,200円 | 442,100円 | 445,700円 | 411,100円 | 351,500円 |
| 特別支援学校 | 470,400円 | 451,900円 | 446,600円 | 414,200円 | 329,800円 |
※出典は上表と同じ(特別支援学校は第77表)。いずれも本俸額で、諸手当・調整額を含みません。
注意が2つ。1つ目は、職名別の最新の公表値が令和4年度(2022年度)だということ。令和7年度の調査は中間報告までで、職名別の給料月額表は収録されていません。2つ目は、その後の水準は上がっていること(東京都人事委員会は令和7年10月の勧告で給料表の平均改定率3.4%)。上の表は職名どうしの相対関係を読むためのもので、いまの実額はこれより高いと考えるのが正確です。
教諭との差は、本俸だけで月10万〜14万円
校長と教諭の差は小学校139,300円、中学校121,200円、高等学校135,700円。教頭と教諭では小学校118,100円、中学校103,400円です。12か月分なら本俸だけで年124万〜167万円の差。期末勤勉手当にも反映されますが、算定基礎は給料月額だけではないため額は断定しません。
校種別・年齢別の一般教諭は教員の年収はいくら?、インターの水準はインター教員の給料・年収へ。

なぜ高校の校長がいちばん高いのか——副校長と教頭の順序も一定ではない
高等学校の校長487,200円が校種のなかで最も高く、小中の校長より4万円ほど上です。校種の優劣ではなく、適用される教育職給料表の級構成が違うためです。副校長と教頭の順序も一様ではなく、小学校では副校長440,200円が教頭426,300円を上回る一方、高等学校では教頭445,700円が副校長442,100円を上回ります。どの職に何級を当てるかは自治体で異なり、一般化はできません。
校長・副校長・教頭には、教職調整額がつかない
収入の設計に直結するのに見落とされがちな制度です。公立学校の教員には時間外勤務手当が支給されず、代わりに教職調整額が給料月額に上乗せされます(給特法第3条)。率は段階的に引き上げられ、2026年1月から5%、以降は毎年1ポイントずつ上がって2031年1月に本則の10%です(切替は年度ではなく暦年)。
ただし校長・副校長・教頭はこの対象外です。10%へ向かう引上げは、管理職の給料には直接乗りません。代わりに管理職手当という別の仕組みがありますが、額は自治体の条例ごとに異なり、全国を通じた公表値を確認できなかったため本記事では額を示しません。志望自治体の給与条例でご確認ください。
時間の側も。文部科学省「教員勤務実態調査」(令和4年度・確定値)の平日1日あたりの在校等時間は、小学校で校長10時間23分、副校長・教頭11時間45分、教諭10時間45分。中学校でも副校長・教頭は11時間42分でした。在校等時間は法的な労働時間の定義とは異なりますが、金額と時間の両方を見る材料になります。
年収に直すといくらか——推計と、その先の現実
公的統計に「教員の年収」はない
教員の年収を直接集計した公的統計はなく、公表されているのは月額だけです。そこで総務省「令和7年地方公務員給与実態調査」(令和7年4月1日現在)と人事院「令和7年人事院勧告」の支給月数から推計します。
・小・中学校教育職:平均給与月額424,411円×12か月=5,092,932円。期末・勤勉手当は平均給料月額364,069円×4.65月=1,692,921円。合計約679万円。
・高等学校教育職:平均給与月額442,668円×12か月=5,312,016円。期末・勤勉手当は378,305円×4.65月=1,759,118円。合計約707万円。
これは推計で、実額の保証ではありません。期末勤勉手当の算定基礎は地域手当・役職段階別加算等も含むため、この計算はむしろ過小です。また平均年齢41.3歳/44.5歳の全国平均で、管理職だけの値ではありません。職名別の差を踏まえれば校長・教頭はこれより高い側と読めます。
ボーナスの月数は自治体ごとに違う
推計の4.65月は国家公務員の値(令和7年人事院勧告)。公立学校の教員は地方公務員で、月数は各自治体の勧告と条例次第です(東京都は令和7年勧告で4.85月から4.90月へ)。
「校長 年収 1000万」は届くのか
断定はしません。構造としては、上の推計(約679万〜707万円)に、校長と教諭の本俸差(月10万〜14万円)、管理職手当、自治体ごとの水準差が積み上がります。給料表の最高号給・級構成・地域手当の規定を並べれば、自分の条件で計算できます。
席の数も、就く時期も、自分では選べない
管理職ルートは収入を上げる確かな道です。ただし誰もが、望んだ時期に進めるわけではありません。校長・教頭は各学校に置かれる職である一方、総務省の同調査による小・中学校教育職の職員数は605,911人。この母数に対して席が構造的に限られることは、数えるまでもありません。昇任は本人の希望だけで決まらず、選考と人事の巡り合わせにも左右されます。金額は上がる。けれど時期は選べないのです。
だから収入を増やす方向は、もう一つあります。級を上げるのではなく、役割を増やす方向です。教える力に、作る力・伝える力・つなぐ力のどれかを掛ければ、柱は二本になります。NIJIN GLOBAL ACADEMYの創業メンバー募集を見る →——5つの働き方モデルと報酬レンジの例を公開しており、複線収入として月25〜30万円から月95〜114万円を応募前に確認できます。キャリアを高めたいと願うことは、教育への情熱と矛盾しません。昇任の順番を待つ以外の道を、金額の目安を見てから比べられます。
第三の働き方——級を上げるかわりに、役割を増やす

オンラインインターナショナルスクールのNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)が2027年9月の開校に向けて募集する創業メンバーは、金額の不透明さに正面から向き合っています。5つの働き方モデルと報酬レンジの例を公開し、複線収入として月25〜30万円から月95〜114万円のレンジを示しています(金額は事業計画に基づく試算で、報酬テーブル自体は面談時に全公開されます)。教えることに加え、marketing・web・事業提携・HRなど5つの働き方から関わり方を選べます。
加えて完全リモート。求めるのは英語CEFR B2+目安と、ゼロから創ることを楽しめる姿勢です。もちろん万能ではなく、年数で自動的に上がる安心はなく、開校前ゆえ実績はこれから。それでも席が空くのを待たずに動ける構造は、管理職ルートとは別の強みです。
自分の年収を設計する3ステップ

まず自治体の給料表を開く。校長・教頭に当たる級と最高号給を見れば制度上の上限がわかります。次に年収に直す(給与月額×12か月+給料月額×支給月数)。そして2本目の柱を小さく試す。NGAの選考は書類→グループ面接→インターン→最終プレゼンなので、試してから決められます。
「校長先生の年収」を調べている人が、本当に知りたいこと
ここまでは「校長」という職名で数字を並べてきました。けれど実際に検索されている言葉は、もう少し生活に近いところにあります。学校だよりの最後に名前がある、あの校長先生。担任の先生と何が違うのか、どうすればその職に就くのか、実際いくらもらっているのか。保護者の方も、教員を志す学生も、たいていこの3つを知りたくて調べています。
- 担任の先生との違いは「職名」です。校長先生・副校長・教頭・主幹教諭・教諭は、別の職名として給料表の級が割り当てられます。同じ学校にいても給料月額が違うのはそのためで、校種ごとの実額はこの記事の最初の表に並べてあります。
- 就き方は、自治体の管理職選考によります。多くの自治体では教頭選考・校長選考を経て任用されます。要件も選考方法も自治体ごとに違うため、「何年で校長先生になれる」という全国共通の答えはありません。
- 「実際いくら」は、給料月額だけでは出ません。そこに地域手当や管理職手当が乗り、期末・勤勉手当が加わって年収になります。その分解は「年収に直すといくらか」の項で扱いました。
そのうえで、ここまで触れてこなかったことが2つあります。校長先生が退職するときにいくら受け取るのか、そして勤める都道府県で額がどれだけ変わるのか。順に見ていきます。
校長の退職手当はいくらか——公表されている算定の仕組み
退職手当は、勤めた年数と職責に応じて積み上がります。国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)では、次の2つの合計と定められています。
- 基本額=退職日の給料(俸給)月額 × 退職理由別・勤続期間別の支給割合
- 調整額=在職中の職責区分に応じた月額のうち、額の大きい60か月分を合計した額
支給割合は、退職理由と勤続年数で変わります。25年以上勤続しての定年退職等では、同法第5条第3項の割合が勤続1〜10年は1年につき100分の150、11〜25年は100分の165、26〜34年は100分の180、35年以上は100分の105。35年勤続なら合計57.00月分で、これに附則第6項の調整率100分の83.7を乗じた47.709月分が基本額の上限になります。自己都合退職には同法第3条の低い割合が適用され、同条第2項でさらに減額されます。同じ給料月額でも、辞め方と年数で額が変わるのはこの構造によるものです。
調整額は職責の反映です。同法第6条の4では第1号区分の月額95,400円から第11号区分の0円まで区分が定められ、そのうち額の大きい60か月分が合計されます。管理職として在職した期間は、ここに効いてきます。
ただし公立学校の校長は地方公務員です。地方自治法(昭和22年法律第67号)第204条第2項・第3項は、退職手当を支給できること、その額と支給方法は条例で定めなければならないことを規定しています。多くの自治体が国の制度に沿った退職手当条例を持ちますが、割合も調整額も自治体ごとに確認が必要で、全国一律の額はありません。
では実額はどのくらいか。総務省「令和6年地方公務員給与実態調査」の都道府県別比較では、教育公務員の定年退職者等の平均支給額が次のとおり公表されています。
| 区分 | 教育公務員の定年退職者等の平均支給額 |
|---|---|
| 47都道府県の平均 | 約2,270万円 |
| 最も高い愛知県 | 約2,381万円 |
| 最も低い大阪府 | 約2,152万円 |
※令和5年4月1日から令和6年3月31日までに退職した職員1人当たりの平均支給額。都道府県が給与を負担する教育公務員全体の値で、校長だけの数字ではありません。
最高と最低の差は約229万円。これは職名別の値ではなく、退職者の年齢構成にも左右されます。それでも2,100万〜2,400万円台という桁は、公表資料から確認できます。なお、退職手当は勤続年数と職責の関数です。だからこそ、年数の積み上がりを待つ以外に報酬を設計したいなら、級を上げるかわりに役割を増やす道も、選択肢として並べておく価値があります。
出典:総務省「令和6年地方公務員給与実態調査」(地方公共団体別給与等の比較・都道府県)。算定の仕組みは国家公務員退職手当法第3条・第5条・第6条の4及び附則第6項、地方自治法第204条による。
校長の給料は都道府県でどれだけ違うか
同じ「校長」でも、どこの自治体に勤めるかで額は変わります。理由は2つ、どちらも制度として公表されています。
1つ目は給料表そのものが自治体ごとに違うこと。地方自治法第204条第3項は、給料と手当の額・支給方法を条例で定めなければならないと規定しています。校長に何級を当てるか、その級の最高号給がいくらかは、志望する自治体の給与条例を開いて確認するのが確実です。
2つ目は地域手当です。国の制度では級地区分ごとに支給割合が定められ、1級地が100分の20、2級地100分の16、3級地100分の12、4級地100分の8、5級地100分の4(一般職の職員の給与に関する法律第11条の3第2項)。区分外の地域は0%ですから、制度上の開きは最大20%です。地方公務員の地域手当も条例事項ですが、国の級地区分が基準になります。
実際の数字も出ています。総務省「令和6年地方公務員給与実態調査」(令和6年4月1日現在)の都道府県別で、教育公務員の平均給与月額(諸手当込み)は東京都443,599円が最も高く、石川県393,116円が最も低い。差は約5万円、率にして12.8%です。ここで見落とされがちなのが、本俸だけを見ると順位が入れ替わること。平均給料月額では東京都が343,450円で47都道府県の最も低い側にあり、最も高いのは福島県の382,335円でした。東京都の教育公務員は平均年齢40.7歳、福島県は46.2歳。本俸の差の多くは年齢構成の差で、地域手当が乗ってはじめて順位が逆転します。都道府県の平均をそのまま自分の差として読むと、判断を誤ります。
自治体ごとの水準をもう一段深く見たい方は、教員の給料は自治体でどれだけ違うかで扱っています。校長・教頭の額も、結局はその自治体の給料表の上に乗るものです。
出典:総務省「令和6年地方公務員給与実態調査」(地方公共団体別給与等の比較・職員区分別、都道府県)。級地区分の割合は一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)第11条の3第2項による。
よくある質問
教頭になると年収はどのくらい上がりますか?
令和4年度の平均給料月額(本俸)では、教頭と教諭の差は小学校118,100円、中学校103,400円。本俸だけで年間120万円台の差です。増分の総額は期末勤勉手当や管理職手当も絡むため断定できません。実額は条例で決まります。
私立の校長の年収は公立より高いですか?
職名別の統計は国公私立の合計値のみで、私立だけの校長の公表値は確認できませんでした。全職名込みの平均給料月額(令和7年度中間報告)は私立小学校365,300円・私立中学校381,400円。ただし私立は分布の幅が大きく(私立中学校は45万円以上が28.5%)、平均だけで高低は断定できません。
東京都の校長の年収はいくらですか?
都道府県別に年収を集計した公的統計は確認できませんでした。東京都は人事委員会が勧告(令和7年は平均改定率3.4%・特別給4.90月)と給料表を公表しています。そこから計算するのが確実です。
校長になるまでに何年かかりますか?
自治体の管理職選考の要件によるため断定できません。参考までに本務教員の平均勤務年数は小学校16.2年・中学校16.8年・高等学校18.4年(令和4年度)です。
金額を見たうえで、進む道を選ぶ
「校長 年収」と調べたあなたは、教育への責任と自分の生活の見通しを、同時に引き受けようとしているのだと思います。管理職の給与は、統計に表れるほど確かに上がります。同時に、その席は数も時期も選べません。だからこそ、上がるのを待つ道と、役割を足して自分で設計する道を、金額で比べたうえで選んでほしいと思います。教える喜びを手放さずに、収入の設計だけを変える道も、確かにあります。
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