「高校教師 年収」の検索候補には「公立」「私立」「初任給」「20代」「30代」「40代」「50代」「年齢別」、そして「1000万」が並びます。先に数字を出します。高等学校の本務教員の平均給料月額は35万9,300円(文部科学省「学校教員統計調査」令和7年度中間報告・令和7年10月1日現在)、公立高校教員の年収は推計で約707万円です。
ただしこの二つは次元が違う数字です。給料月額は本俸のみで、手当も賞与も含みません。年収を直接集計した公的統計は存在せず、推計しかありません。そこでこの記事は、①実額は全部出す、②推計は計算式ごと開く、③言えないことは言わない、を守ります。「1000万」にも、断定ではなく確認できるところまでで正直に答えます。
| 何の数字か | 金額・値 | 出典(時点) |
|---|---|---|
| 高校教師の平均給料月額/推計年収 | 35万9,300円(本俸のみ)/年収は推計で約707万円 | 文科省 学校教員統計調査 R7中間報告/推計は総務省 R7地方公務員給与実態調査+人事院R7勧告 |
| 公立と私立の平均給料月額 | 公立 35万3,200円/私立 35万5,300円 | 同調査 R4確定値 |
| 職名別の平均給料月額(高校) | 校長 48万7,200円/教頭 44万5,700円/教諭 35万1,500円/講師 24万9,800円 | 同調査 R4確定値 |
| 手当を含む月額(公立) | 平均給与月額 44万2,668円(平均年齢44.5歳) | 総務省 R7調査(高等学校教育職) |
| 比較用ベンチマーク | 民間の給与所得者 平均478万円/正社員 545万円(年収) | 国税庁 R6分調査 |
この数字がどう決まるかを、以下で分解します。
平均給料月額35万9,300円は「月給」ではない
まず定義です。学校教員統計調査の給料月額は給料(本俸)のみで、原注にも諸手当及び調整額は含まないと明記されています。地域手当も扶養手当も、期末・勤勉手当(賞与)も教職調整額も入っていません。なお令和7年度は中間報告で、確定値で動く可能性があります。
手当まで含めた月額は総務省の調査で分かります。高等学校教育職の平均給与月額は44万2,668円(令和7年4月1日現在・平均年齢44.5歳、内訳=給料月額37万8,305円+諸手当月額6万4,363円)。ただしこちらの給料月額は教職調整額を含む定義で、文科省の数字とは定義が違います。同じ表に並べて引き算はできません。
その教職調整額は時間外勤務手当に代えて支給されるもので、給特法の本則は10%。経過措置により2026年1月1日から5%、以後1年ごとに1%上がり2031年1月1日に10%となります(年度ではなく暦年区切り)。校長・副校長・教頭は対象外です。

公立高校教師の年収は推計で約707万円——計算式をそのまま開きます
年収を直接示す公的統計はありません。そこで総務省の月額と人事院勧告の年間支給月数を組み合わせて推計します。平均給与月額44万2,668円 × 12か月 = 531万2,016円。期末・勤勉手当は平均給料月額37万8,305円 × 4.65月 = 175万9,118円。合計707万1,134円 ≒ 約707万円です。
この4.65月は国家公務員の年間支給月数(令和7年人事院勧告)。公立学校の教員は地方公務員で、月数は各自治体の人事委員会勧告と条例で決まります(東京都は令和7年勧告で4.90月)。限界も先に書きます。(1)期末・勤勉手当の算定基礎は実際には地域手当や役職段階別加算を加えた額なので、この式は過小に出やすい。(2)月数に自治体差がある。(3)平均年齢44.5歳の全国平均で、年齢・地域・扶養状況で大きく動く。(4)退職手当を含まない。(5)「高等学校教育職」は特別支援学校等も含む区分。約707万円は目安であって、あなたの年収ではありません。
公立と私立で何が違うのか——平均はほぼ同じ、分布が違う
ここが高校の特徴です。令和7年度中間報告の平均給料月額は国立36万2,800円・公立35万9,300円・私立35万9,300円と公私がほぼ同額。令和4年度の確定値でも公立35万3,200円・私立35万5,300円と並びます。小学校や中学校では私立の平均が公立を上回りますが、高校ではその差が出ていません。
ただし平均が同じ=実態が同じ、ではありません。私立高校は45万円以上が20.0%ある一方で25万円未満も13.4%あり、分布が二極化しています。どこに当たるかで景色が違うということで、「私立の方が高い」とも「低い」とも平均だけでは言えません。
もう一つの違いが勤続です。令和4年度の平均勤務年数は公立19.7年・私立15.4年。私立は4年以上短い勤続で公立と同水準の本俸に届いている、という読み方ができます(賞与・退職金・年金制度の差は含みません)。公立高校の本務教員の平均年齢は46.0歳です。

「1000万円は届くのか」——公的統計で言えるのは、ここまで
正直にお答えします。公的統計で確認できるのは、平均給料月額と職名別の給料月額までです。年収1000万円に届くかどうかを示す公表データは確認できませんでした。
そのうえで、公表されている中でいちばん大きい実額を出します。高等学校の職名別の平均給料月額(学校教員統計調査 令和4年度確定値・国公私立計)は、校長48万7,200円/教頭44万5,700円/副校長44万2,100円/主幹教諭41万1,100円/教諭35万1,500円/講師24万9,800円。いずれも本俸のみで、手当も賞与も含みません。高校の校長は小・中学校の校長より高く、給料表の級構成の違いが表れています。
断定しない理由は明確です。年収にするには自治体ごとに異なる地域手当・管理職手当・賞与の算定基礎を積み上げる必要があり、その組み合わせを示す全国統計がないからです。ですから本記事は「校長になれば1000万」とも「◯歳で1000万」とも書きません。代わりに確かめる場所をお伝えします——各都道府県・政令指定都市の人事委員会が公表する教育職給料表・給与条例と、毎年の勧告です。最高号給と級の構成、手当の率が書かれており、自分の自治体の上限が読めます。
私立高校はさらに事前には分かりません。給与は学校法人ごとの給与規程で決まり、雇用形態でも変わります。私学共済統計の高等学校標準報酬月額40万6,336円(令和7年9月末現在)は社会保険の等級区分であり給与の実額ではなく、上限・下限があり事務職員等も含みます。私立志望なら、平均を探すより募集要項の基本給・手当・雇用形態・昇給規程を読むほうが確実です。
「入ってみるまでいくらか分からない」というこの不透明さ自体を、先に開いている場所もあります。NIJIN GLOBAL ACADEMYの創業メンバー募集を見る →——5つの働き方モデルと報酬レンジの例を公開し、複線的な収入として月25〜30万円から月95〜114万円のレンジを示しています(金額は事業計画に基づく試算で、報酬テーブル自体は面談時に全公開されます)。上の実額を見たうえでキャリアを高めたい・収入の上限を自分で動かしたいと考えている方には、比べる材料になるはずです。
第三の働き方——教える柱に、もう一本足す
高校教師の年収は号給を積むか、級を上げるかで伸びる設計です。年に一度着実に上がる仕組みは生活の見通しが立つ大きな強みで、否定する理由はありません。ただしその強みは、収入の柱が一本であることと表裏でもあります。
脱偏差値のオンラインインターナショナルスクール NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)が2027年9月の開校に向けて募集する創業メンバーは、そこを別の設計で解こうとしています。第一に5つの働き方モデルと報酬レンジの例を先に公開すること。第二に収入の複線化——教えることに加え、marketing・web・事業提携・HRなど5つの働き方から関わり方を選べます。第三に完全リモートで、世界中を旅しながら働けます。応募で見ているのは英語CEFR B2+目安と、ゼロから創ることを楽しめる姿勢です。ただし万能ではありません。年数で自動的に上がる安心はなく、開校前ゆえに実績もこれから積む段階です。優劣ではなく、強みの置き場所が違うのだと考えています。
自分の年収を確かめる3ステップ

①明細を分解する。本俸・教職調整額・諸手当に分け、統計のどの数字と比べているかを揃えます。②公表資料で上限を見る。教育職給料表の最高号給と級の構成、勧告の支給月数を確認すれば、10年後の見通しが数字になります(私立志望なら募集要項と昇給規程)。③もう一本の柱を小さく試す。NGAの選考は書類選考→グループ面接→NIJIN Academyでのインターン→最終プレゼンで、試してから決められます。
校種をまたいだ全体像は教員の年収の決まり方、インターの給与水準の見方はインターナショナルスクール教員の給料・年収をご覧ください。
よくある質問
高校教師の初任給はいくらですか?
自治体ごとに給与条例で決まるため全国一律の額はありません。例として東京都教育委員会の教職課程学生ハンドブックには、大学卒で小・中・高等学校約32万6,100円(令和7年4月1日現在・教職調整額4%の時点)と示され、通勤手当や期末・勤勉手当は別途支給と明記されています。
20代・30代・40代・50代の年収はいくらですか?
年齢別の年収を示す公的統計がないため断定しません。公立は級と号給からなる給料表で、勤務成績が良好なら原則年1回号給が上がります。志望自治体の給料表で初任の号給に年数を足せば、自分の条件での推移を追えます。
私立高校の方が年収は高いのですか?
平均給料月額では公私ほぼ同水準(令和4年度・公立35万3,200円/私立35万5,300円)で、平均だけで高低は言えません。私立は45万円以上が20.0%・25万円未満が13.4%と分布が広いため、法人ごとの給与規程と募集要項の確認が確実です。
年収は「調べる」だけでなく、「設計する」こともできる
「高校教師 年収」と検索したあなたは、教える仕事への思いと生活の見通しとのあいだで、誠実に折り合いをつけようとしているのだと思います。出せた実額と、出せなかった線引きの両方が、その材料になればうれしいです。年収は与えられた数字を受け取るだけのものではなく、構造を知ったうえで自分で設計できるものでもあります。教える喜びを手放さずに、収入の設計だけを変える道も確かにあります。
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教える情熱はそのままに、収入の設計を次の働き方へ。


